複合・新機能材料
シリコン太陽電池に替わる次世代太陽電池候補の開発に挑む!
奈良県
株式会社昭和
2020年4月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 金属チタンを基板とする色素増感太陽電池の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、電池 |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 金属チタン、色素増感、太陽電池、大面積化、低コスト |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来の色素増感太陽電池においてはITO、FTO等の透明導電膜ガラス電極を用いることから、高コストで、シート抵抗が高く、大面積化により変換効率が低下するという問題点があった。そこで本研究では、安定、安価かつシート抵抗が低く、耐久性に優れた金属チタン材を電極に用いた、軽量・安価・フレキシブル化可能な高信頼性色素増感太陽電池を開発する。
開発した技術のポイント
金属チタン材、ガス窒化処理後に陽極酸化処理したチタン材を光電極の基板とした色素増感太陽電池を創製し、シリコン太陽電池に替わる次世代太陽電池候補の一つとして新たな市場の開拓を目指す
(新技術)
金属チタンを基板とした色素増感太陽電池の作製を行う
(新技術の特徴)
・軽量・安価・フレキシブル化も容易な高信頼性次世代太陽電池の提供が可能になる
・シリコン太陽電池が困難であった応用分野への用途開発を進める
具体的な成果
・金属チタン、ガス窒化処理後陽極酸化処理したチタンを用いた光電極基板の開発
-大型化に伴う変換効率の減少の抑制、変換効率の向上、モジュール化に成功した
・電解液の最適化、対極上への白金コーティングの最適化
-色素増感太陽電池の変換効率は向上することが認められた
研究開発成果の利用シーン
金属チタンを用いた高性能な次世代型色素増感太陽電池モジュールは、耐久性に優れた金属チタン材を電極に用いる為、シート抵抗が低く・軽量・安価・フレキシブル化可能な高信頼性色素増感太陽電池であり、災害による停電時やアウトドアでの利活用が可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
色素増感太陽電池の変換効率は向上し、モジュール化にも成功したが、劣化加速試験結果では耐久性が不十分であることがわかり、実用化に向けた補完研究実施中である
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・変換効率を減少することなく大型化が可能
-従来の色素増感太陽電池の基板に使用されているITO、FTO材において問題となっている色素増感太陽電池の大型化に伴う変換効率の減少は、金属チタン、ガス窒化処理後陽極酸化処理したチタンを光電極基板に用いることにより抑えられ、従来の問題となっていた大型化が可能となった
・色素増感太陽電池の変換効率向上
-2種類の色素を併用する
-酸化チタンとして粒径の異なるものを併用する
-電解液の最適化、対極上への白金コーティングの最適化を図る
・接続前と同等の変換効率を有するモジュール化が可能
-陽極酸化チタン材を光電極基板に用いた色素増感太陽電池を接続した際に変換効率の低下が見られず、接続前と同等の変換効率を有するモジュール化に成功した
今後の実用化・事業化の見通し
・実用化を目指し、補完研究を推進中である
・サポイン事業期間内で達成できなかった劣化加速試験での耐久性等に関する補完研究を継続して推進している
・川下分野での需要の見直しを行い、試作品の完成と共に、色素増感太陽電池の川下企業への展開活動を行う予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社昭和 研究開発部 |
---|---|
事業管理機関 | 株式会社昭和 研究開発部 |
研究等実施機関 | 国立大学法人京都大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社昭和(法人番号:7150001004887) |
---|---|
事業内容 | チタン・チタン合金を中心とした各種金属を用いた機器・設備の設計、製作、加工及び新製品の開発 |
社員数 | 30 名 |
本社所在地 | 〒630-0142 奈良県生駒市北田原町2443-1 |
ホームページ | http://www.showa-titan.com |
連絡先窓口 | 研究開発部部長 小野田金児 |
メールアドレス | onoda@showa-titan.com |
電話番号 | 0743-72-0743 |
研究開発された技術を探す