精密加工
深紫外線による非熱加工・ドライプロセスの導入により難加工材への高精度でクリーンな微細加工を実現する
埼玉県
株式会社メガオプト
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高速レーザードライエッチング法の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 産業機械、半導体、光学機器 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
通信や医療分野の進展によりフッ素樹脂やガラスなどの難加工材料への微細加工の要求がある。これに応えるためには、加工用光源およびシステムを見直し、深紫外線による非熱加工・ドライプロセスを実現する必要がある。本開発は産業用として高い適性を持つファイバレーザーをベースとし、波長260NM以下の光源と高精度な加工ヘッドを開発し、精度と環境性能を両立させたドライプロセスシステムを構築するものである
開発した技術のポイント
ファイバレーザーと非線形波長変換を応用した波長260nm以下のレーザーを用いて高精度でクリーンな微細加工技術を確立する
・ガラス・フッ素樹脂微細加工用、平均出力2W以上、波長260nm以下のファイバレーザーシステムの開発・実用化
・20Wクラスの1,030nmファイバパルスレーザーの構築
・波長260nm以下の高効率、紫外線発生の実証・最適化
(新技術)
<深紫外レーザー>
(特徴)
アプレーション加工が支配的
・熱影響がなく精密な加工が可能
・洗浄過程不要のドライプロセス
高精度で「クリーン」な将来技術
具体的な成果
・ファイバ増幅器の開発
‐1,030nmの波長帯で平均20W以上の出力を安定的に、かつ高性能で得ることに成功
‐従来比で波長を30nm以上短くするとともに、ファイバ増幅器段数を計4段から3段へ簡略化。発振器並びに増幅器でのパルス可変性の大幅拡張、装置組み込みのためのユニット化、新たな光パルス発生システムの開発等を実現
‐課題であった最終増幅器における最大20W以上の平均出力から14Wへの出力低下を克服、本格的実用化に近づく
・波長変換システムの開発
‐ファイバレーザーシステムにおける1,060nm帯から1,030nm帯へのアップグレードに対応し、波長変換ステージでは第二・第四高調波ステージを再検証
‐結果、第二高調波ステージでは9W以上の最大平均出力を記録
‐第四高調波では260nm以下の目標波長を得たが、出力においては期間内に数値目標に到達せず
知財出願や広報活動等の状況
報告書:光技術動向調査報告書H24年度
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
H27年度の事業化を目指す
製品・サービスのPRポイント
・精度向上→開発した深紫外線レーザー光のガラス・フッ素樹脂に対する吸収は数十~百倍以上高く、加工精度を著しく向上させる
・微細化→開発した深紫外線レーザー光の集光径は、通常用いられる近赤外光及び可視光と比べそれぞれ1/4及び1/2程小さく、微細加工を実現させる
・製作時間短縮→開発した深紫外線レーザー光の繰り返し周波数はMHzオーダーで従来技術の10倍程高いスループットが可能となる
今後の実用化・事業化の見通し
加工分野での事業化に向けた補完研究を継続しつつ、装置メーカーとの協業も推進していく
・電気部分でのコスト見直しと機構部分の簡略化及び小型化に必要となる技術課題の克服に努める
・本研究開発は当初、加工分野での適用を主眼にしていたが、その後の市場調査の結果、検査装置の光源としての需要がより大きいことが判明。本技術の派生により新市場を開拓するため、複数の装置メーカーへの開発提案を行った結果、本研究開発の目標仕様とは異なるが、紫外線レーザーを使用した検査装置の新機種の共同開発実施に漕ぎ着けた
・当初の目的である加工分野においてH27年度の事業化開始を目標にし、社内でレーザー光源の実用化を図る一方、加工装置メーカーとの協業を推進する予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社メガオプト |
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事業管理機関 | 株式会社メガオプト |
研究等実施機関 | 日星電気株式会社 国立研究開発法人理化学研究所 研究交流棟 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社メガオプト |
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事業内容 | 全固体レーザー・ファイバーレーザー・周辺機器の研究開発製造・販売 |
本社所在地 | 〒351-0104 埼玉県和光市南2-3-13和光理研インキュベーションプラザ301 |
ホームページ | http://www.megaopto.co.jp |
連絡先窓口 | 開発部第二開発グループ長 宮田憲太郎 |
メールアドレス | k-miyata@megaopto.co.jp |
電話番号 | 048-468-3291 |
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