複合・新機能材料
リサイクルCFを有効活用する為の製法・用途の新技術開発
和歌山県
株式会社ワメンテクノ
2023年2月14日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | リサイクル炭素繊維を活用した高剛性CFRP遠心抄造法及び橋梁用CFRP補修工法の研究開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車、ロボット、産業機械、建築物・構造物、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、低コスト化 |
キーワード | リサイクル、CFRP、高弾性高強度、橋梁補修、自動車用外板 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 令和1年度~令和3年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来製法では解決できなかった不連続炭素繊維の一方向化と高密度化を実現し、高強度・高剛性で安価なリサイクルCFRP板を開発する。また、本製品を活用し、接着接合とボルト接合を併用した橋梁補修工法を開発することにより、老朽化が社会問題となっている橋梁補修の事業化を実現する。
開発した技術のポイント
リサイクル炭素繊維(リサイクルCF)の一方向化の技術開発は、目標レベルを達成し、目標引張強度 1000MPa、目標引張弾性率100GPaに対しそれぞれ短尺テストピースレベルで1020MPa、117GPaと不連続リサイクルCFを使ったCFRPとしては目標値を上回る世界最高レベルを達成した。
TRSと座金板を併用した時の接着層端部の応力解析を行い長尺リサイクルCFPR板におけるTRSボルトの設計基準を決定した。
長尺CFRP板の実用性評価では、長さ1m及び2mの長尺リサイクルCFRP板で補強したH鋼桁の静的載荷試験及び疲労試験を実橋レベルの大型試験機で実施し、200万回疲労試験をクリアすることにより、実用レベルでの補修補強に本工法が有効であること確認した。
具体的な成果
・高強度・高剛性化のための炭素繊維一方向化技術の開発
・CFRP遠心抄造大型装置の開発
・炭素繊維/樹脂界面構造解析による接着力強化技術の研究
・リサイクルCFRP板による橋梁補修工法の開発
知財出願や広報活動等の状況
強度1020MPa、引張弾性率117GPa とリサイクルCFRP板としては自動車用外板用素材や部品補強材として代替が可能となった。
又、その他材料と複合成形を行い補強力アップさせることも可能と考える。今後は自動車部品メーカーへ展開を行いサンプル作製・評価を行い展開可能か調査を行う。
展示会等による地方公共団体、橋梁補修会社へのPR
研究開発成果の利用シーン
自動車用外板用素材や部品補強材
建築素材(型枠や土留め板)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
長尺成型体製造可能な成型メーカーとの協業体制促進を行い短時間で成形を行いコスト低減を目指す
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
強度1,020MPa、引張弾性率117GPa
自動車用外板用素材や部品補強材として代替が可能
今後の実用化・事業化の見通し
今後は自動車部品メーカーへ展開を行いサンプル作製・評価を行い展開可能か調査を行う。建築素材(型枠や土留め板)への展開は、引き続き実用化に向け研究課題をクリアすることを優先とする。
実用化・事業化にあたっての課題
開発した高剛性高強度リサイクルCFRPのCFは長さ9mm、抄造液濃度0.05%と極めて薄い液のため、抄造効率が非常に低い。量産化のために抄造効率を上げることが課題。
リサイクルCFとナイロン繊維を高濃度化してもせん断力を失わずに解繊できる工法の開発と、遠心抄造時の排水速度、投入速度の最適化が課題。
事業化に向けた提携や連携の希望
①本プロジェクトの研究等実施機関に加え、プロジェクトのアドバイザーや立ち上げを予定している推進協議体参加企業と連携をし事業の推進を図る予定。
②アドバイザーであった三沢興産(株)や立ち上げを予定している推進協議体からのニーズのヒアリングをし製品化や量産化に向け意見を反映させる予定。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ワメンテクノ |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人わかやま産業振興財団 テクノ振興部 |
研究等実施機関 | 京橋ブリッジ株式会社 学校法人関西大学 財団法人応用科学研究所 |
アドバイザー | カーボンファイバーリサイクル工業株式会社 三沢興産株式会社 国立大学法人京都大 特定非営利活動法人京都イノベーション・リソース |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ワメンテクノ(法人番号:4170001004277) |
---|---|
事業内容 | 高機能樹脂成形材料(和紙の抄紙技術を取り入れたした工業用素材)の研究・開発及び製造販売 |
社員数 | 24 名 |
生産拠点 | 畑屋敷工場(和歌山県)に工場を保有 |
本社所在地 | 〒640-8395 和歌山県和歌山市畑屋敷中ノ丁5 |
ホームページ | http://web.wakkun.or.jp/00032.htm |
連絡先窓口 | 株式会社ワメンテクノ 帆足 宗久 |
メールアドレス | wamen-seikei@jcom.zaq.ne.jp |
電話番号 | 073-422-6145 |
研究開発された技術を探す