表面処理
AlN皮膜が表面に成膜された耐プラズマ性に優れるAlN焼結体部材の開発で、半導体の生産性向上に貢献!
群馬県
リバストン工業株式会社
2020年4月7日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超高速・低温フレームを特徴とする衝撃焼結被覆技術を用いた、溶融相を持たない昇華性材料、窒化アルミニウム(AlN)溶射皮膜形成技術の開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | CASP、キャスプ、AlN、窒化アルミ |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
現在、半導体製造業では、セラミックヒーターや静電チャック等のウェハ保持部品において、フッ素系腐食雰囲気中でプラズマを受け基材の劣化を招き、装置内に不純物が混入してしまう問題が起きている。この問題を解決すべく、基材上へのALN溶射の検討を行う。具体的には、ALNの特性である、耐プラズマ性・熱伝導性(放熱性)を皮膜として効果を持たせ、基材表面に吹くことにより部品の機能を向上させることを目的とする
開発した技術のポイント
衝撃焼結被覆技術(CASP)を用いることにより耐プラズマ性及び熱伝導性・放熱性に優れる窒化アルミニウム(AlN)皮膜形成技術を確立したうえで、この皮膜を従来使用されている高純度AlN焼結体部材表面に成膜することにより、各特性に優れた部材を開発する
(新技術)
AlN皮膜を表面に成膜したAlN焼結体部材を、供給することが可能となる
(新技術の特徴)
AlN焼結体部材の各特性を向上させ、生産性の向上が期待できる
具体的な成果
・優れた耐プラズマ性および熱伝導性・放熱性を兼ね備えたAlN皮膜の開発
‐材料の開発、組成の最適化、皮膜形成メカニズムの解明、皮膜実用特性評価を通じ、最適成膜条件の選定を図った
・CASP技術を用いた製造技術の開発
‐引張試験機による皮膜の密着性評価技術や簡易SEMの導入による皮膜断面状態の解析技術等、品質管理技術を確立した
研究開発成果の利用シーン
・AlN被膜が表面に成膜されたAlN焼結体部材
・AlN焼結体部材の修復サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
基礎的な研究は概ね達成し、実用化に向けた追加研究の段階に入ることができた
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・耐プラズマ性に優れた窒化アルミニウム(AlN)皮膜の開発により、半導体の歩留り向上を期待
‐AlN皮膜が表面に成膜されたAlN焼結体部材を提供することが可能となった
‐当該部材は耐プラズマ性に優れているため、静電チャックのセラミック基材等に用いることで、ウェハ上へのダスト低減が期待できる
‐その結果、半導体の生産性向上が期待される
・皮膜再生処理により、AlN焼結体部材のランニングコスト削減に貢献
‐AlN皮膜のAlN焼結体上への成膜技術の確立により、AlN焼結体部材の皮膜再生が可能となった
‐当該処理を実施することで、AlN焼結体部材のランニングコストの削減に貢献できる
今後の実用化・事業化の見通し
・AlN焼結体へのAlN成膜は実現したが、更なる皮膜特性の向上に向けた取り組みを行う予定である
・サポイン事業期間中に行ったサンプル提出や技術提案により、川下企業から得られた情報または課題に対応することで、平成29年度の事業化に向けた研究開発を進める予定である
・平成29年度の事業化に向け、客先へのサンプル提出を引き続き行う予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | リバストン工業株式会社 群馬工場 |
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事業管理機関 | 公益財団法人群馬県産業支援機構 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 群馬県立群馬産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | リバストン工業株式会社(法人番号:4030001086643) |
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事業内容 | 機能性溶射皮膜製造、金属・石英・セラミックス製品の設計および製造 |
社員数 | 40 名 |
本社所在地 | 〒372-0827 群馬県伊勢崎市八斗島町822-67 |
ホームページ | http://www.river-stone.jp/ |
連絡先窓口 | 研究開発部 山田正志 |
メールアドレス | m.yamada@river-stone.jp |
電話番号 | 0270-27-4334 |
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