精密加工
難加工材SiCウエハを高速高精度かつ複数枚同時に処理し、生産効率を飛躍的に向上させる新研磨技術グラインドラップ装置
広島県
株式会社サンエス
2020年5月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | パワーデバイス用SiCウェハの高速高精度製作を可能とする融合研磨技術の実用化開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、半導体、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | SiC、研削砥石、熱可塑性樹脂、低ダメージ |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
省エネ型社会構築に不可欠である低損失SiCパワーデバイスの普及が、難加工性に伴うSICウエハコストにより阻害されている。我々の川下企業のニーズはSiCウエハの生産性向上・コスト低減にあり、本事業では従来研削とラップ加工の融合新技術で、各段の高速高精度加工の実現と研磨メカニズムの構築により、現状想定からSiCウエハ生産性2倍と加工コスト半分を図る
開発した技術のポイント
研削(グラインド)加工とラップ加工を融合させた新研磨技術グラインドラップで、難加工材SiCウエハを高速高精度かつ複数枚同時に処理し、生産効率を飛躍的に向上させる装置の実現及び生産技術の確立
(新技術)
研削(グラインド)加工とラップ加工を融合させた新研磨技術グラインドラップ
(新技術の特徴)
SiCウエハの生産性向上とウエハ加工コスト削減に対応
具体的な成果
・新研磨技術グラインドラップの装置開発
‐SiCウエハ研磨用定速送り研磨装置を開発した
‐粗仕上げ(平均面粗さ30nm)、仕上げ(同3nm)、超仕上げ工程(同0.7nm)の工程を構築した
・新研磨グラインドラップの砥石・スラリー開発
‐超仕上げ工程加工が、断面TEM観察から検出限界以下の低ダメージで実施できていることを確認した
‐超仕上げ工程加工で、平均面粗さ0.56nm、最大段差7.94nmを達成した
‐4インチSiCウエハ1枚あたりの研磨コストを4,000円以下で実施できることに目途を得た
・新研磨技術グラインドラップを導入したSiCウエハ生産技術の確立
‐開発砥石は応力緩和が格段に大きいことを確認した
‐4インチSiウエハを研磨する3工程各8分のプロセスを構築した
研究開発成果の利用シーン
研削(グラインド)と研磨(ラップ加工)を融合した新研磨技術を開発し、粗仕上げ工程を#1500砥石による定速研削、仕上げ工程を#6000砥石による定速研削、超仕上げ工程を開発したGL3μm砥石により定圧研削の3工程各8分で、SiCウエハを研磨し、CMP工程に引き継ぐプロセスを提案する。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本事業の成果を広く知ってもらうために、精密加工学会、砥粒加工学会研磨の基礎科学とイノベーション化専門委員会、砥粒加工学会砥粒加工工具を考える専門委員会で発表を行っている。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・グラインドラップ定速送り型単軸装置で、回転体の振れ精度5μm以内を実現
・超仕上げ工程において、加工ダメージ層が検出限界以下で、平均面粗さRa=0.56nm、加工レート10~15μm/h以上を実現
・4インチSiCウエハ換算で研磨コスト4,000円/枚
・SiCウエハ研磨の各工程を8分で完了するプロセス
今後の実用化・事業化の見通し
開発した超仕上げ工程の研削液が水であり、Ra=0.7mm以下の低ダメージを実現することから、SiCウエハの最終工程直前の過マンガン酸カリウムによる高速CMPに代替できるプロセスであると考え、川下企業に向けて提案する。また、サポイン事業内で開発した砥石材料を用いてGLラップ定盤への展開を図っている。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社サンエス |
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事業管理機関 | 公益財団法人ひろしま産業振興機構 |
研究等実施機関 | 国立大学法人岡山大学 株式会社フェムテック 株式会社センチュリーアークス |
アドバイザー | 東京大学 空閑重則名誉教授 産業技術総合研究所 加藤智久研究チーム長 株式会社ハイテクノス 原田雅一代表取締役 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社サンエス(法人番号:2400-01-029593) |
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事業内容 | 電子機器・電子モジュールの開発・製造・販売、設備機器・制御機器の設計・開発・製造・販売等 |
社員数 | 700 名 |
本社所在地 | 〒720-2124 広島県福山市神辺町大字川南741番地の1 |
ホームページ | https://www.sun-s.jp/index.html |
連絡先窓口 | 設備生産部 部長 本谷則男 |
メールアドレス | norio-hontani@sun-s.jp |
電話番号 | 084-963-1566 |
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