情報処理
眼底OCTにおける高速並列演算処理技術の開発により、非侵襲的な血管造影像取得が可能となり、新規市場の開拓に貢献
愛知県
株式会社トーメーコーポレーション
2020年4月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 眼底OCTにおける高精度広画角光学システムのための高速並列演算処理技術の開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | OCT、血流、眼科、GPU、非侵襲 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
現行の眼科用診断装置であるOCT(光干渉断層計)では不可能な脈絡膜3D測定、網膜・脈絡膜血管造影、血流計測を非接触・非侵襲かつ広画角で取得し、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性や緑内障などの診断に有用な次世代OCTを開発する。そのために必要な干渉信号の位相安定化、広画角化、ビーム多重化を実現するグラフィックプロセッサユニット・フィールドプログラマブルゲートアレイによる高速並列演算処理システムを確立する
開発した技術のポイント
次世代眼底OCTに必要な広画角光学システムと非侵襲血管造影技術を実現するために、増大する処理データ量と複雑な制御に対応するための高速組込みソフトウェアシステムの構築を行う
(新技術)
GPU・CPU及びFPGAを連携した高速並列演算処理技術を開発する
(新技術の特徴)
処理時間が1/10以下に短縮され、またOCTによる造影剤の必要がないため非侵襲的な血管造影像の取得が可能となる
具体的な成果
・広画角化への対応
‐スキャン範囲の拡大を実施した
‐深達度の向上を実施した
・非侵襲血管造影・血流計測技術の開発
‐位相安定化を実施した
‐広範囲の血管造影を実施した
・固定パターンノイズ除去
・処理の高速化
‐GPU-CPU-FPGA分担処理システムの構築を実施した
‐血管造影像構築処理の高速化を実施した
研究開発成果の利用シーン
・GPU・CPU及びFPGAを連携した高速並列演算処理技術
・非侵襲の血管造影や血流計測が可能な眼底OCT
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・GPU・CPU及びFPGAを連携した高速並列演算処理技術の開発に成功した
・非侵襲血管造影画像の画質向上とアプリケーションの充実が今後の課題となることが明らかとなった
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・非侵襲的な血管造影装置の実現が可能となり、新規顧客の開拓に貢献
‐多くの眼底疾患は虚血が原因であると言われており、さらなる早期発見・早期治療のために非侵襲の血管造影や血流計測が可能な眼底OCTの商品化が強く望まれている
‐増大する処理データ量と複雑な制御に対応するための高速並列演算処理技術および広画角光学システムの開発を行い、脈管膜血管までも観察可能な非侵襲的な血管造影装置の実現が可能となった
‐これにより、眼科における医療現場のニーズに応えることができ、新規市場の開拓が可能となった
・非侵襲的なため、患者の負担を軽減
‐高速並列演算処理技術により処理時間が短縮し、患者の負担の軽減が可能となった
今後の実用化・事業化の見通し
・本事業の開発目標は全て予定通り達成し、試作機に落とし込んだ。
・本事業で開発した派生技術を用いた製品の事業化を進めている。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社トーメーコーポレーション |
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事業管理機関 | 公益財団法人科学技術交流財団 |
研究等実施機関 | 国立大学法人筑波大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社トーメーコーポレーション(法人番号:9180001049671) |
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事業内容 | 眼科用医療機器、検査機器の製造販売 |
社員数 | 230 名 |
本社所在地 | 〒451-0051 愛知県名古屋市西区則武新町2-11-33 |
ホームページ | https://www.tomey.co.jp/ |
連絡先窓口 | 総務部 |
メールアドレス | info@tomey.co.jp |
電話番号 | 052-565-1601 |
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