表面処理
顕微鏡による高倍率観察が可能なヒーター一体内蔵型の細胞培養容器
東京都
株式会社バイオ光学研究所
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 機能性を有する細胞培養器具の開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | iPS細胞、細胞培養、光学顕微鏡観察、透明ヒーター、機能性培養容器 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
【機能性を有する細胞培養器具の開発】
株式会社バイオ光学研究所が開発した機能性を有する細胞培養器具は、ES・iPS細胞研究現場では、その応用性の高さに着目されています。共同研究パートナーの信州大学では、この培養器具の応用研究を推進中です。さらなる研究成果を踏まえてより改革したものの事業化検討を行っています。
開発した技術のポイント
顕微鏡による高倍率観察に対応し、ヒーターを一体内蔵した培養容器の開発
・最適な細胞の住まいを可能とするシャーレ・スライドを開発
→ITO透明導電膜をヒーターとして機能
・顕微鏡観察に対応した容器形状
→透明プレート材(厚み150μm)を培養容器筐体(厚み1mm)に複合成形加工
(新技術)
ヒーター一体内蔵細胞培養容器
(特徴)
・細胞直下の温度設定が可能
・細胞に直接加熱するため熱伝導ロスが少ない
・蓋部にヒーターがあることで防曇対策可能
・pH管理用炭酸ガス環境が設けられる
・機能性培養器としても展開可能
具体的な成果
・厚み150μmの透明ヒーターを開発
‐透明ガラスプレートにITO透明導電膜の薄膜加工を行い(厚み150μm)、均一なヒーターとして機能させる導電回路を形成
‐発熱の均一化とITOセンサーを機能させる設計指針を確立
・35×35×0.145mmの細胞培養容器の試作品を制作
‐インサート成形法により、上記の透明ガラスプレートを、培養容器の底面と蓋面に一体化加工を行い、試作品を製作
‐基盤材料:ホウケイ酸ガラス(屈折率:Nd1.5231)、サイズ:35×35×0.145mm
・万能細胞に適切な培養環境であることを確認
‐新規の細胞外基質としてヒアルロン酸Na-100が有効である事を確認
‐適合性評価により、万能細胞に適切な培養環境であることを確認
‐さらに、培養環境・温度、付着性・ECMコート組合せ実験も実施
知財出願や広報活動等の状況
・特許:培養リアクタおよび培養リアクタ用治具(特願2010-254303)
・出展:日本分子生物学会(H22.12)、日本神経科学大会(H23.9)
研究開発成果の利用シーン
万能細胞の培養時に、ヒーターを一体内蔵した細胞培養容器Cell Homeを使用することにより、温度環境の精度を向上させ、顕微鏡による高倍率観察が可能となる
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
従来の共同研究者の枠組の拡大とシステム的な対応を採る為の拡充。信州大学に加えて、徳島文理大学の加入と産業界からは、(株)オーヒラの加入を行い体制の整備。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・管理能力向上(品質管理、温度管理):透明導電膜薄膜を用いた細胞機能制御バイオリアクターとなり、培養器はインキュベータの機能を持つ
・精度向上:培養の条件を制御できるシステム、細胞の状態を把握できるシステム等を装備可能
・量産化:多能性幹細胞を再生医療に応用するために大量に細胞を供給できる
今後の実用化・事業化の見通し
H24年度の実用化に向け、補完研究を実施中
・信州大学医学部と機能部である培養器の性能改善のため、1)ITO膜によるセンサー機能改善とする電気信号処理、2)接合強度向上などの補完研究中
・H24年度には、大学との研究継続により実用化を目指し、製薬会社などへの販路を開拓予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社バイオ光学研究所 |
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事業管理機関 | 株式会社バイオ光学研究所 |
研究等実施機関 | 国立大学法人信州大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社バイオ光学研究所(法人番号:8011801020748) |
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事業内容 | 細胞培養関連製品(培養リアクター)等の開発・製造・販売 |
社員数 | 4 名 |
本社所在地 | 〒121-0815 東京都足立区島根4-7-15 |
ホームページ | https://biooptical.jimdo.com |
連絡先窓口 | 代表取締役 磯野邦夫 |
メールアドレス | isinok2013@yahoo.co.jp |
電話番号 | 03-3859-6221 |
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