製造環境
食品の付加価値を向上し物流コストの削減を可能にする、香りや成分を損なわない濃縮システムの開発
高知県
株式会社垣内
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 懸濁結晶法による凍結濃縮システムの開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 食品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、低コスト化 |
キーワード | 減量、品質 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
食品産業界では農水産物を1次加工にて液状食品にした食品素材を採用するとき、商品に価値を付与させるため、如何により良い素材を選択するかが重要な要素の1つとなる。本研究開発では、1次加工の際に液状食品の品質を向上させるため、農水産物に含有する特有の味や香りという有用成分を損なうことなく濃縮が可能な凍結濃縮システムの開発を行う。これにより、農水産物の加工の高品質化を図り、冷凍空調技術の高度化に寄与する
開発した技術のポイント
液状食品の成分を安定的かつ自動で濃縮する凍結濃縮システムの開発を行う
(新技術)
液状食品を加熱することなく低温で濃縮を行うことの出来る、凍結濃縮システムの確立を行う
(新技術の特徴)
・農水産物特有の香りや含有する成分を損なうことなく濃縮した液状食品の開発が可能となる
具体的な成果
・液状食品に対応した製氷部課題への対応
・遠心分離機での濃縮液の高回収課題への対応
・凍結濃縮の自動化課題への対応
・凍結濃縮による農水畜産物含有成分の安定濃縮課題への対応
研究開発成果の利用シーン
加熱濃縮や膜濃縮に比べ農水産物特有の香りや含有する成分を損なわず、高品質な濃縮液を製造できる「自動凍結濃縮システム」
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・様々な液状食品を用いて凍結濃縮システムの有効性を調べる実験を行い、安定して成分の濃縮が行なえているとの結果が得られた
・凍結濃縮システムの試作機を完成し、全自動での濃縮行程を可能にした
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理
製品・サービスのPRポイント
・高品質な液状食品濃縮液の製造
‐「懸濁結晶法」とは液状食品を冷やし水分を氷粒子にすることで、他の成分と分離し濃縮する、凍結濃縮の一つの手法である
‐現在、液状食品の濃縮に多く用いられている加熱濃縮法や膜濃縮法に比べて、氷点下の低い温度帯で濃縮操作を行うため、成分の損失が少なく高品質な濃縮液を得ることが出来る
‐本開発のシステムは特徴的で繊細な香りを持つ農水産物や、サプリメントなどの濃縮に適している
・多品種少量の濃縮液生産に適した小型装置
‐大量生産を前提としている海外製の濃縮システムに比べて、旬のある食品が多い日本国内向けの多品種少量の生産に適した小型装置を開発した
‐現在は処理量の異なる装置ラインアップ拡充に取り組んでいる
今後の実用化・事業化の見通し
・装置の大型化に対応するため、システムの構築とともに装置の改良を進めるべく取り組んでいる。
・低濃度から高濃度までの食品溶液に対応できる装置を開発するべく、装置各所の効率化や装置動作の確実性向上に向けて開発に取り組んでいる。
実用化・事業化にあたっての課題
大型化のニーズが高いため、技術や知識の不足。また人的資源の不足。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社垣内 光電設株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人高知県産業振興センター |
研究等実施機関 | 独立行政法人国立高等専門学校機構高知工業高等専門学校 高知県工業技術センター 公立大学法人高知工科大学 ものづくり先端研究室 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社垣内(法人番号:7490001006148) |
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事業内容 | 産業用機械製造 |
社員数 | 101 名 |
本社所在地 | 〒783-0049 高知県南国市岡豊町中島391-8 |
ホームページ | http://kk-kakiuchi.co.jp/ |
連絡先窓口 | 開発部 秦泉寺 |
メールアドレス | info@kk-kakiuchi.co.jp |
電話番号 | 088-866-2848 |
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