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測定計測

現存技術で対応できない、食品に混入した「非金属異物」の検出および除去方法の確立

北海道

株式会社ニッコー

2021年2月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 マイクロ波による食品混入異物の検出装置及び異物除去装置の研究開発
基盤技術分野 測定計測
対象となる産業分野 食品
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)
キーワード 食品、異物、非金属、検査、除去
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成29年度~令和1年度

プロジェクトの詳細

事業概要

食品製造業者の食品づくりにおける徹底した衛生管理に対するニーズに応えるため、混入した異物が金属・非金属のいずれであっても検出できる、簡便操作性と導入容易性を兼ね備えた新規装置をマイクロ波帯域の電磁波を応用した計測技術の高度化により開発する。また、食品加工生産ライン上で検出した異物および異物混入食品をパラレルリンクロボットの制御技術によって排出する除去装置を開発する。

開発した技術のポイント

・マイクロ波異物検出装置の開発
-対象食品の形状に合わせてセンサの基本構造を改良し、位置分解能10cm×10cmを達成
-複数個のセンサをアレー状に配列するアンテナ型センサを開発
-振動や温度変化による計測値のばらつきを低減
-計測データを異物一座表に変換し、ロボットハンド動作により異物を除去するトラッキング制御プログラム
-マイクロ波送受信モジュールを計測部に採用し、制御プログラムを修正することで計測部の大幅なコストダウンを実現
・パラレルリンクロボットによる異物除去装置の開発
-組付け、分解、洗浄が容易で食品に合わせて吸引式、チャック式、吸着式のロボットハンドを開発
-ロボットハンドの異物除去性能を評価し、把持状態、異動動作、排出の動作処理と所要時間を確認
-サニタリーレデューサー配管の円筒ノズルにおける被検体食品の取り残しが少なくなることを確認
・統合型異物検出・除去システムの実証・評価
-一連の異物判定、異物除去を確認

具体的な成果

・マイクロ波異物検出装置の開発
-対象食品の形状に合わせてセンサの基本構造を改良することで、1cmの鮭フレーク内部の1cm程度の骨の検出が可能
-単一のアンテナ素子により、2cm程度厚みのある鮭フレーク内の骨の検出が可能
-厚み1cm以内の鮭フレーク中の異物を99.7%以上、厚さ4cm以内の鮭フレーク中の毛髪を95.4%以上の確率で検出
-厚み1cm以内の鮭フレーク中の異物を99.4%以上の確率で位置検出可能
・パラレルリンクロボットによる異物除去装置の開発
-ロボットハンドがコンベアの搬送動作に追従する際の精度が±1mm以内であることを確認
-吸引式、真空吸着式、ブロア吸着式ハンドのそれぞれに対して対応できる食品の状態を明確化
・統合型異物検出・除去システムの実証・評価
-食品のばらつきによる電気的特性変化よりも、異物混入による変化が大きい場合に異物の検出が難しいことを明確化

研究開発成果の利用シーン

・食品製造業者の食品づくりにおいて、混入した異物の検出及び除去を比較的安価な装置で行いたいシーン
・一次から三次の加工食品の異物混入検査において、金属及び動物性・植物性鉱物性の非金属までカバーが必要なシーン

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

実用化適用仕様まで設計を落とし込むまでに至っておらず、事業実施期間の工場内で実環境を想定した性能試験を繰り返し行い、課題の抽出と計測精度の向上を実施。今後は課題の解決が必要。

製品・サービスのPRポイント

マイクロ波を応用した水分を含有する食品中の異物を特定する画期的な非破壊検出装置で、金属だけでなく様々な非金属異物の座標位置をモニタリングできる。異物の識別と特定だけでなく、生産ラインでその異物の位置を連続的に検出することで、パラレルリンクロボットを用いて高精度に除去可能。競合製品としては、テラヘルツ波を用いたイメージング検出技術があるが、検査対象が限定され水分を多く含む加工品には適していないなど、マイクロ波型装置の優位性が高い。また、X線検査装置やテラヘルツイメージング装置等と比較して、導入コストが低い。

今後の実用化・事業化の見通し

事業化に向けては、多数の販売チャネルや支援機関の活用により販路拡大が充分に見込め、開発製品の量産化を実現する生産管理体制を構築することで、事業化は可能。ただし、事業化に向けては課題を解決する必要があり、以下の対応を計画。
・計測パラメータ追加(逆方向計測結果の追加)による判定評価実施。
・広帯域計測値の結果をAI学習することにより異物有無判定可能か検証実施
・タイムドメインによる実用計測手法の検証
・MT法などの導入による安定検出の実証(数学的手法による計測データ解析処理)

実用化・事業化にあたっての課題

・インラインにおけるワーク連続投入におけるリファレンスデータの適切な設定がなされていない
・被検体食品の物性値の変動が異物混入による変化よりも大きい場合には、原理的に検出が難しい

プロジェクトの実施体制

サポイン事業者 株式会社ニッコー
事業管理機関 公益財団法人釧路根室圏産業技術振興センター
研究等実施機関 国立研究開発法人産業技術総合研究所 電磁気計測研究グループ
アドバイザー 東和食品株式会社
公益財団法人 日本食肉生産技術開発センター
湧別漁業協同組合

サポイン事業者 企業情報

企業名 株式会社ニッコー(法人番号:3460001001287)
事業内容 食品製造機械、ロボットシステム、プロセスラインビルド、水産加工、農産加工、食肉加工
社員数 96 名
生産拠点 北海道釧路市
本社所在地 〒084-0924 北海道釧路市鶴野110-1
ホームページ https://www.k-nikko.com/
連絡先窓口 公益財団法人釧路根室圏産業技術振興センター 日戸 光輝
メールアドレス hinoto@senkon-itc.jp
電話番号 0154-55-5121