接合・実装
新規塑性流動結合法による自動車用AT部品用のアルミダイカストADC14製ドラムと鉄鋼(SCM420)製インナーの結合
栃木県
京浜精密工業株式会社
2020年5月11日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 専用パンチを用いない薄肉大型アルミダイカスト部品の塑性流動結合技術の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 自動車、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(小型化・軽量化)、低コスト化 |
キーワード | 異材結合、アルミダイカスト、塑性流動 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車部品の軽量化・低コスト化のため、異種金属の結合において低コストで高強度・高精度な結合が可能な新たな塑性流動結合法を開発する。従来の塑性流動結合で必要であった専用のパンチを不要とし、鋼製の結合部品をパンチの代替として直接アルミダイカストと結合することで、結合部分の場所・寸法の自由度が広がり、軽量化が可能になる。また、結合金型構造の簡略化や後加工レスを実現できるため、低コスト化も可能となる
開発した技術のポイント
専用のパンチを使用せずに軸部品と穴部品を塑性流動結合する技術により、自動車用AT部品において、結合の高強度化により、軸戻し荷重(引抜荷重)30kN以上、トルク強度100N-m以上を確保する
(新技術)
段付き加工軟質材の穴部品に、同様の軸部品を挿入し、軸を加圧して軟質材の穴段部を圧縮変形させ、軸先端を高圧力で締付ける
(新技術の特徴)
部品点数、質量の低減、より複雑形状の製品の結合、高強度化、部品加工コスト、結合コストの削減などの課題解決が期待できる
具体的な成果
・ADC14の拘束圧縮試験などによる塑性流動結合の塑性ひずみの許容値、結合効率30%安定確保の条件を決定し、またFEMシミュレーションによる強度予測技術確立し、形状の強度影響把握と結合効率25%を確保した
・ドラムとインナー結合強度:軸戻し強度30kN以上、トルク強度100N-m以上を確保した
・結合条件が確保でき、加工タクトタイムを30秒→20秒に短縮した
・結合荷重、ストローク等と加工品寸法関係データの蓄積によるオンライン計測法を開発し、製品使用環境考慮の試験法とデータ蓄積を行った
知財出願や広報活動等の状況
【特許】
名称:金属部材結合構造
出願番号:2015-504446
特許番号:5731090
研究開発成果の利用シーン
・自動車用AT部品(ダイレクトクラッチ用ドラム)
‐アルミダイカストADC14製のドラムと鉄鋼(SCM420)製のインナーを結合
‐圧入部品の嵌め合い条件の緩和による要求加工精度の緩和や、圧入工程の効率向上、さらに圧入後の寸法変化の抑制による後加工工程の削減
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
製品・サービスの取引や販売実績は無し
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・今回の塑性流動結合を採用することにより、
‐加工コストの低減(-20%)のニーズに対応
・製品仕様
‐結合の高強度化により、軸戻し荷重(引抜荷重)30kN以上、トルク強度100N・m以上を確保
今後の実用化・事業化の見通し
既存顧客への自動車用AT部品(ダイレクトクラッチ用ドラム)のサンプル出荷を令和2年度の前半期に行い、試験評価、耐久評価を経て、令和3年度に設備投資を行い、令和4年度より製品の生産、販売を行う予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 京浜精密工業株式会社 鹿沼工場 開発部 |
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事業管理機関 | 国立大学法人宇都宮大学 |
研究等実施機関 | 国立大学法人宇都宮大学 栃木県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 京浜精密工業株式会社(法人番号:8020001022959) |
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事業内容 | 自動車部品製造 |
社員数 | 492 名 |
生産拠点 | 鹿沼工場(栃木県)、大田原工場(栃木県)、北海道工場(岩見沢)の国内3拠点とインドネシアび海外拠点 |
本社所在地 | 〒322-0014 栃木県鹿沼市さつき町10番1 |
ホームページ | http://www.ksk-inc.co.jp/ |
連絡先窓口 | 開発部 川目信幸 |
メールアドレス | nobuyuki-kawame@ksk-inc.co.jp |
電話番号 | 0289-76-2141 |
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