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複合・新機能材料

3次元構造の立体織物技術と衝撃吸収性に優れたプラスチック素材により、従来よりも薄型で軽量な人体保護用具を開発

石川県

吉田司株式会社

2020年3月22日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 エネルギー吸収プラスチック材料を内包した耐衝撃立体繊維構造体による新規人体保護用具の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護、農業、物流・流通
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(生産性増加)
キーワード 高齢化、安全性、けがの予防、作業負担の軽減、生産性の向上
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

近年、高齢者における転倒時のけが防止(低減)のための人体保護用具の必要性は高まっている。現状では、繊維素材とプラスチック等吸収材の組合わせによるものが多いが、装着性は考慮されていないため、厚く、重く、大きいため動きづらいといった欠点がある。本事業では、個人の体型にフイットし、耐衝撃性能をアップし、取換え可能で軽量・薄型かつ易着脱機能を有する3次元構造の立体編物を用いた人体保護用具の開発を行う

開発した技術のポイント

3次元構造の立体編物技術と衝撃吸収性に優れたプラスチック材料を用いて、従来品より使いやすい性能向上を目指した新規人体保護用具を開発する

(新技術)
・3次元構造の立体編み技術と衝撃吸収性に優れた材料ならびに形状を用いる

(新技術の特徴)
・軽量、薄型である
・個人の体型を反映したフィット感がある
・衝撃吸収材の取り替えが可能である
・易着脱性を確保する

具体的な成果

・高性能素材を開発
‐主素材及び副編糸、弾性糸の最適な組み合わせを確立し、個人の体型を反映したフィット感を実現した
‐軽量で薄型素材を開発し、異形断面繊維による吸湿速乾性と伸縮性の試作開発を行った

易着脱性の向上
‐腰巻型のオープンタイプを開発、易着脱性を向上させた
衝撃吸収エネルギーを向上
‐薄くて衝撃吸収性能に優れる3層構造のプラスチック衝撃吸収部材を開発した(この3層構造は、1,2層が山形の断面形状となっており、衝撃時に各層が割り込むことによりエネルギー吸収を行う)
‐衝撃吸収部材および金型設計に必要な数値解析技術を開発した
‐優れた衝撃吸収性を有する人体保護用具の製編技術を開発し、高齢者に適した接圧の試作開発を行った
‐分散型衝撃吸収材のポケット挿入方法の試作開発を行い、耐衝撃性があり取り替え可能な衝撃吸収材を開発した

研究開発成果の利用シーン

・介護・福祉・病院向け高齢者の骨折予防、ケガ防止のためのサポーター及びプロテクター
・スポーツ・レジャー等のケガ防止用保護用具

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・川下企業との継続した打ち合わせや、展示会等への出展を通じ医療機器問屋や介護ショップ等との打ち合わせを行っている
・開発品に優位性が認められればニーズはあり、今後も市場調査を行いながら改良を行っていく

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

従来品の課題
(1)重い
(2)大きく、分厚い
(3)着脱しづらい
(4)デザイン性がよくない

⑴フィット感、軽量・薄型の着脱のしやすさ、身体の動かしやすさ、色柄・デザインを改良した
⑵衝撃吸収部材として多層構造を開発した
⑶編技術と衝撃吸収部材との組み合わせで取替可能となった
⑷日常生活機能評価の結果から、実際日常生活における活動度も高く、より優れた機能性が明らかとなった

今後の実用化・事業化の見通し

・医療・介護の現場のみならず、地域在住高齢者の日常生活にも広く、かつ気軽に用いることができる製品開発が引き続き望まれている
・本研究で取り組んだサポーターは高機能で付加価値の高い最適な予防アイテムであり、商品化・実用化を実施し市場投入行うことで、健康社会への貢献を果たしたいと考える

実用化・事業化にあたっての課題

無縫製編み機を使用し、人体によりフィット感のあるサポート素材により事業化の実現が高まる

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 吉田司株式会社
事業管理機関 公益財団法人石川県産業創出支援機構
研究等実施機関 学校法人金沢工業大学
学校法人金沢医科大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 吉田司株式会社(法人番号:3220001017860)
事業内容 スポーツ・ヘルス・メディカル用サポーター及びプロテクターの製造
社員数 70 名
生産拠点 石川県かほく市
本社所在地 〒929-1126 石川県かほく市内日角ハ72番地
ホームページ http://www.tu-casa.co.jp/
連絡先窓口 宮田隆弘
メールアドレス miyada@tu-casa.co.jp
電話番号 076-283-1135