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研究開発された技術紹介

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精密加工

放電加工機を用いてインプラントプレート粗面加工技術、貫通穴加工を可能とする高アスペクト比の加工技術

山梨県

株式会社スワ

2020年4月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 インプラントの低コスト化に対応した加工技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護
事業化状況 実用化間近
事業実施年度 平成25年度~平成27年度

プロジェクトの詳細

事業概要

放電加工機を用いてインプラント・プレート平面部のみならず、湾曲部に対しても均一な粗面形状を付与することを可能とするスリップ防止形状を付与した粗面加工技術の開発、並びにφ3MMのインプラント・スクリューにφ0.4~φ0.8MMの小径で30~50MMの貫通穴加工を可能とする高アスペクト比の加工技術を開発し、大幅な加工時間の短縮とコスト低減を図る中で輸入品に充分に対抗できる付加価値性の高いインプラントの開発を目指す

開発した技術のポイント

粗面加工時間を50%以下に短縮し、コスト面においては60%以上の削減
(新技術)
プレートの骨面側を粗面状態に肉質側を平滑状態に放電加工する
(新技術の特徴)
加工所要時間の短縮、製品のコストダウン、最大50mm以上の貫通穴を実現する

具体的な成果

従来の1枚当たりの総加工時間が141分に対して、本研究開発ではマシニング加工機と放電加工機の組合せにより1枚当たりの総加工時間が32分となり、77.3%の削減が可能となった
・切削工具が不要のためコスト削減が可能(60%以上削減)
・バリ処理工程は、放電加工により工程不要となり、工程削減とバリ取りツール費が削減された
・マシニング加工で電極の形状を自由に製作が可能となり、湾曲面に放電加工による粗面加工が可能となった
・放電加工サンプルと切削加工サンプルで、曲げ試験による放電加工面の強度評価には荷重-変位曲線に大きな違いはなく、4点曲げ強度の目標値である0.15[N・m]に対し、測定結果が0.3[N・m]以上で目標を達成した
・ラグスクリューφ1.5/φ2.0/φ2.4の全てで、アスペクト比(L/D)60以上の微細深穴貫通加工を達成した

研究開発成果の利用シーン

・湾曲部に対してもスリップ防止形状を付与した粗面加工部品・製品
・小径で30~50mmの貫通穴加工部品・製品

実用化・事業化の状況

製品・サービスのPRポイント

・湾曲部に対しても均一な粗面形状加工
・高アスペクト比の加工(φ0.4~0.8mm穴で最大30~50mmの貫通穴加工)
・粗面加工時間の短縮、コスト面削減

今後の実用化・事業化の見通し

・プレートの粗面加工品及びラグスクリューの薬事承認申請に向けた検討と取り組みとして、人体用のインプラントに対応するためには、当該製品は高度医療機器に該当することから、製造業、製造販売業の認可取得に向け検討を進めることが必要となり、臨床試験等の実施に向け、大学、医療機関との緊密な連携が必要となる
・設備投資として、高度医療機器の製造、販売に向けた構造設備の見直しとして、生産工場内の改築、滅菌処理、クリーンルーム等の検討とその対策、資金調達としては、公的資金等の導入を検討するなど、その投資対策を図る

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社スワ
事業管理機関 特定非営利活動法人ものづくり支援機構
研究等実施機関 山梨県産業技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社スワ
事業内容 切削加工
本社所在地 〒403-0001 山梨県富士吉田市上暮地6丁目6番2号
ホームページ http://www.k-suwa.co.jp
連絡先窓口 専務取締役 望月直樹
メールアドレス n-mochizuki@k-suwa.co.jp
電話番号 0555-30-0115