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複合・新機能材料

抜蝕加工、スパッタリング加工により伸縮性、機能性に優れたスポーツウェアを開発

愛知県

積水ナノコートテクノロジー株式会社

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高機能、高感性を有するスポーツ衣料素材の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー、スポーツ/アパレル
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(保温性向上)、環境配慮、デザイン性・意匠性の向上
キーワード スポーツ、衣料、アパレル、高機能、スパッタ
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成19年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

健康志向の高まりを背景に、スポーツ衣料市場は6年連続プラス成長しており、消費者はより感性の高い商品を求めている。本研究は1複合素材の生地と抜蝕加工技術を開発し、部位別に着圧と通気性をコントロールできるファッション性に優れたストレッチ素材の開発及び、2スパッタリング加工技術を高度化し、耐洗濯性に優れた高機能性を有する素材を開発して、スポーツメーカーなどの川下製造業者のニーズに答えることにある

開発した技術のポイント

2つの高機能素材を開発し、スポーツウェア分野へ参入
・ストレッチ素材への抜蝕加工技術の確立
→同一生地で身体の部位別に着圧性能・通気性を変更可能
・耐洗濯に優れたスパッタリング加工繊維の開発
→スポーツウェアの機能性向上(紫外線カット、保温保冷性、抗菌消臭性)
ストレッチ素材
スパッタリング加工素材

(新技術)
<抜蝕加工技術>
・同一素材内で、部位別に着圧性能・通気性を変更可能
・着圧、通気度をコントロール可能
・デザイン性に優れる
<スパッタリング+前処理>
・耐洗濯性の向上
・利用繊維素材の拡大
・高機能性の付与(紫外線カット、保温保冷性、抗菌消臭性)

具体的な成果

編地を確立し、実用化に向けた試作品作成
(ストレッチ素材開発)
・スポーツインナー用ストレッチ素材として、抜蝕加工性及び品質特性(破裂強度物性500kPa以上確保)を満たす編地(編組織及び使用素材構成)を開発
・本編地に適した抜蝕加工条件及び染色加工条件を確立
・本編地で抜蝕柄と着圧性の関係を把握し、ハニカム柄(蜂の巣柄)がバランス良く圧力がかかることを検証
・試作品(スポーツインナー)を作成し、着用テス
前処理による洗濯耐久性の向上
(スパッタリング素材開発)
・スパッタリングで繊維に付着させたナノメタルの洗濯耐久性の向上方法として、前処理の効果が高いことを確認
・前処理方法として前処理条件1及び前処理条件2が適している
・樹脂加工(フッ素系樹脂、UV効果樹脂)によるアンダーコーティングと前処理条件1により高い耐洗濯性が得られた
・スパッタリング加工布の保温性(断熱効果)が優れることを確認
・ただし、実用化に向けては耐洗濯性のさらなる向上が必要

知財出願や広報活動等の状況

特許出願:
「保湿性に優れた透湿防水フィルム」
(特願2009-154853)、
「ポリエステル繊維製品」(特願2010-111955)

研究開発成果の利用シーン

・スポーツ衣料品に、本ストレッチ素材を用いることにより、同一生地で身体の部位別に着圧性能を変更でき、ファッション性に優れた製品の提供が可能に
・ウインタースポーツウェアの裏材に、本スパッタリング加工繊維を用いることにより、機能性(紫外線カット、保温保冷性、抗菌消臭性)が向上

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

一部生産販売/受託加工中

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造

製品・サービスのPRポイント

一部生産販売/受託加工中

今後の実用化・事業化の見通し

スポーツ衣料メーカーの期待に応えるべく、さらなる改良を実施
・ストレッチ素材は、加工の安定化(歩留向上、品質の安定化)、コスト低減に向けた改良を実施する
・スパッタリング素材開発は、洗濯耐久性のさらなる向上を目指して継続研究

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社鈴寅
事業管理機関 公益財団法人科学技術交流財団
研究等実施機関 株式会社ヴィオレッタ
有限会社メイユー
あいち産業科学技術総合センター 三河繊維技術センター
国立大学法人豊橋技術科学大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 積水ナノコートテクノロジー株式会社
事業内容 テキスタイル事業(染色加工、広幅オパール加工、樹脂加工、繊維へのナノ単位での金属コーティング加工)、フィルム事業(フィルムへのナノ単位での金属コーティング加工)等
社員数 94 名
本社所在地 〒443-0036 愛知県蒲郡市浜町36番地
ホームページ http://sekisuinct.co.jp/
連絡先窓口 澤田石
メールアドレス tetsuro.sawadaishi@sekisui.com
電話番号 0533‐67‐4660