測定計測
生活習慣病改善のためのRNA技術を活用したIoT型ポータブル検査キットの研究開発と社会実装
東京都
株式会社アクシス
2025年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 尿のRNA測定による生活習慣病改善のためのIoT型ポータブル検査キットの開発 |
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基盤技術分野 | 測定計測 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、情報通信 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、低コスト化 |
キーワード | 検査キット,RNA,遺伝子解析,生活習慣病,IoT |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 令和2年度~令和4年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
近年増加傾向にある生活習慣病を防ぐ為に、検査からセルフメディケーションまで網羅できる製品開発を実施し、健康寿命向上と医療費削減を目指す。非侵襲で簡易的に採取できる尿に着目し、尿中のRNAを高精度かつ迅速かつ安価に測定する。得られたRNAからAI分析し、必要な栄養素を助言する。各社の知見(バイオ、ナノテク、電気電子工学、遺伝子技術、セキュリティ技術、AI技術)から、世界初のIoT型RNA尿の検査キットを開発する。
開発した技術のポイント
・分析カートリッジ
-不純物を効率的に取り除き、高精度でRNAを抽出可能。
-カートリッジ自体の常温保存が可能。
-尿と反応する試薬を内蔵しているため、簡便に測定が可能。
・分析デバイス
-分析カートリッジでの生化学反応を定量化可能となった。
-Wi-FiとBluetoothアンテナを内蔵しており、インターネットに接続して、測定結果をサーバーへ自動的に転送可能。
・ウェブシステム
-AIによるRNAデータを解析し健康状態を判定可能。
-PCやスマホのウェブブラウザで結果を閲覧可能。
-暗号化通信等により、セキュリティを強化。
具体的な成果
・分析カートリッジ
-人の尿を用いて不純物が0.5%以下になるように調整済み。
-90日程度常温保管割合を90%以上の目標を達成。
-4種類の反応試薬で実験し、N数50で検証を完了。反応精度98%以上を達成。
・分析デバイス
-部品点数も大幅に削減(220点ほど)し、小型化を実現。
-光学認識率90%程度を達成。
-発色強度と数値の相関係数がR=0.9程度を達成。
・ウェブシステム
-RNA-seqデータのAI学習検体数を増やし、判定精度を90%程度まで向上。
-ネットワークペネトレーションテストで、既知の脆弱性は検知されないことを確認。
研究開発成果の利用シーン
開発したIoT型ポータブル検査キットにより、尿検体を簡便に測定し、ネットワーク接続で健康管理を可能にする。この技術は、生活習慣病の予防や早期発見を目的とした自宅での日常的な健康管理や、遠隔医療を通じた医療機関での患者モニタリングといったシーンでの利活用が可能である。また、地域の医療センターや海外の地方病院でも導入が期待されている。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化に向けた取り組みとして、量産体制の整備と同時に国内外での販路開拓を進めている。A社とは、日本国内および東南アジアでの販売協力を予定しており、キットの承認後に国内での販売契約を実施する計画である。また、B医療機関では地方センターでの導入を検討し、実用化後に営業展開を行う予定。C医療機関やD医療機関でも実用化後の供給契約を締結する見込みであり、EおよびF海外医療機関では臨床試験に向けた準備が進んでいる。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
本製品は、簡単に尿検体を測定できるIoT型ポータブル検査キット。スマートフォンやPCと連携して結果を確認できる利便性が特徴であり、一般人や患者等が自身の健康状態を把握し自己管理ができる。
今後の実用化・事業化の見通し
国内では、認証取得に向けて、数百件規模の血液検体を収集する準備を進めている。また、量産体制に向けて、医療機器製造認可を受けた工場への委託準備も行う予定である。海外においては、各国の規制を確認し、必要な修正点を洗い出す。認証取得に関しては、日本のPMDAに提出するデータを活用し、各国の申請要件に対応する予定である。
実用化・事業化にあたっての課題
ハードウェアに関しては、量産におけるコストダウンや不良率低下。データ閲覧などソフトウェアに関しては、セキュリティの強化、サーバーに多数のアクセスがあった場合に備えた対策が主な課題となる。
事業化に向けた提携や連携の希望
事業化に向けて販売先の企業の連携を希望します。また資金調達として出資希望企業や金融機関との連携も希望します。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社アクシス |
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事業管理機関 | 株式会社アクシス 経営企画 国立大学法人東京大学 |
研究等実施機関 | Blue Industries株式会社 国立大学法人筑波大学 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社アクシス(法人番号:5011201013272) |
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事業内容 | ITソリューションの提供、アプリケーション開発、IoT開発、パブリック・プライベートクラウドインフラ基盤の構築 |
社員数 | 19 名 |
生産拠点 | 東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー2F |
本社所在地 | 〒164-8721 東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー2F |
ホームページ | https://www.axisjp.co.jp/ |
連絡先窓口 | サポイン担当 |
メールアドレス | axis-cp@axisjp.co.jp |
電話番号 | 050-5527-5356 |
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