文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 金及び銀めっき皮膜へのナノダイヤ分散複合化及び銀-錫合金めっきにより、耐久性の向上とコスト削減を実現

表面処理

金及び銀めっき皮膜へのナノダイヤ分散複合化及び銀-錫合金めっきにより、耐久性の向上とコスト削減を実現

愛知県

豊橋鍍金工業株式会社

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ナノダイヤモンド分散複合化技術による金めっき皮膜の高機能化と金代替めっき技術の開発
基盤技術分野 表面処理
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、情報通信、スマート家電、半導体、エレクトロニクス
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、環境配慮、低コスト化
キーワード 耐久性向上、ナノナイヤ、金、銀、結晶微細化
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

情報家電、自動車産業では電子部品における半導体デバイスの高機能化に従い、接点部品の性能、耐久性向上、低コスト化の大きなニーズがある。本研究では接点部品に使用される金めっきや封孔処理皮膜にナノダイヤモンドを分散複合化する事で、金めっき皮膜の電気特性、耐久性を飛躍的に向上させ薄膜化を図る技術、高機能銀-錫合金めっきを開発し金めっきの代替とし低コスト化する全く新しい技術を確立する

開発した技術のポイント

接点部品に使用される金、銀めっき皮膜に対し、ナノダイヤモンドを分散させためっき液で結晶粒を微細化する事で耐久性を向上させ、めっきの低コスト化を図るとともに、ナノクリスタル銀めっきや、銀-錫合金めっき多層化により金めっき代替技術を開発する
(新技術)
・金、銀めっき皮膜の結晶粒をナノダイヤモンドを分散技術により高性能化する
・高機能銀-錫合金めっきを行う
(新技術の特徴)
・めっき皮膜の電気特性、耐久性の飛躍的な向上により、薄膜化を図り、低コスト化の実現が可能になる
・銀-錫合金、銀めっき多層化皮膜により低コスト化を行う

具体的な成果

・硬質金めっきの2倍以上の耐久性を持つナノクリスタル金めっき
・硬質銀めっきの2倍以上の耐久性を持つナノクリスタル銀めっき
・銀めっきの電気特性が大幅に低下せず、耐硫化性、硬度を大きく向上させた、高機能銀-錫合金ー硬質銀多層めっき

知財出願や広報活動等の状況

・めっき液中に分散させたナノダイヤを触媒的に使っためっき結晶粒の微細化技術として、特許申請中。総技術の展示会での発表、川下産業へのプレゼンを行っている。
・めっき液へのナノダイヤモンド分散をめっき成膜時の結晶粒微細化へ触媒的に使用した事例がなかったので、2017年(ロシア)、2019年(イタリヤ)の国際学会で名古屋大学と共に発表した。

研究開発成果の利用シーン

・ナノクリスタルめっきとして高耐久性金、銀めっき及びその他磁性めっきの機能向上とその技術サービス
・銀-錫合金めっきをトップコートに使用した多種銀めっき

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・ナノダイヤ分散複合めっきはナノダイヤを触媒的に使用しためっき皮膜結晶粒の微細化技術(ナノクリスタルめっき)という技術に形を変え事業化済み。
 現行の接点材料への金めっきとして海外のコネクターメーカーで共同実験を行っている。また、高級宝飾用の高耐久性金めっきとしても海外のメーカーから引き合いがあり、共同実験を始めるための機密保持契約を結ぶ段階である。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・接点部品の高機能化とめっきにかかるコストの削減に寄与
‐ナノクリスタル金、銀めっき
・電気的耐磨耗性が飛躍的に向上、めっきの厚付けを薄膜化し、低コスト化が可能になった
・接点安定性が向上した
・電気接触抵抗が低下した
高機能銀-錫合金めっき
・銀めっき上にトップコートとして銀-錫合金めっきを施すことにより、耐硫化性の大幅な向上した銀めっきとして使用可能になる

今後の実用化・事業化の見通し

・性能向上により市場が拡大
・ナノダイヤ分散複合銀めっきは電気接触抵抗を下げ、接点安定性を大きく向上させる効果があり、EV、再生可能エネルギー機器等に使用される高電流用高圧プラグの機能を大きく向上させるため将来的な市場は大きい
・ナノダイヤを使った結晶の微細化技術(ナノクリスタルめっき)の磁性めっきへの応用も検討している

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 豊橋鍍金工業株式会社
事業管理機関 公益財団法人あいち産業振興機構
研究等実施機関 国立大学法人名古屋大学
名古屋市工業研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 豊橋鍍金工業株式会社(法人番号:1180301006603)
事業内容 錫、錫合金、貴金属を中心とした電気めっき及びめっきに関する試作、開発全般
社員数 32 名
本社所在地 〒441-8011 愛知県豊橋市菰口町3-17
ホームページ http://www.toyohashiplating.co.jp/
連絡先窓口 代表取締役社長 高木幹晴
メールアドレス m.takagi@toyohashiplating.co.jp
電話番号 0532-31-6217