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研究開発された技術紹介

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精密加工

摩擦撹拌・熱を用いた3次元プレス加工技術によるアルミニウム合金・マグネシウム合金への直接ボス立ての実現

茨城県

山野井精機株式会社

2020年3月27日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 難加工材の3次元精密順送プレス技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車、情報通信、スマート家電、建築物・構造物、エレクトロニクス
事業実施年度 平成19年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

軽量難加工材であるアルミニウム合金、マグネシウム合金等を対象とした3次元精密順送プレス技術を確立する。具体的には、金型内において薄板のボス立て加工を摩擦攪拌プロセスによる結晶組織制御(動的再結晶)にて行う技術である。本事業で得られた他国の単純加工技術では容易に真似できない板鍛造生産技術を携帯情報端末等に組込み、企業が国際競争し続けるために不可欠な高度プレス加工技術を確立する

開発した技術のポイント

溶接・接着等に替わり、3次元プレス加工により難加工材へ直接ボスを成形
・摩擦攪拌プロセスによる結晶組織制御(動的再結晶)による3次元プレス加工技術を確立し、軽量難加工材の板材から直接ボスを成形
→溶接・接着等の工程を削減、ボス強度の向上
(新技術)
<3次元プレス加工による直接ボス立て>
マグネシウム・アルミニウム合金に直接ボス立てを行うことにより、溶接や接着などの過程が不要になる
・溶接・接着工程減による、コスト低減
・部品点数の削減につながる

具体的な成果

・難加工材(アルミニウム合金・マグネシウム合金)への直接ボス立てを実現
・摩擦撹拌・熱を用いて素材を塑性流動させることにより、直接ボス成形を実現
・ボス径3mm以上、高さ3mm以上のボス立てが可能
・回転ツールの調整(回転速度、プレススピード)により、中空ボス、中実ボスいずれについてもボス立てを一工程で実現
・実用性のあるボス成形手法を確立
・ボス部の強度は母材と同等またはそれ以上
・高速成形が可能(ボス径5mm、高さ5mm以上であれば1秒以内の成形が可能)
・ボス表面部は摩擦攪拌され微細組織を有する
・量産化に向けた試作品作製、金型設計を実施
・70mm×100mm、高さ20mmの絞り製品を試作し、部品点数(1点のみ)・工程数の削減を確認
・順送金型へボス成形機能を組み込む金型案を検討

知財出願や広報活動等の状況

・受賞:日本塑性加工学会技術開発賞(中小企業)「摩擦熱・攪拌による展伸材への突起成形技術」(H22.5)
・特許出願:「金属部材に突起を形成する方法及び突起形成装置,並びに突起を形成する方法で加工された金属部品」(特願2008-183276)他3件、海外出願:4件

研究開発成果の利用シーン

軽量難加工材を利用する自動車や精密機械などの部品において、板材に直接ボス立てを行うことにより、部品点数を減らし、ひいては、生産コストの抑制を可能にする

実用化・事業化の状況

今後の実用化・事業化の見通し

試作サンプルを製作し、事業化に向け活動中
・試作サンプルを製作し、製品化に向けユーザー企業との間で検討中
・今後は他の素材への適用も視野に入れ、研究を継続

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 山野井精機株式会社 牛久工場
事業管理機関 山野井精機株式会社
研究等実施機関 国立大学法人茨城大学 工学部超塑性工学研究センター
茨城県産業技術イノベーションセンター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 山野井精機株式会社
事業内容 事務機器製造、金型加工、プレス加工
本社所在地 〒300-1283 茨城県牛久市奥原町1650-10
ホームページ http://www.yamanoiseiki.co.jp
連絡先窓口 技術開発室
メールアドレス negishi-sg@yamanoiseiki.co.jp
電話番号 029-875-2400