バイオ
美肌関連遺伝子を活性化し、皮膚バリア機能を改善する玄米麹エキスを開発
岐阜県
厚生産業株式会社
2024年12月5日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 皮膚バリア機能を改善する麹由来化粧品原料の開発と事業化 |
---|---|
基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 化学品製造、化粧品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 化粧品原料、発酵素材、麹 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 令和1年度~令和3年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
外部環境からの刺激や毎日の生活には肌ダメージに繋がる様々な変化が起き、肌のバリア機能を低下させ様々な肌トラブルを起こすことから、敏感肌と感じている女性は多い。常時使用する化粧品として、皮膚表皮の細胞の再生を促進させ、ケラチノサイトの分化を促進し、皮膚バリア機能を回復させることで、皮膚の炎症を予防できる優れた麹由来化粧品原料を開発し、近年、化粧品業界で課題となっている敏感肌改善に貢献する。
開発した技術のポイント
・機能性を有する麹の製法の確立
・有効成分の抽出と原料形態の確立
・抽出物の機能性検証試験の実施と皮膚バリア機能改善効果検証
・展示会への出展と商品へのフィードバック、最終品質の確立
具体的な成果
・機能性を有する麹の製法の確立
‐玄米麹中の有効成分量を最大化し、かつ、安定的に製造ができる独自のLT-F製法を確立。
‐1年間常温(25℃)保管できる条件を確立。
・有効成分の抽出と原料形態の確立
‐リピートパッチテストを含む7種類の安全性試験で陰性を確認。
‐クリア性が高い玄米麹エキスが得られる抽出・ろ過条件確立。
・抽出物の機能性検証試験の実施と皮膚バリア機能改善効果検証
‐玄米麹エキスは、角層バリア機能、皮膚バリア機能、表皮の恒常性維持、ハリ・弾力の向上と関連性が高い肌関連遺伝子を活性化することを解明。
‐臨床により、10種類に及ぶ肌質改善効果を確認。
知財出願や広報活動等の状況
2種類の特許を出願し、メインの特許については国内での権利化を終了。また海外展開も見据えて、アメリカ、ヨーロッパ、中国においてPCT出願を完了。商標「アスペルエキス」については、日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国について権利化が終了し、インド、シンガポール、韓国に対して、現在出願中。
研究開発成果の利用シーン
機能性が高く、かつ安定した品質の商品を提供できる製法を確立することができ、その使用用途はヘアオイルや、美容液、フェイスクリーム、足爪ケア用品など、多岐に渡る。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
現在126社の見込み顧客と継続的に商談を実施中。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・日本の伝統発酵技術である製麹技術を駆使した機能性、安全性が高い液体化粧品原料である。
・女性の全般的な課題である敏感肌にも対応できる。
・皮膚バリア機能の向上にはとどまらない多機能効果(皮膚バリア機能、保水性、肌弾力、コラーゲンスコア、肌色指数、肌透明度、シミ、シワ、毛穴たるみ率、皮膚常在菌叢)が確認できている。
今後の実用化・事業化の見通し
展示会や商社同行によって、500社を超える化粧品メーカー、商社と関係を持つことができた。化粧品の場合、安全性担保期間が必要となり、提案後、即時採用は難しいため、提案後の継続フォローが重要と考えている。また現状は、玄米麹エキス1品の提案であるが、今後、ラインナップを増やしていき、関係をもつことができた化粧品メーカー、商社に対して、クロスセル提案を行い、営業の効率化を図っていく。
2023年度は新商品を投入し提案を活性化させるとともに、現在、検討いただいている企業様において採用確定に向けて進めていく。2023年度、売上目標1000万円を目指し、2023~2025年で大口顧客への採用を確定し、2026年度には1億円の売り上げを達成できるように進める。
実用化・事業化にあたっての課題
玄米麹エキスの仕様をマイナーチェンジ(米や麹菌の変更)してオリジナル仕様とすることで、化粧品のストーリー付けを行いたいという要望も多くいただくようになっている。汎用品の拡販と、オリジナル仕様の開発の両取り組みを継続的に実施していく。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 厚生産業株式会社 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター |
研究等実施機関 | 株式会社コーセーフーズ 学校法人明治薬科大学 |
アドバイザー | オフィスDATE 伊達朗 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 厚生産業株式会社(法人番号:1200001016081) |
---|---|
事業内容 | 食品製造(米麹、甘酒、漬物の素など)、化粧品原料販売 |
社員数 | 125 名 |
生産拠点 | 岐阜県揖斐郡大野町の本社工場 |
本社所在地 | 〒501-0535 岐阜県揖斐郡大野町加納339-1 |
ホームページ | https://www.kohseis.co.jp/ |
連絡先窓口 | 厚生産業株式会社 取締役製造部長 兼 研究開発部長 中村雅彦 |
メールアドレス | nakamura@kohseis.co.jp |
電話番号 | 0585-35-0880 |
研究開発された技術を探す