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複合・新機能材料

高性能ナノ顔料の水性微細化ならびに易分散化プロセス技術の開発

兵庫県

山陽色素株式会社

2020年4月10日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高性能ナノ顔料の水性微細化基盤技術の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、エレクトロニクス、印刷・情報記録、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上
キーワード 水性自動用塗料、表面処理、ナノ分散体
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成24年度~平成26年度

プロジェクトの詳細

事業概要

自動車用塗料では、環境保護の重要性から溶剤型から水性への置き換えが急速であるが、水性塗料の高意匠性と高耐久性への技術開発と塗料の生産性向上、低コスト化が喫緊の改善課題となっている。本研究開発では、ナノ顔料製造時を捉えた独自の表面処理と高せん断力を利用した新規製造プロセス技術の開発により、水性自動車塗料用顔料、およびナノ分散体の性能向上とコスト低減の両立による製品で国際競争力強化を図る

開発した技術のポイント

従来の溶剤型自動車塗料以上の色特性・光学特性を有し、諸耐性に優れる高性能ナノ顔料、およびそれを数十ナノレベルに分散安定化した水性自動車塗料用高性能ナノ顔料分散体と、水性ナノ顔料分散体の製造用の新規な顔料表面処理技術と分散体製造プロセス技術を開発する
(新技術)
・高性能顔料の微細化技術、微細化顔料の水性易分散化と分散安定化技術を開発する
・水系ナノ顔料分散に最適な分散剤を開発する
(新技術の特徴)
・自動車用水性塗料での色特性(彩度)が向上する
・分散時間の短縮により大幅な生産性向上とコスト低減が達成できる

具体的な成果

・高性能顔料の微細化技術の開発
-顔料構造及び結晶構造を開発し、アシッドペースト法、及びソルトミリング法での微細化技術を開発した
・微細化顔料の水性易分散化と分散安定化技術の開発
-アシッドペースト法、及びソルトミリング法での易分散化プロセス技術を開発した
・水系ナノ顔料分散に最適な分散剤の開発
-水性自動車塗料用分散剤を開発した
-水性分散剤の高度化研究と、水性ナノ顔料分散体の自動車塗料向け特性評価を実施した

研究開発成果の利用シーン

・高彩度をはじめとした諸特性に優れた高性能ナノ顔料水性分散体
・易分散化プロセス技術を活用したサービス

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・双腕型ニーダー装置を用いたソルトミリング法の最適化により、目標粒子サイズを達成した
・ソルトミリング時に株式会社岐阜セラツク製造所開発の分散剤を顔料表面処理することにより易分散化を達成し、分散エネルギーを大幅に低減することに成功した
・株式会社岐阜セラツク製造所開発のブロック型分散剤を顔料表面処理することで、分散剤添加量の低減に成功した

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・高性能ナノ顔料が自動車用水性塗料での色特性向上に寄与
-耐水性をはじめとした諸耐性に優れた高性能ナノ顔料と水性自動車塗料用高性能ナノ顔料分散体により、自動車用水性塗料の色特性(彩度)向上が実現する
・分散時間の短縮が生産性向上とコスト低減を実現
-自動車塗料における従来の顔料分散工程では微小ビーズを使用し、長時間分散を必要としていた
-水性自動車塗料の部材となる水性ナノ顔料分散体を省エネルギーで製造できる、新規な顔料表面処理技術と分散体製造プロセス技術が分散時間の短縮をもたらし、生産性向上とコスト低減を実現する

今後の実用化・事業化の見通し

今後は自動車用水性塗料をメインターゲットに、易分散プロセスの最適化ならびに分散剤の改良等を行い、課題である耐候性等の改善、スケールアップ、また自動車用水性塗料以外にもインクジェットインキ等に展開を模索しながら、事業化の早期実現のために鋭意研究開発を進める予定である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 山陽色素株式会社
事業管理機関 公立大学法人大阪(大阪府立大学)
研究等実施機関 公立大学法人大阪(大阪府立大学)
株式会社岐阜セラック製造所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 山陽色素株式会社(法人番号:2140001058922)
事業内容 有機顔料、加工顔料、機能性顔料の製造
社員数 377 名
本社所在地 〒670-0966 兵庫県姫路市延末81番地
ホームページ http://www.sanyocolor.jp/
連絡先窓口 技術開発部取締役部長 吉永秀昭
メールアドレス yoshinaga@sanyocolor.jp
電話番号 079-292-3366(代)