精密加工
ヘッド分離型パルスギャップレーザを用いたR2R方式加工装置により、フレキシブルガラスの高品質・高速な加工を実現
大阪府
スペクトロニクス株式会社
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ヘッド分離型パルスギャップレーザによる次世代超薄型ディスプレイ用フレキシブルガラスの加工技術開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 高品質 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
フレキシブルガラスのスクライブ加工においては、機能の確保・高度化のための高品質な加工とともに、ロール・ツー・ロール生産により劇的に製造コストを低減することが求められているが、現状ではこれらを実現する加工技術がない。本提案では、低価格且つ、レーザヘッドを自由に動かす事ができる堅牢なパルスギャップレーザを開発し、大面積フレキシブルガラスを自由空間において高品質、且つ高速に加工する技術を開発する
開発した技術のポイント
レーザヘッドを自由に動かす事ができる堅牢なパルスギャップレーザを開発し、大面積フレキシブルガラスを自由空間において高品質かつ高速に加工する技術を開発する
(新技術)
・50ピコ秒で300mWの光出力を持つ半導体レーザを開発した
・ファイバ増幅器とバルク増幅器を組み合わせた高出力光増幅器を開発した
(新技術の特徴)
比較的小型の装置で、フレキシブルガラス加工に必要な出力パワーを確保できる
具体的な成果
・低価格でヘッド分離型可能なパルスギャップレーザのための要素技術の開発
-パルスギャップ領域で動作する高出力1064NmDFB半導体レーザ及びパルスギャップレーザ用高出力光増幅器、コンパクトな532Nm波長変換部を開発した
・ヘッド分離型532Nmパルスギャップレーザ光源の試作開発
・R2R方式フレキシブルガラス加工装置の試作開発
-チッピングフリーで加工線幅40μm(ガラス厚50~200μmに対応)の高精度・微細加工を実現した
研究開発成果の利用シーン
・ヘッド分離型532Nmパルスギャップレーザ
・R2R方式フレキシブルガラス加工装置
・フレキシブルガラス加工サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・量産ベースでのフレキシブルガラス加工に求められる品質を達成した
・スペクトロニクス株式会社は平成27年2月中旬に、ゲインスイッチング方式の産業用ピコ秒パルスレーザを軸とした事業計画によって、産業革新機構を含む複数のベンチャーキャピタルから数億円の資金調達に成功した
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・高品質・高速な加工技術により、フレキシブルガラス製品の低コストでの機能高度化が可能
-ヘッド分離型532Nmパルスギャップレーザ光源を用い、大面積フレキシブルガラスの加工装置を開発した
-R2R(ロール・ツー・ロール)方式での高速加工が可能なため、劇的な加工コスト低減が期待できる
-チッピングのない高品位なガラス加工を実現し、フレキシブルガラスの持つ曲げ特性などの機能性の高度化に寄与する
・様々なレーザ加工用途で応用可能
-ゲインスイッチング方式のピコ秒パルスレーザの分野において高い競争優位性を持ち、今まで出力上限のために展開できていなかった、フレキシブルガラス加工以外のレーザ加工用途にも応用可能である
今後の実用化・事業化の見通し
・ガラス加工を含む様々な事業分野での展開に向けて、販売網及び生産体制の構築を含めた事業化の推進を行う
・海外輸出を可能とするための国際安全規格(CE、FDA、UL、EU-RoHSなど)に準拠した設計・評価を実践し、今後拡大する市場に合わせて製品の信頼性を向上する必要がある
・FPD業界が求める加工品質、加工速度及び生産性を達成するためのレーザ発振器の短パルス化、高出力化、低価格化を引き続き追求し続けなければならない
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | スペクトロニクス株式会社 |
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事業管理機関 | 一般財団法人大阪科学技術センター |
研究等実施機関 | 株式会社QDレーザ ライテック株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | スペクトロニクス株式会社(法人番号:1209-01-013287) |
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事業内容 | 微細加工用レーザ発振器の製造販売、及び最適な加工光学系の提案による微細加工ソリューションの提供 |
社員数 | 36 名 |
本社所在地 | 〒564-0062 大阪府吹田市垂水町3-28-15 |
ホームページ | http://www.spectronix.co.jp |
連絡先窓口 | 経営管理グループ |
メールアドレス | spxml01@spectronix.co.jp |
電話番号 | 06-6155-6511 |
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