研究開発された技術紹介

LED分野では小型化･高密度化が進み、金型においては表面粗さRa0.05以下が求められ、益々微細精密加工技術が要求されている。微細加工において必要不可欠な要素となる、高精度切削工具保持具を開発するに当り、現状の設備機械・クランプ機構・クランプ治具・加工条件等を全て見直し、精度の安定した量産設備の確立と供給態勢を整える。さらに微細加工ユーザーに提案できる、微細精密加工技術における切削条件の確立を目指す

高精度研削加工技術の高度化において、工具保持精度1μm以内の焼ばめホルダの開発と、微細切削加工技術の確立を行う
(新技術)
機械加工用切削工具保持具の高精度化と、切削工具軌跡を含めた切削条件の適正化を行う
(新技術の特徴)
研削盤に高精度主軸を導入し、高精度ワーククランプ機構を確立することで、切削工具保持具の高精度化が可能になる

・高精度内面研削加工技術の確立
-新型クランプ治具の完成と数値目標の達成を実現した
・焼ばめホルダ保持部の揺れ精度と焼ばめ精度調査
-測定したデータに基づき、保持精度1μm以内の確率を100%まで高めることに成功した
・「従来品焼ばめホルダ」と「高精度ばめホルダ」との比較
-数値目標とした工具寿命とLED金型の表面粗さを達成した
・加工条件調査(高硬度材や超硬合金加工の調査)

・超高精度焼ばめホルダ(スリムラインUNO)
・超高速・高精度マシニングセンタ加工への適用
・小径・高精度な加工を行う工具への適用

・サポイン事業によって高精度焼ばめホルダを実現するための製造的な課題や振れ精度1μm以内の再現性を充分追
・また、サポイン事業の期間中も研究と平行してユーザー評価を進め、その検証により、サポイン事業終了時点で実用及することができ、量産が可能となった化を達成した

金型の仕上面精度の向上により、技術の応用先の拡大に寄与するとともに、工具寿命の延長を実現
・焼ばめホルダは、ホルダと工具の熱膨張率の差を利用して工具の着脱を行なうシステムである
・工具を締付ける部品が無く、そのシンプルな構造から、誰でも簡単に高精度なチャッキングが可能である
・開発した技術を用いることによって、医療・半導体・エレクトロニクスなどの微細高精度金型・部品加工では安定した切削が行うことができるとともに、工具寿命の延長にも寄与する

・平成25年度から研究成果が事業化へと繋がり、積極的な拡販PRを展開している
・カタログの充実や展示会への出品PRを行ないながら、ユーザーへの認知度を高めており、微細加工を行うユーザーからの反響も大きく、販売も順調に伸びてきている
・現在、展示会出展やセミナーなどを開催して販売強化に努めているとともに、サポインの成果である高精度焼ばめホルダ「スリムラインUNO」は、中小企業優秀賞を受賞し順調に事業を進めている
・サポイン事業では工具保持精度1μm以内を実現したが、更に0.5μm以内の高精度化に成功し事業化を開始。

事業化済み