精密加工
ブロック材から直接削り出す機械加工法の確立により短納期供給とフレキシブル生産が可能に!
茨城県
株式会社今橋製作所
2020年3月27日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | IoTデジタルものづくりによる薄肉・複雑一体難形状を5軸機械加工で創成する生産システムの開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、低コスト化 |
キーワード | 薄肉加工、難形状加工、3D加工、試作 短納期 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
川下自動車顧客の開発・試作(薄肉・複雑一体化難形状品)は、開発期間短縮のために、金型による成形加工に換わって、ブロック材から直接削り出す機械加工法による短納期供給とフレキシブル生産の要請が強くある。これに対応するため本開発は、5軸機械加工の自動プログラム開発等のITデジタル化を推進し、受注から出荷まで一気通貫で自動化・短納期化・省人化を実現する革新的な生産システムの提案である
開発した技術のポイント
・受注~加工~出荷までITデジタル化で一貫処理する生産システムの開発
‐ITデジタル化による自動化処理
‐ノウハウ加工技術や正確性ある処理
・ビビり振動抑制技術の開発
‐構造解析で最適強化治具・保持治具をCADより自動設計
・自動車向け、薄肉複雑一体難形品の量産技術の開発
‐受注~出荷をITデジタル化により短工完一貫生産する生産システムの構築
具体的な成果
・5軸CAD~CAMプログラムまでを一貫連結・自動化する5軸加工システムの開発
‐「治具半自動設計法」、「工具の自動選択処理法」、「プログラムの対話式半自動作成法」等を開発
‐CAMプログラム作成時間を1/3化
・見積り迅速処理システムの開発
‐見積処理時間1/3化
・ビビリ振動抑制技術の開発
‐カーブフィット法を使ったノイズ除去システムの構築→安定限界線図算出
‐ビビリ振動予知技術の開発→試削り時間の半減化
・薄肉・複雑一体難形状品の量産技術の開発
‐量産品の12パターン化(全体の7割)、前工程処理用3軸MC導入
研究開発成果の利用シーン
ブロック材からの極薄肉直接削り出し加工により、自動車用部品等の開発・試作用の薄肉・複雑一体化難形状品を短納期で製作
例①:今までは特殊溶接にて製作していたが、川下企業内での技能伝承が難しく、一体形状に変更することで、性能アップおよび短納期化を実現
例②:プレス試作にて、今までは都度、金型を修正しながら試作成形をしていたが、時間を要するため、薄肉削り出しによって、短納期化を実現。これからはプレス試作での、代替え加工として、薄肉切削加工のニーズは高まっていくことが期待される
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
自動車向け売上目標(平成31年度:2019/7~2020/6)4800万円に対し⇒平成30年度3600万円
環境エネルギー向け売上目標(平成31年度:2019/7~2020/6)1200万に対し⇒平成30年度2600万円
健康医療向け売上目標(平成31年度:2019/7~2020/6)500万に対し⇒平成30年度650万円 と概ね目標値に対し達成もしくは、達成見込みとなっている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
5軸CAD~CAMプログラムまでを一貫連結・自動化する5軸加工システムの開発により、薄肉・複雑形状一体化難形状品の受注~出荷までの納期を半減化することが可能
今後の実用化・事業化の見通し
・「自動車分野」の他に、「環境・エネルギー分野」「医療・健康分野」は本開発における川下分野であるが、本開発にて『薄肉、複雑形状一体化難形状品を、しかも超短納期で製作する』技術は、他の産業分野での薄肉、複雑形状の試作開発品でも十分に競争力を発揮できる
・例えば、(1)航空宇宙分野におけるチタン合金や、高強度アルミニウムなどの切削構造物、(2)次世代照明(有機EL)筐体への応用、(3)軽量化、小型化に関する開発、研究を進めている、研究機関、大学などで大いに期待できるため、ホームページなどによるWEB営業戦略や、狙いを絞った展示会などの出展などを積極的に活用することで、新たな事業展開と企業の発展に貢献できると確信している
実用化・事業化にあたっての課題
・継続開発のための人材確保 ・販路開拓のための効率的な営業手法 ・外注化の推進
事業化に向けた提携や連携の希望
・宇宙開発業界でロケット部品ニーズを保有している企業とのマッチングを模索中
・ビビリ関連の補完研究を、近隣の大学もしくは研究機関との連携希望
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社今橋製作所 |
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事業管理機関 | 株式会社ひたちなかテクノセンター |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 茨城県産業技術イノベーションセンター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社今橋製作所(法人番号:3050001033396) |
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事業内容 | 一般機械器具製造業 |
社員数 | 21 名 |
生産拠点 | 本社工場 |
本社所在地 | 〒319-1301 茨城県日立市十王町伊師20-42 |
ホームページ | http://www.imahashi-ss.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 今橋正守 |
メールアドレス | ims@imahashi-ss.jp |
電話番号 | 0294-39-1661 |
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