精密加工
良質の半導体シリコンウエハの安定供給を目指したシリコンウエハ研磨用炭砥石と自動ウエハ診断装置の開発
山梨県
株式会社アポロエンジニアリング
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高品質シリコンウエハの安定供給のための加工技術と検査技術の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(信頼性・安全性向上)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 高精度加工 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
半導体シリコンウエハの加工業者は高品質加工技術と出荷を行うべき高いレベルの検査診断技術を確立し、良品を安定して提供する義務がある。ウエハの薄型化が進む現在、極めて重要である。この2つの課題技術に対して、前者は次世代型「炭」砥石開発による低ダメージ加工の実現。後者は光散乱法によるサブミクロンでの診断技術を構築させ、従来技術から脱却し、品質が極めて高いレベルでのシリコンウエハの安定供給を可能にする
開発した技術のポイント
次世代型炭砥石開発に基づく低ダメージ加工の実現と、光散乱法によるサブミクロンでの診断装置の開発を目指す
・高品質加工技術⇒平均抗折強度:400MPa→600MPa、変質層深さ:10~59μm→5μm以下、面粗さ(Ra):5nm→2nm、砥石コスト:30万円/個→1万円/個以下
・高精度検査技術⇒識別限界:ミクロンレベル→サブミクロンレベル、表面粗さ:不可能→ミクロン、ウエハ1枚当たりの検出時間:約1min→30sec以内、検出機価格:従来の半額以下
(新技術)
・加工技術
‐仕上げ用ダイヤとエッチングを炭砥石で置き換えることが可能
‐加工ダメージ極小化が可能
‐面粗さ良好で強度向上
‐地球環境(CO2問題、廃液処理)に良い
・検査技術
‐サブミクロンレベルでの傷検出可能
‐サブミクロンレベルでの異物汚れ検出可能
‐表面粗さの測定が可能
具体的な成果
・シリコンウエハ研磨用炭砥石の開発
‐炭の研磨材(砥粒)としての可能性を発見
‐シリコンウエハの低ダメージ加工に炭が適合することを確認
・開発砥石を用いた加工法実験
‐最適な研磨条件を検討し、表面粗さRa2nm程度までの面仕上げを実現
‐スピンドル回転数が2,000rpm以上であれば鏡面仕上げも可能
・ウエハダメージの分析
‐シリコンウエハの加工変質層が、従来加工品比でどの程度発生するかを測定する技術(斜め研磨法を用いた評価方法、ラマン分光分析を用いた評価方法)を検討
‐炭砥石による研磨面は、従来エッチング加工面比でほとんど差異がないことを確認
・自動ウエハ診断装置の開発
‐レーザ光散乱法により反射光からの出力電圧の違いからウエハ表面の傷の有無、表面粗さを非接触で測定する診断装置を開発
‐(1)傷平均値幅15.3μmの傷は周速52.4mm/sまでは100%の傷検出率、(2)非接触で1μmの厚さまで測定可能等の能力を得た
知財出願や広報活動等の状況
論文:久慈照信(アポロ電子)、萩原親作(山梨大学)等「天然資源を用いた竹炭砥石の開発」、「炭砥石の開発に基づくガラス研磨」(H24.10.27)
研究開発成果の利用シーン
・シリコンウエハの薄膜化に伴う低ダメージ加工とウエハの強度確保
シリコンウエハは現状ダイヤモンド砥石及びエッチングにより除去加工が行われている。これを『炭』砥石(研削の一部とエッチング)に置き換える。これにより従来よりウエハに入るダメージを極小化が可能となる。
・良品安定供給のための検査装置の開発
ウエハの表面粗さが非接触で短時間で行える。検査機は被検ぶつの台座を変化させれば、様々な測定も可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化をめざし、補完研究を継続中
・新聞:読売新聞(H24.2.2)
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・精度向上→開発した炭砥石は従来のシリコンウエハ研磨後精度が向上(加工変質層深さ1/10、表面粗さ1/2、抗折強度1.5倍)
・量産化→開発した検査装置は検査精度を向上(検出限界サブミクロン、検出時間1/2短縮)
今後の実用化・事業化の見通し
補完研究を進めつつ、顧客における実証評価も実施H25年度の実用化を目指したが、アポロ電子からアポロエンジニアリングへ組織再編されたことを受け、研究は中止
実用化・事業化にあたっての課題
研究は中止している
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アポロ電子株式会社 研究開発部門長 久慈 照信 |
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事業管理機関 | 公益財団法人やまなし産業支援機構 中小企業振興部 経営支援課 丹沢 竜介 |
研究等実施機関 | 国立大学法人山梨大学 工学部 機械システム工学科 萩原 親作 山梨県工業技術センター 機械電子部 主任研究員 小松 利安 |
アドバイザー | ルネサスエレクトロニクス株式会社甲府事業所 工場長 原田 繁 品質管理課 北原 将裕 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社アポロエンジニアリング(法人番号:4090005002888) |
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事業内容 | 半導体ウエハ研削・研磨 |
社員数 | 32 名 |
生産拠点 | 山梨県南アルプス市下今諏訪610 |
本社所在地 | 〒400-0212 山梨県南アルプス市下今諏訪610 |
ホームページ | http://www.apollo-electronics.jp |
連絡先窓口 | 統括マネージャ 久慈照信 |
メールアドレス | kuji@apollo-electronics.jp |
電話番号 | 055-284-4880 |
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