機械制御
ギョウチュウ卵の自動検査技術を確立し、検査判定精度の向上・作業人員の削減に貢献する
静岡県
株式会社電興社
2020年4月9日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超視覚蛍光検査法による高速高精度ギョウチュウ卵自動検査システムの開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ギョウチュウ卵の寄生虫検査は、主に小学校低学年を対象に地域の保健所を中心に年間600万件行われているが、人手に頼った極めて生産性の悪い作業である。本事業では、新開発の超視覚蛍光検査法によるギョウチュウ卵の検査技術を応用し、弊社の高精度、高速の位置決め技術、トレーサビリティの高い管理技術を付加し、今後のバイオディフェンス体制の構築に不可欠な、高性能寄生虫卵自動検査装置を開発する
開発した技術のポイント
寄生虫卵の検査を自動化
・蛍光画像自動取得装置の開発→卵1個の存在を確認できる蛍光画像を6,000枚以上/24時間処理、判定精度は目視と比較し99%以上
・自動搬送装置の開発→6枚以上/1分間の搬送処理能力、99%以上の分別能力
・ID付与装置及び管理システム→99%以上のID付与成功率(目視での確認を可能とする)、毎年100万人の履歴管理能力
(新技術)
<新技術によるギョウチュウ卵検査>
(特徴)
・検査工程の大部分を装置が分担し作業が効率化
・卵の有無を判定するための画像データを自動取得、検査技師の負担が軽減
・検査データの高精度化・ID化、履歴管理システムの自動化・高い効率化
具体的な成果
・卵の有無を判定するための蛍光画像自動取得装置の開発
‐卵1個の存在を確認できる蛍光画像を6,000枚以上/24時間の処理能力を有し、判定精度は目視と比較して99%以上である蛍光画像自動取得装置を開発
‐判定精度を高めるため、2台のカメラを使用。1台目のカメラにて検査フィルム像をマクロ撮影、2台目のカメラにて被検査領域内における卵の有無を判定する
・分別能力99%以上の自動搬送装置の開発
‐搬送処理能力が6枚以上/1分間の能力を有し、分別能力は99.9%以上である自動搬送装置を開発
‐搬入搬出装置の開発により、検体の連続投入が可能となり、高速の搬入が可能となった
・IDを付与する装置及び管理システムの開発
‐ID付与成功率が99%以上で、目視でIDが確認可能である付与装置を制作し、履歴管理が毎年100万人の処理可能な管理システムを開発
‐当該管理システムの運用により、通年の状況管理、健康管理を可能とした
知財出願や広報活動等の状況
特許:フィルム収納ケース、検査キット、検査装置及び検査方法(特願2112-026299)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
実用化に時間がかかる
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化:検査員の人工削減
・精度向上:検査精度の向上、検査ミスの削減
・その他:作業者の疲労軽減
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業のニーズに応じて精度向上試験の実施、検査手法の改善を検討中
・川下企業から検体サンプルの提供を受け、精度向上試験を継続中
・検体サンプルでの検査結果を川下企業に提示。川下企業からの要求に応じて検査手法の改善を検討中
・検査精度の向上を図ると共に、他用途への応用を検討
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社電興社 |
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事業管理機関 | 株式会社電興社 |
研究等実施機関 | 国立大学法人浜松医科大学 株式会社上島電興社 TAC株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社電興社 |
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事業内容 | コンピュータネットワークシステムの製造販売、健康、福祉機械装置の製造販売、インターネットシステムの製造販売 |
本社所在地 | 〒432-8055 静岡県浜松市南区卸本町98 |
ホームページ | http://www.denkosha.co.jp |
連絡先窓口 | 企画開発部部長 夏目三男 |
メールアドレス | natsume@denkosha.co.jp |
電話番号 | 053-441-5444 |
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