バイオ
安全性・有効性の担保された高品質・高機能・低コスト・安全・安心な革新的新素材の開発
沖縄県
株式会社沖縄UKAMI養蚕
2025年1月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 薬用キノコ『UKAMI琉球夏草🄬』の亜臨界水抽出による革新的新素材の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | その他の製造業 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(信頼性・安全性向上)、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 培養 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 令和3年度~令和5年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業は、生活習慣病の予防を目指し、冬虫夏草「UKAMI琉球夏草(R)」を活用した健康食品の開発を行うものである。βグルカンやコルジセピンなどの有効成分を含むこの素材は、複数の健康効果が期待されている。事業では、既存の試作品「夏草桃茶」の商品力を強化するための研究とエビデンス構築を進め、マーケットアドバイザーと連携して消費者ニーズを反映した製品開発を行う。最終的には、機能性表示食品として採用し、健康増進に寄与する手頃な製品の提供を目指す。
開発した技術のポイント
・ティーバッグの改良
-既存の試作品「夏草桃茶」を個包装し、ピラミッド型ティーバッグに変更。これにより抽出性が向上し、沖縄のお土産や贈答品としても利用しやすくなった。
・新たな培地技術の開発
-培地成分や培養温度、光照射などの条件を最適化し、エリ蚕蛹を加えずに子実体を形成する技術を確立。光の波長と水の与え方が子実体の成長に与える影響を調査し、青緑色の光が成長に有効であることを発見した。
・成分の抽出と分析
-琉球夏草の抽出エキスから、コルジセピンのような健康効果を持つ成分を分離。これにより、免疫活性の増強やアレルギーの抑制効果が確認された。
・市場調査の実施
-コロナ禍での生活習慣病の増加を受け、健康への意識変化をマーケティングに反映し、消費者ニーズを把握した製品化戦略を進行。
具体的な成果
・既存試作品(夏草桃茶)の製品化
-個包装(ティーバックのバラ売り)可能で、ギフトボックス(個包装の詰め合わせ)での展開も可能とする試作品を作製した。
・生産性向上に資する栽培技術
-子実体の成長において触れる部分が極力少なくて済み、子実体への菌の汚染を抑える有用な培養法を見出した。
・効率的な抽出技術
-将来的なコストを検討した結果、現時点の成分評価結果より高濃度に抽出する必要性を再検討し、抽出条件の検討を見直した。
・成分解析、成分の薬効の評価
-免疫反応を制御しアレルギーになりにくい状態を維持することが示された。
-RKには更年期や糖尿病性肥満時の脂肪代謝異常の改善作用もあることが示唆された。
・マーケティング戦略
-試作品を用いて展示会に出展し、市場での反応を確認した。
知財出願や広報活動等の状況
・固定培地栽培(培養)法、エリ蚕成分含有培地、有効成分による生理活性・機能機序について特許出願と取得を目指している。
・商品化に向けた広報活動として、2023年、2024年と展示会にて試作品の展示を行い、メーカーからOEM生産の依頼を獲得。
・商品パッケージや個包装のデザインを改良し、ティーバック茶としての斬新さをアピール。また、ギフト商品としても展開可能な形態を採用。
・今後も健康茶をライフスタイルに浸透させるための新商品の市場展開と、アドバイザーとの連携による広報活動を継続予定。
研究開発成果の利用シーン
・健康食品・機能性飲料としての利用
-琉球夏草の抽出成分エキスは、アレルギー改善や肥満予防の効果が期待されるため、健康茶「夏草桃茶」などとして商品化され、日常的な飲料として消費者に提供される。
・医薬品・サプリメントの原料
-コルジセピンの免疫調整やアレルギー抑制効果を活かし、医薬品やサプリメントの原料として活用される。
・OEM・ODM生産での展開
-他社ブランドでのOEM生産や、海外向けのODM生産として利用され、広範囲な市場への展開が見込まれる。
・ギフト商品としての展開
-個包装やギフトボックスの形態により、贈答用や土産品としての利用が可能であり、企業のノベルティ商品にも適している。
・地域特産品としての活用
-沖縄県内の薬局での販売やネット販売を通じて、地域の特産品として位置づけられ、地域ブランドの向上に貢献する。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
研究開発の成果をもとに、健康茶「夏草桃茶」などの製品が2023年に試作品として展示され、OEM生産の依頼を受けるなど、事業化が進展している。現在、沖縄県内の大手薬局グループとの連携により、薬剤師推薦の健康茶として販売が計画され、県産品として店舗やネットでの販売展開が予定されている。また、海外市場向けのODM生産方式による展開も視野に入れている。今後は、機械装置の改良と製造プロセスの見直しにより、量産化体制の確立を目指している。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・多機能な健康効果
-琉球夏草抽出成分エキスには、アレルギー改善、免疫調整、脂肪細胞の分化抑制、肥満予防など多くの健康効果が期待される。
・日常的に取り入れやすい
-商品は「夏草桃茶」など健康茶として提供されており、日常生活の中で手軽に健康をサポートできる。
・贈答品としての魅力
-個包装とギフトボックスのパッケージデザインにより、贈答品やお土産としての利用価値も高い。
・地域特産品としての価値
-沖縄県産品として地元の大手薬局で販売されることで、地域の特産品としてのブランド価値を高めている。
・市場ニーズに対応
-コロナ禍による健康意識の高まりに対応し、栄養面を訴求する商品として成長する健康茶市場に適応している。
・価格競争力
-市場の競合商品と比較しても勝算のある価格設定を実現し、高いコストパフォーマンスを提供。
・国内外での販売展開
-国内市場だけでなく、海外展開を視野に入れたODM生産を計画し、グローバルな顧客層にアプローチ。
・高い品質と安全性
-科学的エビデンスに基づく機能性成分を使用し、品質と安全性が保証された信頼できる製品。
・OEM/ODM生産の対応力
-他社ブランドでの製品展開にも柔軟に対応し、B2Bビジネスの拡大を目指している。
今後の実用化・事業化の見通し
・量産化の確立
-現在、商品形状の変更に伴い量産化が課題となっているが、機械装置メーカーと協力して既存機械の改良と製造プロセスの見直しを進めることで、量産体制を確立する計画である。
・国内販売拡大
-沖縄県内の大手薬局グループと連携し、「薬剤師がすすめる健康茶」としての展開を強化。沖縄県産品として店舗やネット販売を通じて販路を拡大し、国内市場での認知度と販売量の向上を目指す。
・海外市場への進出
-海外展開を見据えたODM生産方式により、グローバル市場への進出を計画している。2027年度以降の販売を目標に、製品の設計から開発までの一貫した対応を行い、海外顧客へのアプローチを強化する。
・新商品の開発
-健康茶だけでなく、他の関連商品の開発や商品ラインナップの拡充を進め、多様な消費者ニーズに応えることで、さらなる事業成長を目指す。
実用化・事業化にあたっての課題
・量産化の確立
-商品形状の変更により量産が難しく、製造設備の改良と生産プロセスの見直しが必要。
・市場認知度の向上
-健康食品市場での競争に勝つため、効果的なプロモーションとブランド戦略が重要。
・品質管理と安全性確保
-国内外の規制に対応した品質管理体制の強化が必要。
・知財保護の強化
-特許取得など知的財産の保護を進め、競争力を維持することが求められる。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社沖縄UKAMI養蚕 |
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事業管理機関 | 株式会社沖縄UKAMI養蚕 |
研究等実施機関 | 学校法人東京薬科大学 薬学部 |
アドバイザー | 株式会社沖縄企業連合 株式会社みらいおきなわ |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社沖縄UKAMI養蚕(法人番号:3120001114172) |
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事業内容 | 昆虫の持つ特性を利用する技術(インセクト・テクノロジー)を取り入れ、沖縄エリ蚕を未知の生物資源として捉え、生物の機能を生かしたモノ作りに取り組み、世界に発信する商品を誕生させようと一歩を踏み出しました。わたしたちは、沖縄を産地とする製品を発信するとともに「新たな一次産業」の創出を目指し、農業・福祉・産業(企業)・障がいをもつ方すべてが経済成長できる持続可能な農福産連携の実現にむけた活動を展開していきます。 |
社員数 | 10 名 |
本社所在地 | 〒905-0423 沖縄県国頭郡今帰仁村字平敷267番地1・D号室 |
ホームページ | https://www.ukami.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役 仲宗根 豊一 |
メールアドレス | t-nakasone@ukami.co.jp |
電話番号 | 0980-56-3367 |
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