接合・実装
シミュレ-ションソフトを利用したリングプロジェクション溶接の溶接条件最適化で、溶接製品の市場開拓に貢献!
宮崎県
株式会社清水製作所宮崎
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 2.5次元シミュレ-ション技術を活用した、耐圧・薄肉製品製作用リングプロジェクション溶接の高度化技術開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、農業、産業機械、食品、半導体、工作機械 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来のア-クガス溶接よりも熱影響が極端に小さいリングプロジェクション溶接は、低コスト、短納期、高品質の製品が製作可能な優れた溶接技術であるが、内圧のかかる部品や薄肉製品の全周溶接技術としては確立されていない。本事業では、その溶着現象が約0.3秒間と瞬間的なので、通電から溶着までを経時的に可視化する業界初の2.5次元シミュレ-ション技術等を開発し、リングプロジェクション溶接の最適溶接条件を確立する
開発した技術のポイント
溶着部の温度分布や変形等の経時変化を可視化できる、溶接現場における溶接条件の最適化に利用可能なシミュレ-ション技術を開発する
(新技術)
シミュレ-ション技術によりリングプロジェクション溶接の最適溶接条件を求める
(新技術の特徴)
溶接条件の最適化に要する時間を短縮できる結果、ア-クガス溶接に代わりリングプロジェクション溶接を溶接現場で利用可能になる
具体的な成果
・溶接歪極小化のための電極技術開発
‐最適受圧電極を設計した
・2.5次元シミュレ-ション技術の開発
‐材料特性データベ-スを構築した
‐2.5次元シミュレ-ションソフトの開発等を通じ、シミュレ-ション技術を開発した
・大口径・高耐圧気密配管部品の最適溶接条件の開発
‐大口径部品の最適溶接条件を開発した
‐溶接状態の機械的強度評価、溶接状態の金属組織的評価を行った
研究開発成果の利用シーン
・溶接が難しいSUS製部品
‐特に薄肉で溶接歪が発生し易い部品や外観が品質を左右する部品では、非常に美しい部品が提供可能
‐ノズルピッチを極端に狭くでき、特に装置のコンパクト化へ大いに貢献
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・溶接条件の最適化に利用するための実用的なシミュレ-ション技術の開発に成功した
・開発したシミュレ-ション技術を用いて、複数の開先形状を検討し、最適形状を決定できた
・溶接歪の発生しない電極構造の開発に成功した
製品・サービスのPRポイント
高い信頼性や耐久性を要求する用途・市場へ高品質溶接製品
(特にSUS製品、極狭ピッチヘッダ-等)を提案し市場開拓に貢献
・開発したシミュレ-ションソフトを利用することで、リングプロジェクション溶接において、従来は試行錯誤により長い開発時間を要していた各製品に合った最適溶接条件の探索を、短時間で行えるようになる
・その為、加工時間が短くかつ溶接後の強度低下が発生し難いリングプロジェクション溶接を、油圧系統のシリンダ-等の溶接部品製作に利用可能になる
・コンパクトな製品開発の提案が可能になり、市場開拓に貢献する
・特にSUS製品は仕上が美しく、極狭ピッチのヘッダ-等の生産も可能になるため、SUS製品を利用した製品開発の提案を通じた市場開拓にはとりわけ貢献できる
今後の実用化・事業化の見通し
・想定していた川下企業にサポイン事業の結果を報告したうえでサンプルを作成し評価を受け、製品受注に繋げる予定である
・SUS製品をターゲットに各種展示会や各機関の商談会へ参加し、リングプロジェクション溶接技術をPRし販路の拡大を行う計画である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社清水製作所宮崎 |
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事業管理機関 | 公益財団法人宮崎県産業振興機構 |
研究等実施機関 | 国立大学法人九州工業大学 独立行政法人国立高等専門学校機構国立都城工業高等専門学校 独立行政法人国立高等専門学校機構鹿児島工業高等専門学校 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社清水製作所宮崎 |
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事業内容 | 金属製造業(建設機械向けの油圧継ぎ手製造及び液圧継ぎ手の製品開発) |
本社所在地 | 〒885-0001 宮崎県都城市金田町2815 |
ホームページ | http://www.shimiz-ss.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術部 北原実 |
メールアドレス | shimizu-s@polka.ocn.ne.jp |
電話番号 | 0986-38-5566 |
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