バイオ
初の国産化と低価格化を目指したPRP治療のための製造キット開発と再生医療データ解析プラットフォーム
東京都
学校法人順天堂
2026年2月3日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 再生医療の治療データ解析支援システムを基盤としたPRP製造キットの開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | バイオ |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、物流・流通 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、低コスト化 |
| キーワード | 再生医療、PRP、治療データ、プラットフォーム構築 |
| 事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業では、現在最も多く実施されている再生医療であるPRP治療について、その製造キット(医療機器)の開発(日本製、使いやすさの追求、価格低減)を実現する。加えて、医療機関で実施される再生医療(本事業ではPRP治療を対象)の安全性と妥当性を継続的にモニタリングするための治療データ収集基盤を構築する。このデータ収集基盤を用い、順天堂大学及び連携するクリニックで行われるPRP治療のデータを「学術研究」の枠組みにて収集、解析し、再生医療の「治療実施〜データ収集〜安全性・妥当性検証」の一連の流れが滞りなく行える環境を整備し、その「仕組み」の有効性を検証する。
開発した技術のポイント
・PRP製造キットの純国産化を実現
・血液の遠心分離後にPRPが含まれるバフィーコート層が細径の中間部に位置するよう、中間部の位置や容積、遠心分離条件を調整し、医師及び看護師による操作を簡便化
・外部からの汚染を軽減するため、血液注入口とPRP採取口を鉢状の凹部にスリットが形成されたダックビル弁構造にエア弁を追加
・医療機関内の治療データ(血液データや画像データ)、患者の主観評価(治療に対する満足度)、投与された細胞の特性データの3つの異なるデータを集約する世界初のシステム・サービスを構築
具体的な成果
・PRP製造キットについて、製造事業者(安井株式会社)による鋳型の作成が完了
・性能評価試験実施先をデルマラボ株式会社に決定し、無事完了
・薬事承認申請書類の作成を支援する株式会社エキスパートナージャパンのコンサルティング社と契約し、計画通り作業を完了
・情報プラットフォームの基盤は日立製作所が持つ「HVCT」をベースに、再生医療法への対応部分について新たに開発
・残余試料の収集に協力してもらえる医療機関(順天堂医院、ハルタ歯科)と共同研究契約を締結し、残余試料の収集、分析を無事完了
研究開発成果の利用シーン
整形外科、歯科領域等において、創傷治癒促進、疼痛軽減等を目的として実施されているPRP治療に活用される。国内では年間約30,000人を超える患者がPRP治療を受けており、約3,000施設の医療機関でPRP治療が実施されている。また、近年、難治性潰瘍に対するPRP治療が保険収載され、保険点数は4,500点(45,000円)が設定されており、今後他疾患に対するPRP治療の保険診療化も期待されている。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
株式会社Gaudi Clinicalが製造販売業許可を取得するための体制整備及び行政手続き等を実施している。製造販売業の業許可取得が可能な体制整備を完了した。PRP製造キットの販売先は医療機関であり、株式会社Gaudi Clinicalが直接販売する場合と、INTAKE合同会社が販売する場合を想定している。INTAKE合同会社では、年間約20,000本を販売可能な販路を有している。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造、試験・分析・評価、情報収集・解析
製品・サービスのPRポイント
・既存のPRP製造キットと比較し、低価格(10,000円/本以下の予想価格)であること
・操作の簡便性が格段に向上していること
・市販の遠心分離機に適合するため汎用性が高いこと
・製造から販売まで純国産企業でサプライチェーンを構築
・PRP製造キットを用いてPRP治療を実施した医療機関から、治療データ及び残余試料を収集し、さらに治療を受けた患者からは治療後の主観的評価情報を収集し、医師の代わりに、統合解析し医師へフィードバックするシステムを提供
今後の実用化・事業化の見通し
PRP製造キットの薬事承認に向け、すでに、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への事前相談を行っており、承認申請までのマイルストンが完成している。INTAKE株式会社は、年間約20,000本の他再生医療機器の販売流通網を有しており、PRP製造キットが承認された後、当該流通網に実装していく予定であり、収益確保の目途が立っている。本研究開発で開発を目指すHVCT RM改良システムを事業化した際の収益イメージは、収集したデータの利用料が収益として想定されている。
実用化・事業化にあたっての課題
再生医療法の法改正の議論が進んでおり、治療データの収集はさらに厳格化される予定であるため、再生医療を実施する医師又は歯科医師にとって、治療データ等を収集・解析する支援システムが必要不可欠である。また、今後当該データセットを利用する企業としては、保険会社、製薬会社等が想定されるが、データの利用料設定や利用条件の整備が課題となる。
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 学校法人順天堂 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 学校法人順天堂 |
| 研究等実施機関 | 株式会社Gaudi Clinical INTAKE合同会社 学校法人順天堂順天堂大学 革新的医療技術開発研究センター |
| アドバイザー | Trigger株式会社 株式会社NSD 有限責任監査法人トーマツ 合同会社EBC&M 安井株式会社 |
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 学校法人順天堂(法人番号:8010005002330) |
|---|---|
| 事業内容 | 教育・研究・診療 |
| 社員数 | 8880 名 |
| 本社所在地 | 〒113-8421 東京都文京区本郷二丁目1番1号 |
| ホームページ | https://www.juntendo.ac.jp/ |
| 連絡先窓口 | 学校法人順天堂順天堂大学 革新的医療技術開発研究センター・広瀬貴子 |
| メールアドレス | ta-hirose@juntendo.ac.jp |
| 電話番号 | 03-3813-3111(内線3845) |
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