表面処理
汎用性の高い有機固相膜形成プロセスによる高品質な膜の形成で、膜の生産コストと修復コストの削減を同時に実現!
岩手県
株式会社スペック
2020年4月11日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高速粒子衝突を利用した有機固相離型・離反膜の実用化開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | サイクルタイム短縮、離型剤不要、品質安定性向上、大型部品対応、再処理可能 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車メーカー等では、発泡成形用金型へのプラスチック製品の張り付きや、塗装用治工具への塗料の堆積を防止するため人手による離型剤塗布などを行っており、生産性向上および品質安定の足かせとなっている。このため、これらの金型や治工具表面への離型・離反膜形成が求められている。本研究ではコールドスプレー法を用い簡便にフッ素樹脂膜を形成する方法、および膜除去・再処理技術を開発する
開発した技術のポイント
反応性機能化合物を加飾したフッ素樹脂粒子を高速衝突(コールドスプレー、CS)させる技術により、厚さ数μmで耐久性がある有機固層膜(CS膜)を大型実製品へ形成する技術の開発を行う
(新技術)
反応性機能化合物を加飾したフッ素樹脂粒子を高速衝突させる技術により、大型実製品へ数μmで耐久性がある有機固相膜を形成する
(新技術の特徴)
・衝突条件の最適化により、膜付着量の向上を達成できる
・50cm×50cmの範囲内に均一に熱処理をする技術が確立され、皮膜の耐久性のばらつきが軽減できる
・これらの技術により、金型への成形品の貼り付きなどによる不良品の発生や生産性の低下等を軽減できる
具体的な成果
・実製品への有機固相膜の形成と再処理技術の開発
‐スプレー条件の最適化、膜厚のばらつきを平均値±50%以内とする技術の確立などを行った
・熱処理技術の開発
‐熱風処理を利用し、50cm×50cmの範囲で熱処理が可能な技術を開発した
・高機能性有機粒子作製技術の開発
‐膜厚の均一化を促進するため、原料の材質とサイズを適正化した
・高機能性有機粒子および固相膜の性状に関する基礎データの構築
知財出願や広報活動等の状況
特許第5651849号「樹脂皮膜の形成方法及び樹脂皮膜の形成システム」
研究開発成果の利用シーン
・金型や冶工具等の表面への、安価かつ高精度なフッ素樹脂膜の形成、および膜除去と再処理ができる有機固相膜形成サービス
・大型製品への皮膜形成と熱処理を行うことのできる表面加工・処理サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・開発成果の公表等により本技術に興味を示した川下企業から依頼があり、実機での評価・試験につなげることが出来た
・圧縮空気の圧力の高圧化、中でも大気圧プラズマ洗浄の利用による膜付着量の向上の効果は大きく、特許出願に結びつけることが出来た
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・膜の保護効果向上、不良品の発生防止による生産コストの削減を同時に実現
‐キャリアガスに高価なヘリウムではなく圧縮空気を利用し、十分な膜付着量の維持と生産コストの削減を同時に実現した
・原料の材質とサイズの適正化による膜厚の均一性及び耐久性の向上により、膜の修復コストを削減
‐数μmの皮膜の除去洗浄技術及び再処理技術を確立し、膜厚のばらつきを抑えた
‐膜の原材料の性質とサイズの適正化、ならびに新たな反応性機能化合物の選定により、膜厚の均一化と耐久性の向上を実現した
‐上記の結果、膜の修復コストの削減につながった
・熱風と中赤外線を用いる熱処理技術により大型製品の被膜の熱処理を効率化し、処理コストを削減
‐熱風処理を用い、50cm×50cmの範囲で均一な熱処理が可能になった
‐上記の処理方法で耐久性の事業目標を達成することができ、熱処理コストの削減に寄与することが可能になった
今後の実用化・事業化の見通し
・有機固相膜の形成技術について、事業化を実現するためには、複雑形状を有する様々な実金型での試作と試験評価を継続して、その耐久性に関するデータを構築する必要がある
・アドバイザーを活用した開発品の試作評価、ならびに打ち合わせを今後も継続し、事業化に向けて上記の課題を含む様々な課題の解決を図る予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社スペック |
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事業管理機関 | 地方独立行政法人岩手県工業技術センター |
研究等実施機関 | 株式会社東亜電化 地方独立行政法人岩手県工業技術センター |
アドバイザー | トヨタ自動車東日本(株)、トヨタ紡織東北(株)、日東電工(株)テープ部門、東北大学大学院工学研究科、一関工業高等専門学校物質化学工学科 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社スペック(法人番号:046707623373) |
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事業内容 | コールドスプレー皮膜形成、精密ハードクロムめっき、バフ研磨、ブラスト処理 |
社員数 | 7 名 |
本社所在地 | 〒024-0051 岩手県北上市相去町西裏63-33 |
ホームページ | http://www.spec-com.co.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 伊藤 乃 |
メールアドレス | dito@spec-com.co.jp |
電話番号 | 0197-67-6610 |
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