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研究開発された技術紹介

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バイオ

再生医療の実現に貢献する受託培養事業で使用される培地(培養液)の自動交換ユニット

愛知県

高砂電気工業株式会社

2020年5月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 既存の培養プレートを利用した自動培地交換ユニットの開発
基盤技術分野 バイオ
対象となる産業分野 医療・健康・介護
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)
キーワード 細胞培養、培地交換、自動化、低コスト
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成26年度~平成27年度

プロジェクトの詳細

事業概要

細胞培養における川下企業のニーズとして、培地交換の簡易化、効率化が挙げられる。現状の培地交換は主に手作業で行われており、休日出勤をしなければならない事もあるため効率的でない。自動培養装置も販売されているが大型であるため、あまり実用的でない。本事業では、既存の培養容器を用いて自動で培地交換を行う小型のユニット品を開発する。この結果、効率的かつ安定的に培養が可能となることで細胞培養の高度化に貢献する

開発した技術のポイント

既存の培養プレートを利用した自動培地交換ユニットの開発

(新技術)
使用者のニーズに合った、小型かつ低コストでの自動培地交換ユニットによる細胞培養
(新技術の特徴)
市販の培養プレートを使用した培地交換の自動化が可能となり、人件費の負担が解消される

具体的な成果

・±10%以内の誤差での培地供給を可能とし、使い捨てのディスポ部をコスト削減した
・ポンプを精度が重要な一部のパーツを除き成型化し、製品単価を大きく下げ、廃液用に開発した6chポンプを培地供給側にも採用し、防水かつ電池駆動で最長1週間程度装置を駆動させるコントローラーを開発した
・3,000円程度を本開発品のディスポーザブル部分の目標販売価格とし、ディスポーザブル部品の成型化、ポンプをチューブ交換式にする等により、部品の単価を下げ目標販売価格をほぼ達成した
・抗生物質などを培地に入れない状態でiPS細胞を3日間培養し、生存を確認することができた。また、iPS細胞以外ではニワトリ胚心臓由来線維芽細胞の7日間の培養に成功している

知財出願や広報活動等の状況

【特許】
PCT/JP2015/059971 培地交換ユニット

研究開発成果の利用シーン

小型安価で、市販の培養容器、インキュベーターがそのまま使用可能な自動培地交換機能を持つ細胞培養装置

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

2016年10月製品発売開始、2019年12月現在累計90台を販売している。さらに、波及したの特注品の取引は6000万円以上に及ぶ。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

・iPS細胞の誕生により、細胞培養の産業化が大きな注目を浴びているが、従来の自動培養装置は非常に大型で価格も1000万円クラスであり、現状のラボスケールで、手軽に使える装置がなかった
・当社の培地交換システムは、ユーザーに幅広く受け入れられるよう、価格を13万円に抑え、インキュベーターなど、既存の資産を活かせるので、導入し易い

今後の実用化・事業化の見通し

・本事業により当社が参入を目指している再生医療周辺産業の国内市場規模は、2012年度の実績として170億円、2050年度には1.3兆円に達する見込みであり、世界においては、2012年度で2,400億円、2050年度には15兆円と推計されている急速成長市場のため、本製品のニーズは世界的にも高まることが期待される
・特に米国においては、国が再生医療周辺産業に対して巨額の投資を行うなど産業化に非常に力を入れており、より加速的な市場成長が見込まれるため、当社の米国拠点を活用した販売機会も拡大している

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 高砂電気工業株式会社
事業管理機関 高砂電気工業株式会社
研究等実施機関 国立大学法人東京大学生産技術研究所 マイクロナノメカトロニクス国際研究センター
アドバイザー 株式会社リプロセル

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 高砂電気工業株式会社(法人番号:2180001028392)
事業内容 ソレノイドバルブ(電磁弁)およびポンプを中心とする流体制御機器等の設計・製造・販売
社員数 159 名
生産拠点 本社
本社所在地 〒458-8522 愛知県名古屋市緑区鳴海町杜若66
ホームページ https://takasago-elec.co.jp/
連絡先窓口 第二事業部 開発課 再生医療G リーダー 川田 大輝
メールアドレス d-kawata@takasago-elec.co.jp
電話番号 052-891-2301