研究開発された技術紹介

がん早期発見の実現には費用や生体親和性、感度等の課題がある。本事業では、がん患者の血清に含まれる微量金属元素を測定する技術の開発とがんリスク解析アルゴリズムの開発をおこなう。実現に向け、前処理の課題、低コストで正確な測定方法確立の課題、解析アルゴリズムのエビデンス構築課題の解決に取り組む。測定技術基盤の高度化を通じた公的保険外の健康サービスの創出により、健康寿命延伸、医療費削減への寄与を目指す

がん患者の血清に含まれる微量金属元素を測定する技術の開発とがんリスク解析アルゴリズムの開発を行った
・血清中の金属元素を再現性良く正確に、かつ、大量に測定できる技術を確立
・その基盤技術の高度化により、がんリスク判定アルゴリズムの精度をあげることにつながった

・血液中の微量金属を検出するための前処理課題への対応
‐効率的血清分解法の開発
‐自動前処理装置の開発
・低コストで迅速な微量金属分析・測定課題への対応
‐ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)による安定的金属元素測定法の研究
・がんリスク決定アルゴリズムの開発と検証課題への対応
‐がんリスク決定アルゴリズムの開発
‐アルゴリズムの検証:大量の検診データを用いての検証
‐血清中の金属バランス差異発生メカニズムの検証

特許出願
「がんリスク評価方法及びがんリスク評価システム」(2017-186273)

血清中に含まれる元素群の濃度バランスを利用して得た指標を用いてがん罹患リスクを評価する技術

国内に１５か所のＭＢ検査提携クリックが出来、本年１１月には１か月で１０００人のＭＢ検査受診者があった。４月以降累計受診者数５０００人超。

本事業で開発したがんリスク評価方法は、現状のがんリスク診断と比較して、低コスト、低侵襲、高い計測感度を実現

・今後は、さらにがん罹患リスクアルゴリズムの精度をさらに上げる研究を行う
・本補助事業を終えた平成31年4月からは事業化する予定である。「メタロ・バランス検査(MB検査)」として病院、クリニック、健診センター等に販売をしていく
・加えて、消費者への直売方式となるMBクリニックとMBクラブの運営を進める計画である。医師がMBクリニックを各地に立ち上げて採血拠点を拡大していくとともに、消費者を会員制としでMB検査ができる仕組みを構築していく計画である
・本補助事業で高度化された基盤技術は、がん以外の疾病でもリスクスクリーニングができることが分かっている。眼科領域や糖尿病、循環器疾患、精神疾患、不妊治療などにも研究を広げ、社会貢献していきたい

全国にＭＢ検査を受診できるクリニックを展開していくこと。

ＭＢ検査実施可能な提携病院の紹介