精密加工
超精密メッキ法による新規キャタライザを用いた自動車排気ガス浄化
栃木県
株式会社深井製作所
2020年4月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 省貴金属対応・小型・軽量・高性能自動車排気ガス浄化装置の技術開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、農業、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(小型化・軽量化)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | キャタライザ、触媒貴金属、メッシュ構造、乱流プレート、めっき担持 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来の排気ガス浄化装置は、セラミックス又はステンレス材料を用い、形状は複雑なハニカム構造であり、表面に高価な貴金属を多くコーテイングしている。これらが原因で、新分野と新市場への開拓への障害となっている事から、ステンレスワイヤーのメッシュ構造によりガスとの接触面積を増やし、貴金属の種類毎にメッキする事により、小型化と担持量の最適化で低価格を実現できる新排気ガス浄化装置を開発する
開発した技術のポイント
・触媒貴金属低減によるキャタライザ製造原価1/2の実現
・メッシュ&乱流プレート複合化構造体による触媒反応の高効率化
・貴金属のメッキ担持による低減化
具体的な成果
・コストを従来の1/2に抑え、既販車に対する後付けサービスに対応できれば、コストがネックとなっている、新興国での排ガス浄化装置の普及が進められることを確認できた
・排ガスの流れを変化させることで排ガス浄化効率が上昇することを実証し、さらに、担体の小型化と担持貴金属量を削減できることを確認し、排ガス浄化装置のコスト削減の見通しがたった
・排ガスと触媒金属の反応効率を上げるガス流制御ができる新構造体を考案し、試作品を用いて各種実験を実施した
・新構造体の要素となるメッシュとプレ-ト部品の生産性ついては、既存量産設備を活用し、メッシュとプレートを複合化、構造体として組み上げる装置を新規に設計、製作し、量産化に向けた自動化も検証し、新構造体の量産化に目途を立てた
・触媒金属使用量の半減目標が達成できる見込みを得られた
研究開発成果の利用シーン
自動車排気ガス浄化装置に用いられる、省貴金属触媒対応・小型・軽量・高排ガス浄化性能のキャタライザの製造
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・開発の継続および事業化を市場有力企業に引き継ぐ経営判断のもと、開拓活動を実施中
・従来技術との併用による事業化、高度化技術の開発を有力企業とそれぞれ検討中
・他企業よりサポイン成果等報告書を見ての問い合わせあり
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・排気ガス乱流化による接触効率の向上
・触媒貴金属の低減による低コスト化
・小型・軽量・高性能排ガス浄化装置
今後の実用化・事業化の見通し
・開発品では、構造体のメッシュ構造の開発により従来の触媒金属担持方法でも目標コストレベルに対応した使用貴金属量低減による省資源化の製造方法確立の見通しが立った
・しかし、実用化に向けて耐久試験の検討が不可欠であり、今後の事業化を進める上での課題となる
・新しい貴金属担持方法として考案しためっきについては、熱、酸化に起因する下地の変形対策が未完成ながら、表面組織化に対する見通しが得られ、検出された課題を克服すれば更なる貴金属量と加工コスト低減が期待できると考えられ、今後の高度化実用化への課題が得られた
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社深井製作所 |
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事業管理機関 | 一般財団法人地域産学官連携ものづくり研究機構 |
研究等実施機関 | 株式会社エコラ・テック 学校法人上智大学 国立大学法人群馬大学 群馬県立群馬産業技術センター 栃木県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社深井製作所(法人番号:2060001019107) |
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事業内容 | 自動車部品の開発・設計・製造 |
社員数 | 538 名 |
生産拠点 | 大月工場(栃木県足利市大月町)・駒場工場(栃木県足利市駒場町)※ 関連会社:Fukai Toyotetsu Indiana Corpration(北米インディアナ州) |
本社所在地 | 〒326-0005 栃木県足利市大月町465-3 |
ホームページ | http://www.fukai.co.jp/ |
連絡先窓口 | 開発部 川島知士 |
メールアドレス | s-kawa@fukai.co.jp |
電話番号 | 0284-64-9031 |
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