接合・実装
高機能異種金属接合技術を応用した医療器具製造
広島県
株式会社ヒロテック
2023年2月4日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 患者及び執刀術者の負担軽減のための低侵襲治療手術器具等を実現する樹脂金属接合技術を応用した高機能異種金属接合技術の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、環境配慮、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 接合,異材,軽量化,高機能 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本提案は、患者及び執刀術者の負担軽減を実現するため、自動車産業・医療機器産業・樹脂、金属産業、研究開発機関、医療従事機関によって構成された、【オールジャパンでの医療機器開発プロジェクト】による世界初でMade in JAPANの再興に繋がるオリジナル技術であり、樹脂金属接合技術を応用した高機能異種材料接合技術の開発により、従来技術では限界のあった軽量且つ高機能、高付加価値な低侵襲治療手術器具等の鋼製器具を実現する。
開発した技術のポイント
・樹脂金属接合を応用した異種金属接合技術の確立研究
-樹脂と金属の接合温度及び接合圧力の最適化
-ナノ秒レーザーを用いた金属表面改質
・フッ素樹脂と金属の直接接合に係る接合原理の解明
-FT-IR試験機を用いた分析
-計算による相互作用分析
具体的な成果
・樹脂金属接合を応用した異種金属接合技術の確立研究
-接合強度:たわみ試験±10度において、接合部が破壊せず母材変形すること
-耐久性能:剪刀開閉試験において、3000回開閉後天然ゴムが切れること
・フッ素樹脂と金属の直接接合に係る接合原理の解明
-金属酸化物におけるTFE(テトラフルオロエチレン)の吸着における相互作用に係る計算
-表面金属の酸素
知財出願や広報活動等の状況
特許を出願
研究開発成果の利用シーン
マイクロ剪刀などの医療器具への適用。
また、自動車分野や異種間金属の接合にも適用できる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
金属と樹脂を接合する異種金属間接合技術を用いた手術器具の試作機開発を完了した。量産が可能であることも確認している。今後は、実用生産に向けて自主治験確認や生産設備の準備研究を実施し、事業化を目指す。
製品・サービスのPRポイント
従来技術である機械的締結法や接着剤を用いた化学的接合法に比べて、強度・効率・耐熱性・耐用寿命・耐環境性能などすべての面において、同等以上の結果を得た。樹脂の表面改質なくPTFEなどのフッ素樹脂と金属を直接接合する技術は世界で初の技術である。また、医療機器への適用のみならず自動車の軽量化にも応用できる技術である。さらに国が掲げるカーボンフリー実現に向け多くの産業分野に展開可能な技術の基礎である。
今後の実用化・事業化の見通し
実用生産を実施するにあたり、自主治験確認を行う。また生産設備の準備研究を実施する。これらに加えて、マイクロ剪刀以外の製品適用も進め、技術の適用範囲を拡大していく。
実用化・事業化にあたっての課題
コロナ禍により、開発製品の接合品質の検証が不十分であること。
製品使用者である医療従事者の評価も未実施であること。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ヒロテック レーザー技術研究室 |
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事業管理機関 | 公益財団法人ひろしま産業振興機構 ものづくり革新統括センター |
研究等実施機関 | 株式会社シャルマン 製造部 国立大学法人大阪大学 大学院工学研究科 |
アドバイザー | 国立大学法人大阪大学 国立大学法人福井大学 新日鐵住金ステンレス株式会社 東レ株式会社 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ヒロテック(法人番号:4240001010045) |
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事業内容 | 自動車部品(ドア、排気系部品)の設計、製作。金型、治具、組立ラインの設計、製作 |
社員数 | 1805 名 |
生産拠点 | 広島県・山口県・大分県他 |
本社所在地 | 〒731-5197 広島県広島市佐伯区石内南5丁目2番1号 |
ホームページ | http://www.hirotec.co.jp/ |
連絡先窓口 | neXt事業部レーザ技術研究室 和鹿 公則 |
メールアドレス | washika@hirotec.co.jp |
電話番号 | 082-837-1517 |
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