表面処理
性能・コストのバランスを市場ニーズに整合させる高性能バイオセンサー(導波モードセンサー)用センサーチップの製造技術
茨城県
有限会社シーアンドアイ
2020年4月13日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 光導波モードセンサ用多層膜コートプリズムの開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | 導波モードセンサー、バイオセンサー、バイオセンシング、臨床検査 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
光導波モードセンサは、感度とモバイル性の高さから次世代溶液センサとして注目されている。従来技術では、センサチップに高度な光導波路を形成するために複雑なプロセスが必要であり、製造コストを市場ニーズに合わせることが難しかった。本研究開発では、PVDプロセスを応用してプリズムに直接多層膜コートを行うことで、センサチップの製造プロセスを大幅に簡略化し、生産性向上とコストダウンを実現する
開発した技術のポイント
PVDプロセスを応用してプリズムに直接多層膜コートを行うことで、センサーチップの製造プロセスを大幅に簡略化し、生産性向上とコストダウンを実現し、従来技術と同レベルの性能を3分の1のコストで達成する
(新技術)
低融点ガラスのモールド成形とPVDプロセスの組合せ(普及技術の組合せ+αで新規技術を開発)
(新技術の特徴)
プロセスを大幅に簡略化。生産性向上とコストダウン(1/3以下)、遜色ない性能(検出感度≧80%)
具体的な成果
・検出感度、製造コストの両面で目標を上回る成果を得た
・性能:屈折率変化に対する検出感度=従来品の100%
・コスト:センサーチップの製造原価=¥223/個(13分の1)
・反射層のSi、SiGeの微結晶化技術を完成するとともに、3層目に電場増強の役割を担わせる3層コート構造を体系化した
・光学薄膜の膜厚、光学特性等のデータ収集、評価技術を得た
・微結晶化プロセスに対応した構成の専用PVD装置を開発した。量産プロセスで試作を行い、歩留り、原料価格、ユーティリティ・メンテナンスコストからバッチあたりの製造コストを確定し、センサーチップの性能および品質面で安定した量産プロセスを確立した
知財出願や広報活動等の状況
茨城新聞に掲載(2016.11.2)、特願2016-070376
研究開発成果の利用シーン
・イムノアッセイ(インフルエンザ等の臨床検査)、エライザ(狂牛病検査など)にかわる、次世代型バイオセンサー
・モバイル性を活かし、医療現場や空港検疫などでの即時検査
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
複数件の共同研究を実施、および有償サンプルの出荷実績あり。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・導波モードセンサーを用いた、オリジナル製品の共同開発と技術サポート
・適切なレベルの性能を維持しながらコストを抑制することで、市場ニーズに合った販売単価を実現
今後の実用化・事業化の見通し
・サポイン終了時点で、主要な製造技術の開発は完了し、今後は、幅広く提携先を募集しつつ、用途開発を進め、バイオセンシングに不慣れなユーザーでも簡単かつ正確な測定が行えるように、プロトコルや試薬キットの開発に注力する
・現時点で、複数メーカーから共同開発の打診を頂いており、一部は共同で実証研究を進めている
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 有限会社シーアンドアイ 本社・研究所 |
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事業管理機関 | 株式会社つくば研究支援センター |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 有限会社シーアンドアイ(法人番号:9050002022896) |
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事業内容 | 研究機器の企画・開発・販売 |
社員数 | 2 名 |
本社所在地 | 〒300-3255 茨城県つくば市玉取2004-1 |
ホームページ | https://www.candi-wgm.com/index.html |
連絡先窓口 | 本社・研究所 上野耕治 |
メールアドレス | ukoji.candi@gmail.com |
電話番号 | 029-875-3910 |
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