複合・新機能材料
細く軽くノイズに強い電線のための超臨界発泡押出電線被覆装置の開発
長野県
株式会社三葉製作所
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 細く軽くノイズに強い電線のための超臨界発泡押出電線被覆装置の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、ロボット、情報通信、スマート家電 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 通信ケーブル、軽量化、電線被覆、極細線、低誘電率 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車や情報家電などに使われる通信ケーブルの細線化が進展している。通信ケーブルでは耐ノイズ性向上と軽量化のため、被覆材として発泡樹脂が使用されている。発泡方法として化学発泡が使われているが、化学発泡には、(1)気泡径が大きく細線化に限界がある、(2)発泡剤の残さが残る、という2つの課題がある。本事業では、物理発泡の一種である二酸化炭素の超臨界発泡を利用することにより、上記2つの課題の同時解決を図る
開発した技術のポイント
化学発泡剤の代わりに「超臨界二酸化炭素」を発泡剤として用いて、超臨界二酸化炭素を用いた微細発泡成形による通信ケーブルの製造プロセスおよび製造装置の開発に取り組んだ
(新技術)
物理発泡剤である超臨界二酸化炭素を用いた微細発泡成形による通信ケーブルの製造プロセスおよび製造装置の開発
(新技術のポイント)
・分解残さが出ない超臨界二酸化炭素を発泡剤として使用
・微細気泡、低誘電率、耐屈曲性に優れ、表面平滑性に優れる通信ケーブルの被覆層を付与
具体的な成果
・含浸部圧力は20MPa以上でガス拡散が促進
・成形線速150m/minまで生産可能(現状)
・平均気泡径30~60μm近傍での成形が可能(現状)
知財出願や広報活動等の状況
・事業化に向けたPRの一環で、2017年10月のIPFJapan2017(国際プラスチックフェア)に出展
・本研究開発の成果に係る特許の出願を完了
・2019年4月に台湾財團法人塑膠工業技術發展中心の講演依頼で超臨界発泡設備について講演
研究開発成果の利用シーン
・自動車の「軽量化」や情報家電の「省スペース化」のための通信ケーブル細線化
・機械特性、電気特性の高い極細線通信ケーブルの製造
・数十μm以下の気泡径をもつ製品を連続押出成形にて大量生産できれば様々な樹脂製品への展開が期待
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・既存顧客である国内外電線製造メーカーおよび樹脂材料メーカーから設備引き合いおよび試験設備による委託試験依頼多数あり
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・被覆材を微細発泡により軽量化する電線製造設備の提供と委託試験の実施
・微細発泡による低誘電率化を図り通信ケーブルの信頼性を向上
今後の実用化・事業化の見通し
・自社試験および既存顧客からの委託試験により製品性能の評価を進める
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社三葉製作所 株式会社SMS |
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事業管理機関 | 株式会社三葉製作所 上田工場 技術部 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社三葉製作所(法人番号:5010701009458) |
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事業内容 | 各種ゴム・プラスチック押出成形機及び電線被覆装置の製造販売 |
社員数 | 154 名 |
生産拠点 | 上田工場 |
本社所在地 | 〒386-8638 長野県上田市中央東5-14 |
ホームページ | http://www.mitsuba-ss.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術部 井上和弘 |
メールアドレス | kazuhiro.inoue@mitsuba-ss.co.jp |
電話番号 | 0268-24-3131 |
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