研究開発された技術紹介

マイクロドットスペーサ(MDS)の材料、形状、配列及び感圧抵抗シートの素材、抵抗構造等の研究を通じて、微細加工技術と新抵抗素材を融合し、より高精細で透明性の高い3Dセンサーを達成する。書く、サインする、触れる、押す、たたく、両手で触るなどのより自然なヒューマンインターフェースを持った入力デバイスを搭載した大型電子情報パネルの実験機を製作し、高精細化、高機能化を実証する

リアプロジェクション用の3次元タッチセンサーデバイス(3Dセンサー)の開発
・3Dセンサーの高精細化→マイクロドットスペーサのドット径:30m以下
・3Dセンサーの半透明化→全体の透過率:60%
(新技術)
<3Dセンサーの高精細化、透明化>
(特徴)
・ドット径:30μm以下
・半透明感圧抵抗シート、透明電極シート

・30m以下のMDS、0.6mm径の電極シートを製作
-30m以下のドット径によるマイクロドットスペーサ(MDS)をコーティング手法にて製作
-UV硬化弱粘着樹脂にて0.6mm径で高さ100mのドットを形成した銅メッシュ電極シートを製作
-これらを用いて試作した3Dセンサーの耐久試験を行い、押圧(6N)で10万回のこすり試験をクリア
・透過率40%、CNTコーティングの透明感圧抵抗シートを製作
-カレンダー処理したポリエステル基布に導電材料であるカーボンナノチューブ(CNT)をコーティングして、半透明感圧抵抗シートを製作し、透過率40%を達成
-半透明感圧抵抗シートと透明ドット電極シートを使用した3Dセンサーを試作
・3Dセンサーを搭載した60インチハイビジョンリアプロジェクターを試作
-3Dセンサーを搭載した60インチハイビジョンリアプロジェクターとこれらを制御する電子制御基板を製作。大画面・高精細なディスプレイへの適合性について検証

・特許:触覚センサーおよびその応用装置(日本:特第3727642)(中国:特第620410)(韓国:特第10-0954377)(H23.2)
・出展:中小企業綜合展、京都ビジネス交流フェア(H23.2)
・新聞:京都新聞(H23.8.2)、日刊工業新聞(H22.12.13)

X,Yの2方向の入力に加えて、押し圧(Z)方向も入力できる3次元入力可能なタッチパネルを実現
開発した高精度３Ｄセンサー技術により、感圧センサーの高測定精度、広いエリアでの圧力分布計測が可能となった
大型電子情報パネル以外の感圧センサー用途に本技術の活用が可能であり、歩行分析や仰臥状態の人体圧力測定など医療分野での活用が考えられる

・R1年１２月　事業継続中
・H23年度に実用化に成功、事業化間近
・3Dセンサー内蔵電子情報ボードの試作機あり(有償)

・新素材の実現:新素材の感圧抵抗シートを使った大面積で3次元入力できる新方式タッチパネル
・低コスト化:IタッチパネルにITOを使用しないことで、大面積では30%以上のコストダウン可能
・大型化:フィルム形状で大面積化(100インチ)が容易

R1年12月
・大型パネル用の３Dセンサを事業化したが、現状需要は少なく、歩行の足底圧計測や人体計測のための柔軟３Dセンサへの展開を図る。
H24年5月の事業化見通し
・サポイン事業の成果を使った3D電子情報ボードを実用化し、一部ユーザに評価してもらっている
・さらに、透明3Dセンサーの実用化に向けて、導電素材の見直しによる透明度向上に関する補完研究を実施中
・今後さらに性能を改善し、デザインを一新した新製品を、H24年5月事業化の見通し、透明3Dセンサーを内蔵した電子情報ボードはH26年の実用化を目指す