情報処理
心拍データをビジュアル化!予防医学を支援するANNEXシステム
埼玉県
株式会社大成
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 情報家電(医療器)・高度解析組込みソフトウエアの開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
情報家電(医療器)の高度解析組込みソフトウェアの開発により、人体が発生する微少な電圧の変化である心拍波形を正確に読み取り、心拍波形に対して高度な画像処理を行って心拍データをビジュアル化することで、専門医でなくても疾患の早期発見を可能とするシステムを開発する
開発した技術のポイント
心拍データをビジュアル化し疾患の早期発見を可能とするANNEXシステムの開発
・微細・微小信号を正確に抽出するハードウェアと組込みソフトウェアの設計・製作
・抽出した心拍信号をホストコンピュータに転送する通信インターフェースの開発
・心拍波形のピーク値、半値幅、面積、波形間距離などの算出、ビジュアル化
(新技術)
ANNEXシステム
・微細・微小信号を正確に抽出
・心拍データの解析、ビジュアル化により神殿頭上での診断が困難であった疾患(狭心症など)に特異的な現象を抽出
具体的な成果
・ANNEXプラットホームのハードウェア、組込みソフトウェアを開発
‐ソフトコアCPU内蔵型FPGA、12チャンネルの差動アンプ、A-D変換器、メモリ、USBインタフェース、ユーザーインターフェースで構成されたANNEXプラットホームのハードウェアを構築
‐プラットホームの組込みソフトウェアを開発。メイン処理、AD取込、タイマ割込み、割込み設定、IO処理、リングバッファ、USB通信、USBメモリ、SDカード、デバッグ用ターミナル、デバイスの各ルーチンで構成
・通信ソフトウェア、画像処理ソフトウェアを開発
‐被験者から採取した心拍波形データをUSB経由でホストPCに送信し、ホストPCで受信処理を行う通信ソフトウェアを開発
‐画像処理ソフトウェアを開発。波形解析画面は、分析波形選択、ウェーブレット、FFT、部分波形、群1~5分析、群6~10分析、位相差、分割群平均波形、レーダーチャート1~3、レポート出力の12タブ画面と1つのExcel表で構成
・アドバイザー指導による検証と解析の実施
‐アドバイザー指導により、狭心症解析に重点を置いて、基準値の設定、ANNEXの狭心症診断への応用、狭心症群のANNEX測定、10回連続測定、の検証・解析を実施ANNEXプラットホーム波形解析画面研究開発のきっかけとなる
知財出願や広報活動等の状況
・特許:心拍測定システム及び方法(特願2007-061604特許番号4649429)
・雑誌:「Innovative Instrumental Analysis of Heartbeat Signals and Its Clinical Application」(ANALYTICAL SCIENCES JUNE2008, VOL.24)
研究開発成果の利用シーン
既存の心電計に備え付ける診断支援装置として供給し、人体が発生する微小な電圧の変化である心拍波形を正確に読み取り、心拍データをビジュアル化することで、医師の診断支援として活用
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化は停滞し断念
・試作機あり(無償)。データ取り込みと一部解析が出来る装置であるが臨床的判断は未達成
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
・精度向上:微小信号である心拍信号を正確に測定するハードウェアと組込みソフトウェア
・低コスト化:小型・軽量・低価格装置
今後の実用化・事業化の見通し
事業化に向け、データ解析と臨床面の整合性を高めていきたいが断念
・事業化に向けては、薬事法を含めた治験や判断できるデータ解析が課題(難易度が高く撤退)
・医科機器分野への展開に向け、計測したデータの解析と臨床面との整合性・信憑性を高めるため、アドバイザーの支援を受けて今後の事業化を進めたいがアドバイザーの契約解除のため中止
・新たな解析方法に着手し、これまでにない手法を用いて新技術の可能性に挑戦中(振動技術の原理を応用してもの補助に申請し、採択されたが辞退)
実用化・事業化にあたっての課題
高度解析組込みソフトウェアの開発は順調に進められたが、臨床分野への進出においての検証が困難な状況(予想以上に難易度が高かかった)。心電計の専門メーカー日本光電に取組内容を説明、相談を行ったが、技術面や薬事法(薬機法)などの問題点を指摘された。
事業化に向けた提携や連携の希望
現在までの取組概要:国内専門メーカーである日本光電工業㈱を訪問し(応対者:事業部長/技術部長)率直な意見交換を行い当社の研究開発への取り組みの説明を行った。(この顧客とは5年間で4倍増の売上効果があり、サポインへの取り組みが評価されたと自負している=更に取引量が増加中)
これまで解析データ等の検証面で困難な状況にある事を相談し結果として治験ならびに薬事法との関連で立証が難しいとの指摘された。 本件の振動技術に対してアイデアを戴き水道漏水検出器の特許申請と平成24年度ものづくり補助金の申請(採択)を行ったが、事業化面での見通しがつかないため辞退した。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社大成 埼玉事業所 |
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事業管理機関 | 株式会社大成 埼玉事業所 |
研究等実施機関 | 株式会社リージック 千葉事業所 |
アドバイザー | 藤原 鎮男 東大名誉教授、櫻林 郁之介 埼玉記念病院名誉院長、医学博士 河野 幹彦 自治医科大学付属大宮医療センター 総合医学教授、〆谷 直人 国際福祉大学熱海病院 医学博士 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社大成(法人番号:9030001020432) |
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事業内容 | 通信機器・精密理化学機器の製造、プラスチック・各種ゴム製品の製造・加工及び販売、各種金属のプレス加工・板金加工・溶接加工品の製造・販売、ゴム・プラスチック・金属プレスの金型の製造・販売 |
社員数 | 160 名 |
生産拠点 | 群馬事業所 |
本社所在地 | 〒335-0015 埼玉県戸田市川岸2-10-2 |
ホームページ | http://www.tysei.co.jp |
連絡先窓口 | 社長室 樋口憲夫 |
メールアドレス | n.higuchi@tysei.co.jp |
電話番号 | 048-442-6171 |
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