製造環境
新規材料ガスを用いた熱CVDにより、低温でコンフォーマルなアモルファスSiC膜の形成
神奈川県
株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ
2020年4月13日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 次世代パワーデバイス向け革新的手法を用いた成膜技術の開発 | 
|---|---|
| 基盤技術分野 | 製造環境 | 
| 対象となる産業分野 | 自動車、半導体、エレクトロニクス | 
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(耐久性向上)、環境配慮、低コスト化 | 
| キーワード | SiC、低温化 | 
| 事業化状況 | 研究実施中 | 
| 事業実施年度 | 平成24年度~平成25年度 | 
プロジェクトの詳細
事業概要
環境対策・省エネ社会の本格到来により、次世代自動車・鉄道等に搭載するパワーデバイスでは更なる高効率・低コスト化が必要である。本研究ではパワーデバイスとして期待されるSIC(炭化ケイ素)の単結晶基板を、独自の真空成膜技術により従来に比べ低温・高速成長で低コスト・高品質化を実現する。これにより成膜プロセスの電力使用量を従来の30%低減目標にし、我が国の大幅な世界シェア拡大及び地球環境保護に努める。
開発した技術のポイント
既存法に比べ、低温でありながら高品質にSiC基板および単結晶膜を作成する新しい成膜手法を用いることにより、高効率・低コストなパワーデバイス素材(SiC単結晶)の成膜技術を開発する
(新技術)
・革新的成膜技術を開発する
・温度環境:1,000℃
・欠陥密度を30%に低減
・高効率・低コスト
(新技術の特徴)
・成膜時の基板表面におけるマイグレーションポテンシャルを制御する
・成膜条件に適した材料ガスが選定可能である
・高熱効率設計装置内温度分布・ガス流量制御機構をシミュレーション可能である
具体的な成果
・シミュレーションによる装置の最適化・各条件中での最適原材料ガス選定の実用化技術を確立
・低温で膜中に含まれるSi-HやC-Hが無くなりSiCの高純度化を実現(単結晶はまだだが、一部4H-SiC結晶が出来始めている)
・派生技術として低温でコンフォーマルなアモルファスSiC成膜が可能
研究開発成果の利用シーン
・派生技術としてプラズマを用いない、低温領域での熱CVDによるアモルファスSiC成膜
・この技術を応用した各種材料への低温でコンフォーマルなコーティング
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・SiC単結晶は、試作品未完成の状況で、商品レベルの試作品を提供し、市場競争力を得るには当初計画通り今しばらく時間がかかる
・ただし、派生技術であるアモルファスSiCは、試作品提供して顧客評価が可能な段階にきている
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・高効率で低コスト、新規材料ガスによる低温でコンフォーマルなアモルファスSiC膜の形成技術を開発
‐新規材料ガスをスクリーニングし、計算により最適化した材料ガスの試験成膜を行い、実証試験を実施した
‐鉄鋼材料など耐腐食性・耐熱性を必要とするアプリケーション向けへのコーティングを行った
‐プラズマを用いず、微細構造への埋め込みや複雑形状への応用を可能としている
・新規化学材料の提案により、研究開発の時間短縮・コスト低減に寄与
‐化学材料の構造について、第一原理計算による結合エネルギー計算シミュレーション等によりスクリーニング、最適化、および試験成膜を行い研究開発の時間短縮やコスト低減に寄与する
今後の実用化・事業化の見通し
・低温領域でのSiC単結晶製造は、当初事業化計画の平成27年に向けて鋭意開発継続中である
・最難関の試料加熱部についてはいくつかのアイデアが出されてきておりブレイクスルーが期待される
・商品レベルの試作品を提供し、市場競争力得られるよう当初計画通り進めていく
派生技術として出てきたアモルファスSiCは、川下企業にサンプル提供可能なレベルに達しており、今後、実証試験を
すすめ、1~2年後を目処に事業化を進めていく
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ | 
|---|---|
| 事業管理機関 | 株式会社さがみはら産業創造センター | 
| 研究等実施機関 | 株式会社さがみはら産業創造センター 表面研 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 国立大学法人東北大学 流体科学研究所 徳増研究室 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所 電子技術部 | 
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ(法人番号:6010101006419) | 
|---|---|
| 事業内容 | 半導体用特殊材料ガスの研究開発および製造・販売 | 
| 社員数 | 16 名 | 
| 生産拠点 | 神奈川県厚木市上依知3007-4 | 
| 本社所在地 | 〒243-0801 神奈川県厚木市上依知3007-4 | 
| ホームページ | http://www.japanadvancedchemicals.com | 
| 連絡先窓口 | 取締役 技術開発本部長 安原重雄 | 
| メールアドレス | Shigeo.yasuhara@japanadvancedchemicals.com | 
| 電話番号 | 042-704-8045 | 
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