精密加工
世界水準を超えるベアステント加工技術により最先端素材で小型複雑形状のステントを提供
東京都
タマチ工業株式会社
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 難削材における次世代ベアステントの製作に係る研究開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
SUS316Lに関しては、レーザー加工精度安定化と、加工時間短縮の低コスト化、品質安定化を行う。COCRステントの関してはレーザー加工での高精度化±2μMと電解研磨後の形状公差±5μMを目指す。電解研磨後の面粗度もRA0.05以下にする。NITIステントに関しては、熱処理、ドロス除去、電解研磨の技術確立を行い、全く新しい発送での胆管ステントをターゲットとし、本研究の成果も持って、実用化に繋げる
開発した技術のポイント
難削材での小型複雑形状ベアステント加工技術を確立し、最先端素材で高品質なステントを安価で迅速に提供する
・SUS316Lベアステント→量産に向けた品質安定化(不良率3%以下)、工程削減(30%減)
・CoCrベアステント→電解研磨後の品質(面粗度Ra0.05以下)、精度安定(寸法誤差±5μm)
・NiTiベアステントレーザー加工、熱処理、ドロス除去、電解研磨、圧縮までの技術を確立
(新技術)
<国産化>
・安価・良質なベアステントを国内医療機器メーカーに提供
↓
・国内での研究加速
↓
・海外技術を凌駕するステントの開発・販売
↓
・国内医療機器メーカー、国内外でシェアを伸長
↓
・国内の医療機器産業の推進、新たな雇用創出
具体的な成果
・SUS316Lベアステントの開発
‐レーザーカット段階で100%に近い歩留まりの量産技術を確立
‐心拍鼓動による伸縮耐久テストの結果、拍動テストでは破損や変形が全く認められず
‐表面コーティングでも剥離、脱落等は見られず
‐量産に対応できる表面状態検査方法、強度測定方法を確立
・CoCrベアステントの開発
‐新たな発想での設計に向け、肉厚の薄い(0.085mm)ステントを加工。肉厚が薄いため、電解研磨での削り代が大きく通電面積が少ないところに電流負荷が集中し、面粗度の確保に苦労した
‐レーザー加工では問題なし。電化加工時の電流分布を考慮した形状設計が今後の課題
・NiTiベアステントの開発
‐レーザー加工条件、ドロス除去方法、仕上げ手法を確立
‐実際の消化器ステントよりセグメントが細く繊細なステントを作製。川下企業から実用レベルで十分な品質を認められる
‐設計、製作ともに実用水準まで到達
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H23年度の実用化に成功。H28年度の上市を目指す
・ステントの有償サンプルあり
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化海外商品と比較して半分の金額で顧客に提供している
・精度向上海外商品と比較して面粗度がよいとの評価を得ている
・量産化上市(販売)にむけて、量産技術が進んだ
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業への商品販売を進める。現在、川下企業で医療機器認可を取得中
・血管内治療用や消化器用ステント等、サポイン事業で確立した技術を用いた商品の開発を行っている
・既に川下企業に商品を販売している。現在、川下企業が上市に向けて開発を進めている
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | タマチ工業株式会社 |
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事業管理機関 | タマチ工業株式会社 |
研究等実施機関 | 株式会社エミック 国立大学法人東京工業大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | タマチ工業株式会社 |
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事業内容 | ステント、カテーテル等の医療機器製造、レース用エンジン部品製作 |
本社所在地 | 〒140-0013 東京都品川区南大井4-10-2 |
ホームページ | http://tamachi.jp |
連絡先窓口 | 営業部課長 高松賢介 |
メールアドレス | k-takamatsu@tamachi.jp |
電話番号 | 03-3762-5591 |
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