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表面処理

電子線滅菌装置の電子線、オゾン環境下に耐えてかつドライタッチでの安定した摺動ができる緻密なセラミックコーティング膜とその製造装置

兵庫県

日本コーティング工業株式会社

2020年4月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 電子線、オゾン環境下で摺動に優れる部材のためのセラミック緻密膜とその製造装置の研究開発
基盤技術分野 表面処理
対象となる産業分野 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、産業機械、半導体
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)
キーワード 溶射、ち密、セラミック、コーティング、ナノ
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成25年度~平成27年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究では、飲料・食品、薬品、化粧品等の容器の新しい滅菌法である低出力電子線滅菌装置において、その実用化のネックとなっている部材の要求に応えるべく、電子線、オゾン環境下に耐えてかつドライタッチでの安定した摺動を確保できる緻密なセラミックコーティング膜とその製造装置を開発する。10~500NMのナノ微粒子を液体樹脂に均一分散させた溶射材料と、これをミスト化して溶射する装置を開発し、緻密膜を作製する

開発した技術のポイント

ナノ微粒子溶射装置を開発し、溶射プロセスを最適化して、耐環境性の高い緻密なセラミックコーティング膜を製造
(新技術)
ナノサイズの微粒子が溶射できる装置と緻密なセラミックコーティング膜とその製造装置の開発
(新技術の特徴)
ナノ微粒子の固相接合からなる皮膜により摩耗、劣化、損傷を防止

具体的な成果

・溶射材料についてセラミック選定と基本混錬条件の策定を行った
・ミスト発生ノズル内部と溶射ガン内部の流体シミュレーションを行い、その知見を参考に、ミスト発生器と溶射ガンを設計製作し、装置の最適化、遠隔操作と自動化を進めてシステムとして構築した
・溶射プロセスの最適化のための測定・解析手法の確立とシミュレーションの検討を重ねた
・溶射プロセスの適正化を進め、ナノ微粒子の固相接合によるとみられる皮膜を作製した
・作製サンプルをアドバイザーに提供し、実用化に向けての第1回目の電子線照射試験を実施した結果、サポイン皮膜は、従来のプラズマ溶射皮膜と比べて高い耐性を有する可能性を確認した

研究開発成果の利用シーン

開発したナノ微粒子スラリーミスト溶射装置を用いて、緻密なセラミックコーティング膜を部材に施工し、その耐用性を向上させたり、化学的・機械的に優れた機能を付加させることができる。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

研究継続中で、具体的な事業化の実績は、まだ無い。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理

製品・サービスのPRポイント

・10~500nmのナノ微粒子を液体樹脂に均一分散させた溶射材料とこれをミスト化して溶射する装置とこれによる固相接合の緻密膜を作製
・電子線、オゾン環境下に耐え、ドライタッチでの安定した摺動の確保を目指している

今後の実用化・事業化の見通し

・長時間溶射のための検証と溶射ガンの最適化では、ナノスラリー供給装置部品の消耗が激しいこともあり、長時間の運転のために部品の寿命延長を進める
・樹脂残渣をさらに減らすための配合の高濃度化:溶射皮膜中に残存する樹脂由来の炭素成分を減らし皮膜性能を上げるために、材料スラリーの配合比を上げ樹脂残渣に起因するとみられる部分的な欠陥を解消させる
・実機評価に向けての電子線照射試験を実施する
・電子線照射装置実機での施工と評価では、アドバイザーのご協力を頂きながら実績を蓄積し、ナノ微粒子スラリーミスト溶射装置の製造販売及びセラミックコーティング膜施工の事業化を進めていく

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 日本コーティング工業株式会社
株式会社セイワマシン
事業管理機関 国立大学法人大阪大学 接合科学研究所
研究等実施機関 株式会社セイワマシン
国立大学法人大阪大学 接合科学研究所
アドバイザー ・日立造船株式会社 ・三菱重工業株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 日本コーティング工業株式会社(法人番号:5140001050307)
事業内容 溶射施工による表面改質
社員数 66 名
生産拠点 ・関西工場(兵庫県) ・東京工場(埼玉県)
本社所在地 〒661-0012 兵庫県尼崎市南塚口町2-12-18 塚口若松ビル3F
ホームページ http://www.nipponcoating.co.jp
連絡先窓口 技術部 吉岡
メールアドレス yoshioka@nipponcoating.co.jp
電話番号 0791-48-1751