バイオ
数リットルのペプチドライブラリーに対応した磁気ビーズを用いたファージディスプレイシステムの実現
長野県
多摩川精機株式会社
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 磁気分離法による大容量ペプチドライブラリー対応自動ファージディスプレイ技術の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | ファージディスプレイ、ペプチド、磁気ビーズ、自動化、創薬 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ファージディスプレイ法は次世代ペプチド創薬の鍵となるスクリーニングシステムで、スクリーニング効率、取扱性の優れた装置の開発は医薬品業界の強いニーズである。本事業において、同手法を密閉された流路系と磁気分離法を用い、自動化し、取扱い性を向上させると共に、従来装置の汚染問題を解決し、さらに、ライブラリーの大容量化(従来の装置の1万倍)を実現する装置を開発する。よって、医薬品業界のニーズに応える。
開発した技術のポイント
10の13乗のペプチドライブラリー対応の1リットルスケールのファージディスプレイ自動化装置の完成
(新技術)
・濃縮工程を完全自動化密閉系流路に置き換えた
・FGビーズを使用する事で非特異的なファージの吸着を抑える
(新技術のポイント)
・自動化のために、FGビーズ用の磁気分離・分散機構を開発した
・人的作業の介在をなくした
・10の13乗種のライブラリーが扱える
具体的な成果
・10の13乗のペプチドライブラリー対応1リットルスケール自動化装置を完成した
・全工程密閉流路で処理を行うことにより、コンタミネーションを徹底的に排除できた
・トリマーオリゴ法を用いて10の13乗のペプチドライブラリーの作製を完了した
・従来のFGビーズの磁気分離時間を1/5まで短縮した高磁気応答性FGビーズを完成した
知財出願や広報活動等の状況
特許2件
研究開発成果の利用シーン
磁性ビーズと磁気分離機構を有した大容量ファージディスプレイ自動化装置により、1リットルスケールのペプチドライブラリーのスクリーニングが可能となる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
開発したビーズを大学や研究機関、製薬メーカーに販売している。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・従来法(100マイクロリットルスケール)の10,000倍である1リットルのライブラリーを出発物質として扱うことができる
・1リットル中の磁性微粒子を3分以内に回収し、3分以内に再分散することができる
・一連の濃縮工程を14時間以内に行うことができる
今後の実用化・事業化の見通し
・50ミリリットル、および1リットルスケール自動化装置に関しては、複数の製薬メーカーでの評価を重ね、早期に商品化を目指す
・本プロジェクトで開発した自動化装置や高磁気応答性FGビーズは、ファージディスプレイだけでなく、細胞培養からの抗体精製などにも使用する
実用化・事業化にあたっての課題
販路開拓
事業化に向けた提携や連携の希望
新薬開発を行っている製薬メーカーとのマッチング
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 多摩川精機株式会社 バイオトロニックス研究所 |
---|---|
事業管理機関 | よこはまティーエルオー株式会社 |
研究等実施機関 | よこはまティーエルオー株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門糖鎖技術研究グループ兼ペプチド創薬ラボ 国立大学法人新潟大学 工学部・電気電子工学科 |
アドバイザー | 株式会社iLAC Pharmaceuticals |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 多摩川精機株式会社(法人番号:6100001022548) |
---|---|
事業内容 | サーボコンポーネント・モータドライバ・コントローラ・ロボット・慣性計測装置・自動制御機器・(バイオ)研究用試薬の製造販売及び受託サービス |
社員数 | 750 名 |
生産拠点 | 第一事業所(長野県飯田市)、第二事業所(長野県飯田市)、第三事業所(長野県松川町)、八戸事業所(青森県八戸市)、等 |
本社所在地 | 〒395-8515 長野県飯田市大休1879 |
ホームページ | http://www.tamagawa-seiki.co.jp/ |
連絡先窓口 | 多摩川精機株式会社 第三事業所製造部 安野寛 |
メールアドレス | hiroshi-yasuno@tamagawa-seiki.co.jp |
電話番号 | 0265-21-0501 |
研究開発された技術を探す