複合・新機能材料
均一な複合粒子を用いた内部電極用材料による積層セラミックスコンデンサーの高容量化
東京都
アートビーム有限会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 積層セラミックスコンデンサーの高容量化を実現する内部電極用材料の製造技術の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化) |
キーワード | 積層セラミックスコンデンサー、共材、ニッケル、分散、超臨界水熱法 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
積層セラミックスコンデンサー(MLCC)の高容量化を達成する手段として、MLCCを構成する誘電体層と電極層の薄層化・多層化及び誘電体層に比誘電率の高いチタン酸バリウム固溶体(BCTZ)の使用が有効である。本開発では、電極層の薄層化・多層化を実現するため、ニッケルナノ粉末の利用と高誘電率材料に最適な、電極層用の添加材であるBCTZナノ粒子の作成を行い、さらにニッケル粒子表面にBCTZ粒子を表面修飾した、新たな電極材料を開発する
開発した技術のポイント
市販されている100nm以下のNi粒子にin-situで20nmの共材BCTZ粒子を修飾した、均一な複合粒子を提供する
(新技術)
構成材料のナノ粒子化が必要とされ、超薄層誘電体形成のためには0.1μmのBaTiO3、Ni微細粉が必要である
(新技術の特徴)
積層セラミックスコンデンサーのメインサイズが型式0603(0.6mm×0.3mm)へ、さらいに型式0402(0.4mm×0.2mm)のシフトへ対応
具体的な成果
・導入した連続式超臨界水熱合成装置を用いて、組成比を制御したBCTZナノ粒子の工業的レベル(50g/hr)での製造可能にした
・オゾン水処理で水溶液中での分散性を向上させたニッケル粒子とBCTZ原料を混合し、連続式超臨界処理でNi/BCTZ複合粒子を240g/hr製造の確認ができた
・BCTZの表面修飾の効果を確認するため、Ni/BCTZ複合粒子を単軸プレスでペレットを作成し、機械式熱分析装置で熱収縮率を測定した結果は1,000℃で14%であり表面修飾の効果が確認できた
研究開発成果の利用シーン
積層セラミックスコンデンサー用の100nm以下のNi粒子にin-situで20nmの共材BCTZ粒子を修飾した均一な複合粒子
・MLCC内部電極の高信頼化技術の課題を解決する有効手段である
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
進展なし
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
MLCCの更なる小型化‐高容量化に対応
・ナノサイズへの微細化
・電極層厚み0.5μm以下を実現する、電極材料として、80nm以下のニッケル粒子と20nm以下の共材の使用
今後の実用化・事業化の見通し
・販売戦略としては、世界MLCC市場の約10%超えのシェアを持つT社への販売を中心におこなうとともに、汎用性のある材料については他のMLCCメーカー各社に情報提供を行い、実用化を推進していく
・情報提供の場として国内展示会への出展等により市場動向、技術動向を見極めながら、量産化計画を策定、販売を拡大展開する計画であり、海外の展示会にも積極的に出展していく予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アートビーム有限会社 |
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事業管理機関 | タマティーエルオー株式会社 |
研究等実施機関 | タマティーエルオー株式会社 国立大学法人東北大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アートビーム有限会社(法人番号:3010101004350) |
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事業内容 | 精密機構部品の試作・開発 |
社員数 | 49 名 |
本社所在地 | 〒192-0042 東京都八王子市中野山王1-6-14 |
ホームページ | http://www.artbeam.co.jp/ |
連絡先窓口 | 藤井隆司 |
メールアドレス | fujii@artbeam.co.jp |
電話番号 | 042-622-7380 |
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