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精密加工

金型表面技術の開発により、内装部品等の加飾製品の微細化と低コスト化を同時に実現!

岐阜県

株式会社岐阜多田精機

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 立体的な加飾を射出成形のみで実現する多色成形金型の研究開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車、スマート家電、住生活関連
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上
キーワード 加飾加工、レーザーアブレーション加工、テクスチャマッピング、塗装レス
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

自動車産業では外観品質を左右するシフトノブやスイッチ等の加飾部品に対して、立体形状化を維持しながら高度化、低コスト化に対するニーズが顕在化している。本研究では、マイクロレーザーによる金型の精密加工技術、マイクロキャビティーによる薄肉成形法、樹脂配合等を研究し、射出成形のみで立体形状の複雑な加飾成形品を製造可能な成形法及び金型技術を確立するものである

開発した技術のポイント

開発した技術:加飾成形品製造に際して、2色以上の樹脂を多層に成形し、その厚みの変化によって生ずる光の透過
       率の差で色調に変化を持たせる金型加工技術
       具体的には、金型表面に対して、レーザー加工やSTLミーリングで微細加工を行い、単色成形機や
       多色成形機用の加飾整形用金型を開発
       射出成形だけで複雑な加飾が施された成形品を製造可能となる
効    果:射出成形品に対して後工程で行っていた加飾工程を削減し、大幅なコスト低減を実現させ、高加飾を
       求めるユーザーに対応することが可能

開発した加飾金型によるサンプル1
開発した加飾金型によるサンプル2
具体的な成果

・金型表面加工技術の確立
 ‐金型表面(曲面)微細加工にかかる研究開発を実施した
 ‐表面改質にかかる研究開発を実施した
・微細成形技術及び薄肉成形技術の確立
 ‐金型内脱気・温度調節・高真空にかかる研究開発を実施した
 ‐樹脂の流動解析にかかる研究開発を実施した
・色調の調整の円滑化する樹脂配合技術の確立
 ‐加飾状況等の評価、金型評価を実施した

知財出願や広報活動等の状況

広報活動
自動車部品・加工EXPOに出展して、加飾成形サンプルの展示及び技術の紹介を実施した

研究開発成果の利用シーン

・2色成形での加飾成形品
・単色成形での複雑加飾成形品(幾何学模様など)
・360°加飾成形品
・微細加飾に対応したプラスチック成型加工用の金型

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・従来のフィルムインサート加飾に比べ、「曲面上に2色重ねで微細な模様を表現する加飾成形品」で1/6のコスト、「曲面上に単色で微細な模様を表現する加飾成形品」で1/10のコストで製造する技法を確立できた
・加飾成形品のサンプルは、自動車部品メーカーから自動車メーカーへと提案し、採用が検討されている状態である

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・金型表面加工技術を通じて、加飾製品のコスト競争力を強化
 ‐従来の加飾作業工程では、プラスチック成型加工品へのフィルムの貼付が必要であり、貼付に要する工程にはコストがかかっていた
 ‐新たに開発した金型表面加工技術を活用することで、表面加飾が必要な部品への加工工程を従来よりも圧倒的に低コスト化することが可能である
 ‐高品質な加飾製品を安価で提供することが可能になり、コスト競争力の強化に寄与する
・表面加飾の用途を大きく拡大
 ‐従来の加飾方法では、複雑な模様への対応が難しかったとともに、平面的な成形品への加飾にしか対応できず、用途が限定されていた
 ‐サポイン事業で開発した新しい加飾技術により、従来と比較して微細な加工、多様な形態に対応することができるようになり、加飾が必要とされる様々な 
  用途への展開が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

文具用品のカバーに加飾技術が採用された
また、自動車の内装部品、弱電製品、住宅設備機器に関しては、その採用に向けて、各メーカーにて評価、検討中である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社岐阜多田精機
事業管理機関 国立大学法人岐阜大学 研究推進・社会連携機構
研究等実施機関 株式会社岐阜多田精機
国立大学法人岐阜大学
岐阜県産業技術総合センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社岐阜多田精機(法人番号:5200001001402)
事業内容 プラスチック射出成形用金型、ダイカスト鋳造用金型の設計製作
社員数 90 名
生産拠点 本社工場:岐阜県岐阜市東改田字鶴田93番地
本社所在地 〒501-1143 岐阜県岐阜市東改田鶴田93
ホームページ http://tada.co.jp/
連絡先窓口 総務グループ 石久保 ゆかり
メールアドレス ishikubo@tada.co.jp
電話番号 058-239-2231