文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 鏡面・複雑形状をもつガラス製品の製造コスト削減を実現する金型を開発

精密加工

鏡面・複雑形状をもつガラス製品の製造コスト削減を実現する金型を開発

岐阜県

株式会社東海エンジニアリングサービス

2022年1月28日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 太陽光発電・次世代照明向け高密度ガラス用長寿命金型の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、産業機械、スマート家電、半導体、エレクトロニクス、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)
キーワード ガラス、レンズ、光学素子、表面処理、金型
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

再成可能エネルギーによる高効率発電、省エネルギーを実現する次世代照明などに不可欠な、鏡面・複雑形状をもつガラス製品の量産技術開発は、喫緊の課題である。ところが、従来技術では、金型の高温強度が不足しており、量産化技術は未確立である。そこで、ウェット・ドライの複合技術による金型材料の改質で、鏡面・微細構造を損なうことなく、量産に耐えうる金型強度を実現する技術を開発し、課題の解決を図る

開発した技術のポイント

ウェット・ドライの複合技術による金型材料の改質で、鏡面・微細構造を損なうことなく、量産に耐えうる金型強度を実現する技術を開発し課題の解決を図る
(新技術)
めっき技術、ドライコーティング技術、プラズマ窒化技術を融合させ、微細形状を有する高温で高強度な金型を作製する
(新技術の特徴)
鏡面・複雑形状をもつガラス製品の量産が可能となる

薄板曲面ガラス用金型
具体的な成果

・大面積・鏡面成形のための鉄系材料の改質技術の開発
-低温プラズマ窒化装置の開発とプラズマ診断手法の確立を実現した
・ウェット・ドライを組み合わせた電鋳モールドの高温強化技術の開発
-耐熱電鋳を開発した等
・大面積の鏡面・微細形状転写技術の開発
-CNCプレス装置を開発した等

試作金型を用いて製作した薄板曲面ガラス製品
研究開発成果の利用シーン

・微細形状を有する高温で高強度な金型および超鏡面を有する薄板曲面ガラス用金型
・金型の表面加工処理サービス
・CNCプレス装置

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・本研究開発で得た知見と技術は、製造の難しかった薄板曲面ガラス製品(曲面カバーガラスやヘッドアップディスプレイ)の生産をするにあたり有効な金型技術である
・耐熱性の限界から、従来は「ガラスへの適用は不可」であるとされてきた微細パターンの電鋳工法がガラスへ採用できる可能性があることが把握された

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

金型材料の改質により、鏡面・複雑形状をもつガラス製品の大幅なコスト削減に寄与
-鏡面・複雑形状をもつガラス製品の生産には、高温での成形が必要となり、金型の寿命が短くなることが製品コストを押し上げる要因となっていた
-ウェット・ドライの複合技術の開発によって、金型材料の表面が改質されたことにより、鏡面・複雑形状をもつガラス製品の量産が可能となった
-結果、ガラス製品の製造コスト削減に貢献する
・微細パターンの電鋳工法の採用により用途展開の多様化に
貢献
-本研究開発の成果により、ガラスへの適用は不可であると
されていた微細パターンの電鋳工法がガラスへ採用でき
る可能性が示されたことから、将来的には微細パターンを
必要とするガラス製品の製造等の用途展開が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

・川下企業であるアドバイザー企業様数社に性能評価をお願いしている最中であり、まずはこれらの企業様に試作段階でのご使用をお願いする
・同時並行でフォローアップ研究を実施していく中で量産化技術を整備し、上記企業様の量産事業のタイミングに合わせた技術の提供を行っていく予定である

実用化・事業化にあたっての課題

川下ユーザーの対象製品に変化があり、本技術を生かした新製品への展開技術整備が課題。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 ミツエ・モールド・エンジニアリング株式会社 代表取締役社長(三津江友幸)、研究員(福田達也、蓮見俊吾)
事業管理機関 一般財団法人大阪科学技術センター ニューマテリアルセンター(金子輝雄、牛河和彦、井出正裕、森知佐子)
研究等実施機関 株式会社ナクロ 代表取締役社長(池田安生)、開発・品質保証部(岩田晋也)
学校法人芝浦工業大学 デザイン工学部 教授(相澤龍彦)、研究員(黒住修一)

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社東海エンジニアリングサービス(法人番号:9200001008253)
事業内容 各種セラミックス材料、ガラス成形用金型の製造販売
社員数 16 名
生産拠点 本社、京都支社、岐阜工場
本社所在地 〒504-0852 岐阜県各務原市蘇原古市場町1-18
ホームページ http://www.tes2001.com/
連絡先窓口 代表取締役社長 福田達也
メールアドレス t-fukuda@tes2001.com
電話番号 075-963-6307