表面処理
航空機降着部品に適用できる、環境に優しく耐食性に優れた低水素脆性型亜鉛・ニッケル合金めっきの開発
石川県
浅下鍍金株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 環境対応型航空機降着装置用亜鉛・ニッケル合金めっきの実用化技術の研究開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、航空・宇宙 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、環境配慮 |
キーワード | 環境対応、亜鉛・ニッケル合金めっき、高耐食性、航空機 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
航空機降着装置にはカドミウムめっきが多用されているが、環境有害物質であるカドミウム、シアン、六価クロムの全廃を目的に亜鉛・ニッケル合金めっきへの代替研究が進められている。しかしながら、母材として使用される超高抗張力鋼は水素脆性や応力腐食割れを起こし易く、また、膜厚測定方法が確立されておらず実用化に至っていない。本研究開発では、亜鉛・ニッケル合金めっきの最適条件を確立することを目指す
開発した技術のポイント
従来めっきと同等以上の耐食性(500時間の塩水噴霧試験で母材の腐食が発生しない)を有し、環境有害物質フリーの亜鉛・ニッケル合金めっきを実用化し、航空機降着装置部品への適用技術を開発する
(新技術)
・従来めっきと同等以上の耐食性を有する亜鉛・ニッケル合金めっき
・環境有害物質を含まない
(新技術の特徴)
・低水素脆性型めっき
・環境有害物質を含まない
具体的な成果
・低水素脆性型亜鉛・ニッケル合金めっき適用プロセスの確立
-塩水噴霧試験4000時間でも腐食が発生しなかった
-航空機業界で最も重要視されている水素脆性破壊に対して耐久性のあることを確認
・めっき設備の最適化への対応
-めっき試作ラインを作製し、均一にめっきできることを確認
・めっき膜厚測定方法の確立
-断面観察による膜厚測定との差を±10%以内で、非破壊式のポータブル膜厚計を用いた膜厚評価手法を確立
・めっき剥離手法の開発
-従来よりも寿命が2倍以上となる剥離液を開発
知財出願や広報活動等の状況
めっき剥離液に関する特許取得の準備中
研究開発成果の利用シーン
・亜鉛・ニッケル合金めっき成膜技術
‐欧米の航空機メーカーの要求を満たしている
・めっき剥離サービス
‐航空機部品は数年に一度、メンテナンスのため剥離して再めっきを施すため、本めっきに最適な剥離液を開発し、剥離技術を確立した
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
基礎研究が終了し、試作品を作成
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・環境に優しいめっき
‐カドミウム、シアン、六価クロムを用いない環境有害物質フリーのめっき
‐耐食性に優れ、耐水素脆性にも優れている
今後の実用化・事業化の見通し
航空機部品は年率4%の伸びが見込まれる。本研究の亜鉛ニッケルめっきがカドミニウムめっきの代替として採用されれば大きな市場になる。欧州の航空機メーカーも採用しつつあるとの情報があるので大きな期待を持っている。
実用化・事業化にあたっての課題
まだ民間航空機部品への適用がない
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 浅下鍍金株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人石川県産業創出支援機構 |
研究等実施機関 | 石川県工業試験場 学校法人鶴学園広島工業大学 株式会社高林製作所 |
アドバイザー | 住友精密工業株式会社 深田熱処理工業株式会社 Japan Aero Network株式会社 矢部 賢 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 浅下鍍金株式会社(法人番号:2220001008919) |
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事業内容 | 電気めっき、無電解めっき、塗装 |
社員数 | 31 名 |
本社所在地 | 〒924-0011 石川県白山市横江町1843-7 |
ホームページ | http://asashita.jp/ |
連絡先窓口 | 浅下秀昭 |
メールアドレス | asashitamekki@nifty.com |
電話番号 | 076-276-3115 |
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