複合・新機能材料
耐熱性高温はんだ、実装エネルギーを削減する低温はんだを可能とする低コスト鉛フリーはんだ合金
東京都
ニホンハンダ株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 錫地金中の微量元素に着目した低コスト鉛フリーはんだ合金の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車、産業機械、情報通信、スマート家電、半導体、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 低コスト化 |
キーワード | 低コスト鉛フリーはんだ合金、耐熱性高温はんだ、低温はんだ、錫地金 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
パワー半導体を中心に、電機、自動車業界等でははんだの低コスト化が課題である。高価格の原因は、はんだ主成分である錫地金が銘柄によって特性が変わり、簡単に銘柄変更が出来ない事と、特性改善のため銀等の高価な金属を添加しているためである。そこで、はんだ特性に影響を与える錫地金中の不純物に着目し、阻害元素と改善元素を定量化し、安価な改善元素で特性を改善し、高価な金属を添加しないはんだ合金を開発する
開発した技術のポイント
不純物中に阻害元素が少ない錫地金銘柄を選択し、改善元素を追加添加することで、はんだ特性の向上を図り、銀なしの低価格なはんだ合金の特性向上により低コスト化を実現する
(新技術)
改善元素を追加添加することで、はんだ特性の向上を図り、銀なしの低価格なはんだ合金の特性向上により低コスト化を実現
(新技術の特徴)
・不純物中に阻害元素が少ない錫地金銘柄を選択
・改善元素を追加添加
具体的な成果
・流通している3N錫地金の成分分析を行い不純物の実態を明らかにし、20ppm以上含有される不純物元素7種と各種地金錫の濡れ性値とで重回帰分析を行い、濡れ性を改善または阻害する元素とその影響度を明らかにできた
・高Snはんだの濡れ性を改善するため、顕著な濡れ性を改善できる元素を見出すことができた
・有鉛高温はんだの代替材料として、種々の微量元素の効果を調べた結果、脆さを大幅に改善することができた
・耐衝撃性を向上させるため元素の微量添加によるSn-Bi共晶はんだの延性改善を検討した・各種元素を微量添加した各種はんだ合金の引張試験を行った結果、延性を大幅に向上させる元素を見出した
知財出願や広報活動等の状況
特願2019-048730 特許出願(出願日2019年3月15日)“金属製品およびその製造方法”
特願2018-087111 特許登録(特許登録日2019年5月24日)“はんだ合金、ソルダペースト、成形はんだ、及びはんだ合金を用いた半導体装置”
研究開発成果の利用シーン
低コスト鉛フリー合金
・耐熱性のある高温はんだ
・実装エネルギーを削減する低温はんだ
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
有力顧客からの承認獲得にむけ、各種のデータの提供や顧客評価を受けていたが、受注できなかった。引き続き海外メーカーにサンプル提供、顧客評価中。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・はんだ付け性に優れる
・低コスト鉛フリー合金
・耐熱性のある高温はんだ
・実装エネルギーを削減する低温はんだ
今後の実用化・事業化の見通し
高Snはんだ(低コストはんだ)、高Biはんだ(高温はんだ)およびSn-Bi共晶系はんだ(低温はんだ)の事業化においては、平成29年度末までで顧客の製品評価を受けるためにサンプル提供を行い、順調であれば、30年度から生産販売を開始する
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ニホンハンダ株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人千葉県産業振興センター |
研究等実施機関 | 学校法人東京電機大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ニホンハンダ株式会社(法人番号:8010601014712) |
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事業内容 | はんだの製造・販売 |
社員数 | 89 名 |
生産拠点 | 船橋工場(千葉県)、海外(中国、マレーシア)の2拠点に工場 |
本社所在地 | 〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1アルカセントラル16階 |
ホームページ | http://www.nihonhanda.com/ |
連絡先窓口 | 電子材料研究所開発部 宮原潤 |
メールアドレス | j-miyahara@nihonhanda.com |
電話番号 | 0436-60-7688 |
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