製造環境
新冷媒(HFO-1234yf)を使用するカーエアコン熱交換器に対応する高耐圧構造部品の量産技術
茨城県
株式会社三和精機
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新冷媒に対応する次世代自動車用熱交換器の高耐圧構造及び量産技術の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(耐久性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 自動車、熱交換器、ヒートポンプシステム、電気自動車 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
地球温暖化防止の規制強化から温暖化係数の低い新冷媒を採用したカーエアコン開発ニーズを背景に、川下企業からは高耐圧構造及び量産化技術開発の強い要請がある。本開発は、特許申請中の熱交換器用長尺パイプ加工技術を応用し、6MPAの高圧に耐えられる長尺ヘッダー及び2列構造ヘッダーを実現することで、次世代自動車用熱交換器の開発競争の中で、世界最速の市場投入を図る
開発した技術のポイント
アルミ薄板プレス加工の高度な型製造技術、プレス成形自動化技術、生産設備の改善開発技術等を活かし、コンデンサーの構成部品であるヘッダー、エバポレータの構成部品であるタンクを開発する
(新技術)
順送加工とトランスファー加工の特徴を活かし、それぞれの欠点を新しい金型構造の開発と、ハード面から、高機能なサーボプレス機を開発する
(新技術の特徴)
製造時間の短縮及びプレス加工機の設備投下数の削減など設備面の物理的ネックを解消し、需要変動にフレキシビルな供給体制を組むことが可能となる
具体的な成果
・ダレR値及びフレアー値を求め、チューブとスリット溝接合面が5.5MPaに耐えるヘッダー構造を開発出来た
・ヘッダーの製造法の開発により100スリット溝を高精度に創成・成形加工することにより、高圧対応ヘッダーを実現できた(ヘッダー軸長:200~1000mm、スリット細溝数:~100列径φ16~22実現)
・高性能サーボプレス導入、金型とアクチュエーターとプレス機を連動させた複合動作による高耐圧ヘッダーの自動・量産ラインを構築した(生産能力1.7倍)
・リブや支柱の追加修正により50%薄肉化しても充分な強度を有する構造を開発することができた
・順送加工とトランスファー加工を連結させるため、複合成形機能を盛込んだ高機能なサーボプレス機を開発した
・薄板コイル材~一貫自動化・無人加工ラインを開発・導入することで、大幅なコストダウン(材料費:56%低減、加工費:92%低減)が達成できた
研究開発成果の利用シーン
・カーエアコン用熱交換器部品
‐コンデンサー用構成部品
‐エバポレータ用構成部品
・家庭用エアコン、自動車‐産業用機械等多くの分野の薄板‐複合一体化形状品
・高機能サーボプレス機
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
次世代自動車用熱交換器(アイドリングストップ対応エバポレーター)を26年9月より(株)サンデン コーポレーション社へ発売開始している
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・カーエアコン用熱交換器部品
‐チューブとスリット溝接合面が6MPaに耐えるヘッダー構造
‐0.7mm薄板でありながら製品強化構造
‐大幅なコストダウン(材料費:56%低減、加工費:92%低減)
・高機能サーボプレス機
‐多工程を集約‐連続処理する高度な金型構造を開発可能
今後の実用化・事業化の見通し
・サポイン事業の成果に係る事業化展開を27年度から積極推進し、サンプルを提供しながら、市場・次世代自動車メーカーの開発ニーズを把握・適合する開発を積み重ね、29年4月現在⇒次世代自動車2車種への熱交換器、更に顧客開拓として、3自動車メーカーを開拓した
・29年度後半より、高性能な熱交換器は市場投入と、売り上げ増が見込まれ、新市場・新製品への参入、顧客拡大や事業化の拡大展開を図っていく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社三和精機 |
---|---|
事業管理機関 | 株式会社ひたちなかテクノセンター |
研究等実施機関 | 茨城県産業技術イノベーションセンター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社三和精機(法人番号:8050001006777) |
---|---|
事業内容 | プレス用金型 設計製作 |
社員数 | 20 名 |
本社所在地 | 〒312-0025 茨城県ひたちなか市武田999 |
ホームページ | http://www.sanwa-mfgt.co.jp/ |
連絡先窓口 | 営業部長 長山茂美 |
メールアドレス | s.nagayama@sanwa-mfgt.co.jp |
電話番号 | 029-273-6555 |
研究開発された技術を探す