世界最小レベルの5μmピッチの金円錐バンプ・円筒バンプを使った積層技術を開発
代表取締役 元吉 真
高温プロセスで劣化する半導体の素材を150℃以下の低温で積層接合する技術
会社紹介
東北マイクロテック株式会社は、三次元LSIデバイスやMEMS技術を使ったバイオ・医療機器の部品及びシステムの研究・開発・設計・製造・販売を行っている。
世界最小ピッチの金マイクロバンプを使った低温積層技術を有する。チップレベルから8/12インチウェハレベルでの三次元積層が可能である。
サポイン事業では、世界最小レベルの5μmピッチの金円錐バンプ・円筒バンプを使った積層技術を開発。X線センサで使われる半導体は、150℃以上で劣化する特性があるため、150℃以下の低温で積層する技術を確立した。
研究開発(サポイン事業)したマイクロバンプのメリット
X線センサの解像度を従来の100倍以上にあげることができ、細かい部位を見る 医療用途に適している。
マイクロバンプを打つことによって、一点の接合部に機械的ストレスが集中していたものが分散されることにより、特性の変動を防ぐことができる。また、一対の電極をたくさんのマイクロバンプで接続することで、歩留まりをあげることができる。
また、従来のデザインで作った積層チップにも適用できる。
研究開発(サポイン事業)したマイクロバンプの活用
マイクロバンプは非破壊検査用X線センサ、医療用X線センサ、遠赤外線イメージセンサ、高エネルギー物理学研究用の素粒子検出器での活用が期待される。
X線センサに適用することで、解像度を従来の100倍以上にあげることができる。従来と同じ解像度のときは X線の照射量が少なくて済むため、人体への影響を軽減することができる。
今後の展開
特殊な分野の技術ではあるが、市場に広がるにつれ、コンシューマ向け製品への応用も期待できる。
研究では更なるピッチの微細化を進め、1年後には2μmピッチまで縮小できる技術の実用化を目標としている。また、学会や展示会出展を積極的に行い、販路の拡大を図っていく。
紹介動画
研究開発技術情報
- プロジェクト名:
- 微細貫通配線及びバンプ接合を使った次世代三次元LSIチップ製造技術の確立を目指した研究開発
- 事業実施年度:
- 平成23年度~平成25年度
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