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精密加工

宇宙産業の市場拡大に貢献する超広視野・高解像度を持つ光学系に必要な自由曲面鏡の製造技術開発と事業化

京都府

株式会社ロジストラボ

2026年2月9日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 宇宙産業の市場拡大に貢献する超広視野・高解像度を持つ光学系に必要な自由曲面鏡の製造技術開発と事業化
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 航空・宇宙、情報通信
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)
キーワード 自由曲面、高解像度、光学素子、光通信、表面計測
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和4年度~令和6年度

プロジェクトの詳細

事業概要

望遠鏡が得る情報量はその光学系の視野と分解能に比例するが、従来の軸対称鏡光学系でこれらは両立しない。自由曲面鏡を用いた光学系には条件を満たす解が存在するが、50cmを超える自由曲面鏡は実現していない。本提案では大型非球面鏡製造+逐次三点計測法の高度化開発でこれを解決し、人工衛星1機が得る情報量を10倍以上として天文衛星、自由空間光通信、スペースデブリ探査などの技術革新と宇宙産業市場拡大に貢献する。

開発した技術のポイント

自由曲面鏡の「加工・計測法対応」「データステッチ高機能化」「広視野光学系の実証」を柱に、サグ算出・ロボット制御・揺動研磨工具を開発し、最適化設計と展開機構、試作鏡3枚の製作・評価を進めた。計測・加工をロボットアームで半自動化し、超広視野3面光学系の実証準備まで到達した。
・加工計測統合
-ひきずり3点計測を自由曲面対応に拡張し、ロボット研磨と統合
・データ処理
-2次元マップ/断面ステッチ、計測経路最適化を実装し、高速・大規模処理を実現
・光学設計
-非球面量を抑えた超広視野3面系と展開機構を設計
・新ひきずり3点法
-円環計測と検出感度拡張、再現性6nm級を確認

データステッチ
具体的な成果

・新ひきずり3点法
-独自開発のひきずり3点法のセンサを4つに増やし円環状の計測を可能とし、6 nmの計測再現性を達成した
-従来の直線計測の3点法では検出感度が無かったモードに対しても検出感度を有し、3点法の弱点を克服した
-学会発表と特許出願
・大型自由曲面の計測と加工
-製造難易度を軽減する自由曲面の最適化設計アルゴリズムを実現
-上記アルゴリズムをソフト化し、独自の超広視野3面光学系を提案(国際学会で発表)
-自由曲面の計測と加工のロボットアームによる半自動化に成功(国際展示会で発表)
・研究実施期間中の新規の受注
-東北大学の世界2位のサイズとなる1.85m軸外し放物面鏡
-口径2m望遠鏡(国内最大の単一鏡)
-米国大型望遠鏡の1m凸非球面鏡
-人工衛星に搭載するライダー用望遠鏡

研磨機
知財出願や広報活動等の状況

保有する既存特許は下記の3件
・表面形状計測装置(特許第6294111号)
・光学素子の製造方法・製造システム(特許第7008307号)
・データステッチング装置・方法(特許第6508723号)
国際学会・展示会で成果発表、円環計測は2025年6月出願した(特願2025-094498)

研究開発成果の利用シーン

・地球観測衛星の高分解能・広視野リモートセンシング
・天文衛星、自由空間光通信、スペースデブリ監視、LIDAR
・大型自由曲面鏡の計測・加工を要する望遠鏡・精密光学の量産前試作・検査工程

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

新ひきずり3点法と最適化アルゴリズム、ロボット半自動加工を確立し、世界最大級クラスの自由曲面計測・加工体制を整備。受注として、1.85m軸外し放物面鏡、口径2m望遠鏡、1m凸非球面鏡、衛星ライダー用望遠鏡を獲得。一方、3枚中1枚の研磨完了、残り2枚は継続開発段階にある。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・超広視野×高解像度を支える自由曲面鏡の計測・加工をワンストップ提供
・ロボットアームによる半自動化で大口径でも短工期・低コスト
・データ処理ソフト群で計測戦略の最適化と高速ステッチを実現

今後の実用化・事業化の見通し

株式会社ロジストラボは、インドネシア国立天文台向け望遠鏡用鏡20枚供給に続き、東北大学とハワイ大学の天体望遠鏡用に1.85 m軸外し放物面、2 m単一鏡、1 m凸非球面、衛星搭載ライダー用望遠鏡を受注し、JAXAや欧州超大型望遠鏡関連からの引き合いも得た。市販装置は30 cm級でも1.4億円でメートル級は無く、供給企業は世界でも少数で寡占状態にある。本システムは国内メーカー2社に導入、1社が検討中で、新規参入の裾野拡大に資する。川下では衛星・地上望遠鏡やスペースデブリ監視で需要が顕在化し、受注・内示が進展している。

実用化・事業化にあたっての課題

・2次元ステッチの計算コスト低減と実運用最適化
・自由曲面3枚の最終研磨と組立光学実証の早期完了
・軽量鏡への対応、アライメント・干渉計測との統合試験の整備
・人材確保と内製化強化による短納期・多品種対応

事業化に向けた提携や連携の希望

京都大学とは共同研究契約の枠組みで補完研究をすすめる。アドバイザーで参画している東北大学や名古屋大学とは、人材確保策への協力や技術助言などの連携を希望している。また、製造拠点が岐阜にあるため、岐阜大学との連携も希望している。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社ロジストラボ
事業管理機関 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター
研究等実施機関 株式会社ロジストラボ
国立大学法人京都大学 大学院理学研究科宇宙物理学教室
アドバイザー キヤノン電子株式会社
三菱電機株式会社
株式会社スカパーJSAT
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
国立研究開発法人情報通信研究機構株式会社西村製作所
国立大学法人東海国立大学機構
国立大学法人東北大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社ロジストラボ(法人番号:6130001060231)
事業内容 大型望遠鏡の光学素子の設計、製造を中心に合成石英、クリアセラムなどの光学材料の研削、研磨加工、大型の自由曲面計測
社員数 3 名
生産拠点 関事業所、各務原事業所
本社所在地 〒600-8099 京都府京都市下京区仏光寺通烏丸東入上柳町331 THE HUB四条烏丸507
ホームページ https://logistlab.biz/
連絡先窓口 岐阜R&Dセンター管理部 宮嶋
メールアドレス miyajima@logistlab.biz
電話番号 090-4405-0803