精密加工
冷間鍛造一工程で高精度な歯面を成形ヘリカルギヤの小型軽量化・コスト削減を実現!
広島県
株式会社オンド
2020年4月14日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 歯面無切削ヘリカルギヤの冷間鍛造工法の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮) |
キーワード | ヘリカルギヤ、冷間鍛造、ネットシェイプ |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車の燃費・環境規制に対応するため、構成部品の小型軽量化が強く求められている。変速機の主要ユニットである遊星歯車機構に使用されているヘリカルギヤの製造方法として、従来より用いられている切削加工のホブ加工とシェービング加工を不要とし、高強度かつ1工程で成形可能な新しい冷間鍛造工法を開発し、小型軽量化と併せて低コストかを実現するとともに、変速ギヤの多段化の可能性を拡大する。
開発した技術のポイント
変速機構部内の中心に位置する遊星歯車機構に使われているヘリカルギヤの小型軽量化・コスト削減ができる新工法を開発する
(新技術)
クラウニング付きヘリカルギヤの冷間鍛造技術を開発する
(新技術の特徴)
・従来と比べて歯元曲げ疲労強度や歯面ピッチング強度が向上する
・小型軽量化と共に、コスト削減が可能である
具体的な成果
・一工程で高精度なクラウニング付き歯面を成形する歯面無切削のヘリカルギヤ冷間鍛造工法を開発
・良好な歯面精度(歯形、歯筋)を得るための、鍛造工法、金型形状をを考案、実用化
・ヘリカルギヤ鍛造品の軽量化パフォーマンスを確認。ヘリカルギヤ鍛造品の強度試験を実施、疲労強度向上20%以上
・金型寿命を達成することができる金型構造と鍛造条件の決定材質及び表面処理を決定
研究開発成果の利用シーン
・小型軽量化、コスト削減を行ったヘリカルギヤの自社提供
・自動変速機メーカーからのヘリカルギヤの製造受託
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・川下業者にサンプルを提出し、機能評価を終了して採用された
・現在量産化に向けた残課題の解決を実施している
・量産化の時期は現在未定
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・ヘリカルギヤの高強度化と製造コストの低減
‐従来技術である切削加工2工程から冷間鍛造加工1工程でクラウニング付きの高精度な歯面を成形することにより、製造コストの低減を可能にした
‐ファイバーフローを連続化させ歯面加工痕及び歯元部段差をなくすことで高強度化した
‐これにより小型軽量化が可能になり、部品の省スペース化に寄与することが可能になった
今後の実用化・事業化の見通し
・平成27年度の事業化に向けて、サポイン事業で実施した研究の補完研究を継続している。
・独自開発したクラウニング付きギヤの鍛造工法の特許を取得した
・開発した製品については、従来工法(切削)のヘリカルギヤを納入している川下業者に対して歯切り(切削)品のコスト改善品として提案、平成26年にサンプルを提出し、機能性評価を実施して採用いただいた
・現在量産化に向けた残課題の解決に取り組んでおり、量産化の時期は現在未定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社オンド |
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事業管理機関 | 公益財団法人ひろしま産業振興機構 |
研究等実施機関 | 広島県立総合技術研究所 西部工業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社オンド(法人番号:5 2400-01-26775) |
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事業内容 | 1.自動車部品の製造及び販売 2.プレス金型の製造及び販売 3.専用機械の製作及び販売 |
社員数 | 1266 名 |
本社所在地 | 〒739-0146 広島県東広島市八本松飯田1-1-1 |
ホームページ | http://www.ondo.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術本部 副本部長 天満紳一郎 |
メールアドレス | s_tenma@ondo.co.jp |
電話番号 | 082-428-2217 |
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