接合・実装
確実に不良品を排除する高温状態プリント配線基板全自動検査装置
広島県
ローツェ株式会社
2020年3月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高温状態プリント配線基板全自動検査技術の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 配線、検査、高温、自動 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車、情報通信、電力制御、太陽電池、の各分野用のプリント配線基板は、耐熱性、耐久性が要求され、従来は加熱や冷却後、室温で測定していたが、尚、不良が発生していた。本研究では、配線の銅と樹脂基板との熱膨張率の差を利用して冷却後、加熱により不良部分を拡大させたまま高温状態で部品実装前・後の配線済みプリント配線基板の電気特性を全数検査し、確実に不良品を排除できる全連続自動検査装置を開発する
開発した技術のポイント
高温状態のプリント配線基板の検査装置の開発
・高温用プローブ冶具、高温環境下回路基板検査技術の開発
→高温(150~180℃)での使用に耐える治具、125℃の測定
→高温での各種電気特性の測定技術開発
・全自動連続運転技術の開発
→カセットからプリント基板を連続自動投入、自動振り分け(装置内滞留50枚)
(新技術)
高温状態プリント配線基板全自動検査装置
・高温測定で不良発見率向上
・全自動化、全数検査可
具体的な成果
・高温用プローブ冶具を開発
-測定点320点、ピン本640ピンの高温用プローブ冶具を試作
・電気特性検査機を開発
-プローブを被検体のプリント配線基板に電流を流し、抵抗値等の電気特性を測定するための検査機を作成、基板の電極が最大1,096点まで測定可能
・基板プローブ位置決め装置を開発
-ベアボード状プリント配線基板上面のみの検査をする構造とした・加熱槽、冷却槽、基板搬送ロボットを開発
-基板を50枚収納できる加熱槽を設計
-A4判基板5枚入りの冷却槽を作成(最低温度-20℃)
-既存のシングルアームロボットに旋回リストを取り付けて基板搬送ロボットを作製
-各ロボットの搬送動作、加熱槽・冷却槽ドアの開閉動作のコンピュータ管理、加熱槽・冷却槽の温度管理を行うためのコンピュータ制御
・成果
‐各装置を集結し、装置システムを組み立てた
‐測定の結果、モデルプリント配線基板に設けたレーザービアは、図のように加熱状態で常温とは明らかに異常に高い抵抗値を示し、不具合を予見するデータが得られた
知財出願や広報活動等の状況
特許:環境槽、環境装置および環境処理方法(特願2009-282254、特開2011-122792)
研究開発成果の利用シーン
自動車、電気機器、通信機などに信頼性が要求され、使用される電子配線済みプリント配線基板の電気特性を全数検査し、確実に不良品を排除できる全連続自動検査装置
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H26年度の実用化に向け、補完研究を継続
・試作機なし
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
・耐久性向上:本検査機でパスしたプリント基板は、耐久性が上がり故障が大幅に減少
・低コスト化:早い段階で不良を発見しておくと、損害が少なく低コスト化に寄与
・安定供給化:部品の内に不良品を発見しておくと、量産工程途中で不良が発生せず、ラインが安定化
今後の実用化・事業化の見通し
H24年度後半からの販売活動に向け改善研究を実施
・熱膨張した基板の電極位置がずれて、検査プローブと接触しなくなるという不具合について、改善研究を実施中
・H24年度の半ばまでに問題を解決して、H24年度後半から宣伝・販売活動を開始し、H26年度に販売実績を実現予定
→ 最終的に費用対効果等を検討の結果、事業化を中止
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ローツェ株式会社 本社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人ひろしま産業振興機構 |
研究等実施機関 | 株式会社日本マイクロシステム エーアイテクノロジー株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ローツェ株式会社 |
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事業内容 | 半導体・液晶基板搬送用ロボットおよびこれを利用した半導体装置 |
社員数 | 221 名 |
本社所在地 | 〒720-2104 広島県福山市神辺町道上1588-2 |
ホームページ | http://www.rorze.com |
連絡先窓口 | 管理部 総務課 箱田俊彦 |
メールアドレス | hakoda.toshihiko@rorze.com |
電話番号 | 084-960-0001 |
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