機械制御
蛍光情報の永久標本化を可能とする倒立蛍光デジタルスキャナ
東京都
クラーロ株式会社(現在はパスイメージング株式会社)
2020年4月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 生体材料の観察に適した倒立蛍光デジタルスキャナの開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 蛍光像、デジタルスキャナ、バーチャルスライド |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
培養細胞や、生体から取り出した、生きた細胞の蛍光像を永久標本化するためには、倒立蛍光タイプのデジタルスキャナが必須で、医療・バイオ分野の喫緊の課題である。しかしながら、蛍光染色は褪色も早く永久標本化は難しい。そこで、明視野顕微鏡におけるバーチャルスライド技術を用い、共同体間でクラーロの顕微鏡技術と組み合わせ、従来難しかった倒立蛍光デジタルスキャナの開発を行う
開発した技術のポイント
株式会社クラーロが保有するバーチャルスライドスキャナの技術を応用し、蛍光情報の永久標本化の課題を解決する新技術である倒立蛍光デジタルスキャナの開発を目指す
(新技術)
3次元マルチフォーカスに対応した撮像光学系、低重心で位置決めを行う光学系つきXYZステージ、蛍光スキャン対応ソフトウェアの開発
(新技術の特徴)
画像処理の貼り合わせミス、蛍光染色の褪色に対する対応を行い、生体試料の蛍光情報の永久標本化が可能とする倒立蛍光デジタルスキャナ
具体的な成果
・褪色の速い蛍光試料への影響を最小限にしながら、蛍光撮影に十分な発光スペクトル、光量、輝度の均一性を有し、低重心の同軸落射光学系を構築した
・顕微鏡観察に世界最先端カメラと絶対位置システムを組み合わせることにより、蛍光3次元マルチフォーカス画像の撮像に対応した撮像光学系の構築に成功した
・装置定盤にX軸を、光学系にZ軸を持たせる分離型ステージとすることで、各ステージへの負荷を極力減らした低重心構造を構築した
・水溶液中のがん細胞、未分化細胞等の細胞集塊、生きた腸内細菌、共生真菌類、遺伝子解析領域で最先端を進む植物等の撮像への対応を可能とする技術を確立した
研究開発成果の利用シーン
倒立蛍光デジタルスキャナ
・低重心の光学系駆動方式
・絶対座標タイリングで完璧タイリング
・高速マルチフォーカス対応
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
試作機を製作して評価中
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
・生体試料の蛍光情報の永久標本化が可能
・画像処理の貼り合わせミスに対する対応
‐装置の高速化、高精度を実現するための低振動化
・蛍光染色の褪色に対する対応
‐検体へのダメージを考慮した低発熱化
今後の実用化・事業化の見通し
・「倒立蛍光デジタルスキャナ」自体は既にいくつかの商品が市場に投入され始めているが、本研究開発の成果の最大の特長である明視野と蛍光画像を3次元で正確に位置照合できる性能については、現在、知る限り国内外を問わず競合製品がない状況であることから、ハイエンド商品として高い競争力を有する
・細胞集塊をどのように立体的に観察方法について、特許化している
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社クラーロ |
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事業管理機関 | 地方独立行政法人青森県産業技術センター |
研究等実施機関 | 地方独立行政法人青森県産業技術センター 八戸工業研究所 国立大学法人弘前大学 学校法人高崎健康福祉大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | クラーロ株式会社(現在はパスイメージング株式会社) |
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事業内容 | WSI装置の開発・製造・販売及び保守サービス |
社員数 | 9 名 |
本社所在地 | 〒105-0014 東京都港区芝2-3-12 芝アビタシオンビル9F |
ホームページ | http://www.pathimaging.jp/ |
連絡先窓口 | 佐藤保 |
メールアドレス | tamotsu.sato@email.claro.jp |
電話番号 | 03-3451-5255(東京オフィス) |
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